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ファッション&ライフスタイル

ナイキ創始者フィル・ナイトの自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』は映画のように楽しめる!?

2017.10.26
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ナイキ創始者フィル・ナイトの自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』は映画のように楽しめる!?

2017.10.26

10月27日に発売される書籍『SHOE DOG(シュードッグ)』日本語版に注目が集まっています。同書は、ナイキ創業者フィル・ナイトの自伝で、全米で刊行されてから多くの人に影響を与えた一冊。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツや著名投資家のウォーレン・バフェットが推薦していることから、その注目度の高さがうかがえます。

今では世界中にファンがいる『ナイキ(NIKE)』ですが、どのように誕生して、いかにして成長したのか、また、そこには日本企業が大きく関与していました。今回は、そんな同書をご紹介します。

ナイキ創業者の『けた外れに大きくてあり得ない夢』とは

物語の始まりは、ナイトが大学を卒業したころ。学生時代に陸上競技にのめり込んでいたナイトは、大学を卒業して実家に戻ると、自身に問いかけた。「アスリートになれなくても、アスリートと同じような気分を感じる方法はないだろうか」と。学生時代にスポーツにのめり込んだ方は、ナイトの気持ちに共感できるのではないでしょうか。成功へのモチベーションを高く持っていたナイトは、その答えに、たった一つの解決策を見つける。

「けた外れに大きくてあり得ない夢、追い求める価値はあり、自分に合った楽しい夢を見つけて、アスリートのように一心にそれを追い求めること」

(『SHOE DOG(シュードッグ)』、 フィル・ナイト (著), 大田黒 奉之 (翻訳) 、東洋経済新報社 、2017/10/27、ISBN-10:484562785X、ISBN-13:978-4845627851)

これこそが、ナイトのモチベーションを納得させる生き方。ナイトは、スタンフォード大時代の授業をきっかけに、日本の技術力・生産力に注目していました。戦後の何もない状況から、見事な成長を見せる日本の文化に関心があったのです。そして、何よりも、陸上競技をする中で出会った、日本製のランニングシューズに惚れ込んでいました。『けた外れに大きくてあり得ない夢』のキーワードは“日本”であり、また、“シューズ”にあったのです。

ナイキ創始者フィル・ナイトの自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』は映画のように楽しめる!?

そこで、ナイトは就職をすることなく、実家のオレゴンを出て世界を旅することに。行き先の一つには日本も含まれていました。

ただ、日本に行くことに対して祖母がこう言い放ちます。「ほんの数年前まで日本人は私たちを殺そうとしていたのよ。覚えていないの? 真珠湾攻撃を」と。実は、ナイトの自伝、この祖母の反対意見を始まりに、物事がなかなかスムーズに進まないことばかり。世界を代表するブランドの創業者ですから、随分と成功体験が多いのかと思いきや、全くそうでないのです。ここが同書の見どころの一つで、ブランド創業者の自伝といったら、なかなか一般人が理解できないシーンが多いのですが、ナイトの自伝は過去を美化することなく、等身大の姿がそのまま描写されているのです。

ナイトに影響を与えた日本企業『オニツカ』『日商岩井』

今の時代、起業を考えた際には、ベンチャーキャピタルからの投資やクラウドファンディングで資金を集めることが可能です。しかし、当時は当然そういったものはなく、ナイトの事業は資金繰りに悩むシーンに多く直面します。父親からお金を借りたり、社員の両親の貯金も借りざるを得ない状況に。そして、日本企業の日商岩井にもお金を借りることになります。実はナイキの誕生には、日本企業が大きく関係していました。

日商岩井だけでなく、現在の『アシックス(asics)』であるオニツカも影響を与えました。ナイトは、オニツカ創業者・オニツカ氏の元を訪れ、「世界中の誰もがアスレチックシューズを日常的に履いている。その日が来る」と聞き共感。同社との初MTGで重役たちに、「タイガーの販売権をください」と頼みこみ、ナイキの前身であったブルーリボンはオニツカの代理店になったのです。まだ存在もしなかったブルーリボンの東海岸の支店について話すこともありました。

ただし、日本企業とナイトの関係は良好なものばかりかと思いきや、そうでないシーンも描かれています。オニツカ社に発注したサンプル品は1年も届かないまま。お金を払ったにも関わらず……。当時のオニツカ社とブルーリボンの力関係がうかがえますね。

ナイキ創始者フィル・ナイトの自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』は映画のように楽しめる!?

まるで映画さながらの自伝

ナイトの自伝は、成功した企業のノウハウが上から目線で書かれているのはなく、ヒヤヒヤするような展開がこと細かく表現されており、まるで映画さながら。1962年をスタートとし、時系列にことの成り行きを並走しながら見ることができるのです。創業者の自伝ではありますが、ナイトの場合はその人柄なのか、生きていくためのヒントを同書から見つけることができそうです。そして、何よりも正直な人なのです。

ナイトは社員を10年で3回、合計1500人の解雇を実施したことを後悔していますし、マジック・ジョンソンのことを、「『ポジションのないプレイヤーでNBAでは成功しない』と言ったのはこの私だ」と間違いを認めています。そういった正直な姿勢が、色んな人を惹きつけて、現在の成功に至ったのでしょう。

経営者としての視点は当然のこと、人生の選択の仕方を学ぶ上でも、同書は魅力的だと言えます。ビジネス書だけにとどまらない自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』を、この秋に堪能してみてはいかがでしょう。

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