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アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

2018.07.18

アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

日本のバスケ界を牽引するB.LEAGUEで、公認アナリストとして活躍する佐々木クリスさん。B.LEAGUE好きなら知らない人はいない、というほどの有名人。そんな佐々木さんは、bjリーグの千葉ジェッツと契約し、東京サンレーヴスに所属したことも。また、歌手としても活躍しており、テレビ東京系バスケアニメ「DEAR BOYS」エンディングテーマを担当したことも。そんな多岐にわたる魅力満載の佐々木さんに、B.LEAGUEや普段のバスケの楽しみ方について、ざっくばらんに語っていただきました。佐々木さん目線での「日本のバスケット」とはどのようなものなのでしょうか。

アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

佐々木クリス
1980年、ニューヨーク生まれ、東京育ち。青山学院大学バスケットボール部時代にはインカレ優勝を経験。bjリーグでプロ選手として2シーズン活躍後、WOWOW NBA中継でNBAアナリストとして解説を始める。2017-18シーズンスタートと共にB.LEAGUE公認アナリストに就任。データを駆使した分かりやすい解説には定評がある。NHK-BSで昨シーズン中、毎週出演していた「熱血解剖!Bリーグ」は、新シーズン開幕と共に再開予定

1980年代・90年代の日本のバスケット

「日本のバスケット界には、古くから実業団リーグや社会人リーグがありました。数多くのスター選手が生まれ、90年代には佐古賢一さん、長谷川誠さんたちが活躍し、世界的には1992年のバルセロナ大会でアメリカのドリームチームが注目されました。また、同時期には漫画「スラムダンク」(井上雄彦)が人気を博し、バスケ人口も飛躍的に増えました。このような時代背景のもと、1995年には「バスケットボール日本リーグ機構(JBL)」、2005年には「bjリーグ」が発足し、それぞれに日本一のチームが決まっていた時期がしばらく続きました。2016年には、日本のバスケ界が一つになり、プロリーグである「B.LEAGUE」が誕生。2シーズンを終えたいま、着実にバスケ人口の裾野は広がっていると感じています」

サッカーと野球のいいとこどり

「B.LEAGUEは、大きく“B1” “B2” “B3”と分かれており、サッカーのJリーグのシステムに似ています。さらにプロ野球のセ・リーグとパ・リーグのように、それぞれのリーグは地域毎に分かれています。B1の中では、18チームが東地区、中地区、西地区と分かれて戦います。

今年は5月26日に横浜アリーナで『チャンピオンシップファイナル』という対戦が行われましたが、チャンピオンシップはいわゆるプレイオフ。3週間ほどかけてトーナメントで戦います。まずは、それぞれのチームが60試合を戦い、各地区の中で上位2チームがプレイオフに進めます。さらに、プレイオフに進んだ6チーム以外の12チームを全部集め、12チームの中で勝率が高い上位2チームを“ワイルドカード”と呼び、この2チームを加えた計8チームで戦うのです」

アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

スポーツマンシップが垣間見えるバスケ

「60試合は、ホームコートで30試合、もう30試合はアウェイコート。アウェイの30試合にはバスツアーが組まれ、週末に泊まりがけで応援しに行くというものもあります。お気に入りの選手のためにプラカードを作ったり、全身チームカラーのユニフォームを用意するファンもいます。これは日本独特の文化に感じるのですが、アウェイのファンにも気遣いやリスペクトがしっかりと感じられます。

例えば、チームカラーが黄色で、黄色いユニフォームを着たファンで埋め尽くされるような会場でも、ベンチの裏の100席は赤い服に身を包んで応援できるような、アウェイ側の席を一定数確保しているチームは多いです。試合が始まる前に、対戦相手のファンに対して歓迎のスピーチをしたり、『気をつけて帰ってくださいね』などとねぎらったりも。応援団が結成されているチームでは、試合前にお互いのチームに敬意を表したりと、どちらが勝っても気持ちよく観戦できるスポーツマンシップに溢れたスポーツなのです。

B.LEAGUEのチームは、沖縄から北海道まで基本的に各地域にあります。ファンサービスとして、チーム毎に公開練習日が決まっているので、間近で選手に会えるのも魅力です。例えば、地元のお祭りやチャリティイベントとコラボしたり、バスケを通して積極的に地域貢献を考えて活動しています」

アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

チケットはネットで購入

「チケットは、好きなチームの公式サイトをインターネットで検索して購入できます(チケットぴあからも購入可能)。コートへの距離で値段が違うので、まずは自由席で見てみようというのでも良いし、せっかくだったら選手との距離が近い席を選ぶのも良いでしょう。

コートを囲む席の中でも、テーブルオフィシャルとベンチの間の選手たちが交代で通る通路がある3、4席は一番高い。あわよくば選手たちが交代でコートに入っていくときに、手を出せばタッチをしてくれるぐらいの距離です。チームによっては、試合後に選手たちが1周コートを回って、1階席の人はみんなハイタッチができるところもあります。動画配信もあるので、家でじっくりテレビ画面やパソコンモニターなどで応援することもできます」

佐々木さんのバスケとの関わり方

「頭のなかに占めるバスケの割合は、、、そんなこと言ったら嫁に怒られちゃいます(笑)。今はバスケを仕事にさせてもらっているので、仕事は99%バスケですね。家でもバスケ三昧で、公私の使い分けが上手くいっているとは言えません。

解説の仕事は、想像以上に準備が時間がかかり、たくさん試合を見なければいけません。試合に対してコメントをつけるのに、準備は10倍しています。3時間の試合だったら30時間ぐらいは映像を見るとか。誠実な仕事をしたいという気持ちでやっているので、手を抜くのが下手なんです。バスケに関して、日本と海外の架け橋になりたいという夢があったので、仕事が倍になってしまった(汗)。

アニメ『DEAR BOYS』ED曲を担当も!B.LEAGUE公認アナリスト・佐々木クリスさん日本のバスケを解説

たまにプライベートでバスケットもしますよ。奥さんと日本代表戦を見にいったり行ったりもします。草バスケを地元でやっているので、自転車でひょいと行って、仲間内で集まって、1時間半だけでもバスケをしたり。新しいアイディアを頭のなかでは吸収しているので、身体で表現するとどうなのかなというのを試しています。運動不足の解消は、仕事の打ち合わせの移動を自転車で行くことですね。あとは、お風呂上がりはストレッチをするというのが20歳のときからルーティンにしています。一日の終わりに身体の状態をリセットして、自分の身体に「おつかれさま」という思いを込めて、深呼吸して酸素をたくさん送ります。

バスケ愛好家の方も、普段はバスケに馴染みがない方も、まずは試合を観戦しに会場まで行ってみてはいかがでしょうか。新しい世界が広がること間違いなしです」

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