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兄・PUMA(プーマ)と弟・adidas(アディダス)の対立はなぜ起こった? 原因は秘密も飛び交う噂

2017.05.10

スポーツシューズ界やスニーカー界で、人気の高い『PUMA(プーマ)』『adidas(アディダス)』。この両ブランドの過去をご存じでしょうか。PUMAとadidasは、アドルフとルドルフのダスラー兄弟が立ち上げた企業(が前身)となっており、両社ともに、いまもなおドイツの小さな街に本社をかまえています。靴職人の子どもとして生まれた2人は靴のビジネスで成功をおさめました。しかし、順調だった会社でしたが、何かのきっかけでアドルフとルドルフは別々の道を歩むことに……。
ダスラー兄弟に不協和音が出てきたのは1948年頃と言われています。

この不況の原因は両家の秘密とされており、公にはなっていません。だからこそ、多くの人が不思議に思い、その結果、様々な噂が飛び交う事になってしまったのです。

<ルドルフがアディ(アドルフの愛称)の妻ケイトに向かって夫を中傷していた事実をアディがつかんだという説>

<戦後、米軍捕虜収容所からの兄の早期期間実現のためのアディの努力が不十分だったとルドルフが確信していたという説>

<アディが身を粉にして働いた成果をルドルフに横取りされていると感じていた説>

<ルドルフの幼い息子アルミンがバルコニーで遊んでいる最中に、誤って叔母にあたるケイトにつばを吐いてしまった説>

と、書籍『東京スニーカー史』のなかで紹介されています。両者とも、とても大きな会社を背負っているだけあって、一緒に事業を進めれば更に大きくなっていたのでは……と思う方は少なくないはず。

しかし、普通の兄弟げんかのようなことでも、ダスラー家のそれは埋めようのない溝に発展してたのです。

別々の道を歩みだした2人。アドルフは自身の相性アディの“adi”と苗字の3文字“das”を組み合わせてadidasを設立。一方のルドルフはPUMA。従業員は自然と二手に分かれることになりました。技術職の多くは職人気質のアドルフにつき、販売職は経営能力にあふれていたルドルフにつくかたちに。

そして、ルドルフがドイツ・アウラッハ川対岸に拠点を移したことで、adidas vs PUMAのかたちが明確に。この対立は両社のあるヘンツォーゲンアウラッハ全体に影響を与えたと同書で語られています。

この町の人は他人がどっちのシューズを履いているかを気にしており、確認してから会話が始まっていた。人々はいつも下を向いて歩いていた。しかしながらこの軋轢は、両者のライバル意識を高め、結果的に他のスポーツメーカーを寄せ付けない躍進を遂げさせることになった

(『東京スニーカー史』、小澤匡行、リットーミュージック、2016/3/25、ISBN-10:484562785X、ISBN-13:978-4845627851 )

そんな両者の対立ですが、今度は映画化されることが決まっています。俳優アンドリュー・ガーフィールドが、この兄弟の熾烈なライバル関係をテーマにした映画をプロデュース。2017年に撮影に入る予定となっており、公開日はまだ先となりそうです。スポーツ界で火花を散らすadidasとPUMA。そんな両ブランドの映像化。これはこれで楽しみですね。

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