ランニングシューズ通勤が今どき!?ラントリップCEO・大森英一郎さんのお気に入りは?
ランナーが自分のお気に入りコースを自由に投稿できるサービス『ラントリップ』。本サービスを運営している、株式会社ラントリップの代表・大森英一郎さんは、大学時代に正月の箱根駅伝を走ったほどのランナーだったそう。
2017年5月で会社設立から2年を迎え、ますます勢いに乗る元・箱根ランナー。バックグラウンドについて語った前回の『“一般入部の学生”がスポーツ推薦枠を押しのけ箱根駅伝出場!ラントリップCEOが語るシューズとラン 』に続き、今回は、会社の代表として描くラントリップの構想や、お気に入りのランニングシューズについて伺いました。
前回の記事はこちら。
大森英一郎 おおもり・えいいちろう
大学時代に一般入部にも関わらず箱根駅伝に出場。卒業後は、リクルートグループに入社。さらには、観光系事業会社に転職し、離島の集客を経験。その後、観光とランニング双方の課題解決を目指し、株式会社ラントリップを設立(2015年5月)。『ランナーによるランニングコース紹介』というコンセプトで注目を集める。
箱根駅伝の経験が今の自分に生き続けている
そして大森さんが29歳の時に設立したのが現在の株式会社ラントリップ。RUNTRIP(ラントリップ)とはその名の通りRUNとTRIPを合わせた造語で、同社ホームページによると、『まるで、サーファーがいい波を求めて旅をするサーフトリップのようにランナーがいい道を求めて旅をするスタイル』を表すようです。
同社はランナーのお気に入りコースを自由に投稿できるWEBサービス『ラントリップ』や、ビギナーからシリアスランナーまでお得な情報をお届けするWEBマガジン『ラントリップマガジン』を運営しているほか、アプリ開発やイベント開催なども手掛けています。
2015年5月に設立してからの2年間を振り返り、「激動の2年間でしたね」と感慨深げな表情を浮かべる大森さん。しかしこの2年間は決して平坦な道のりではなかったようです。
「最初の頃は辛いことしかなかったですよ(笑)。中でも起業するまでに仲間を見つけるのが大変でしたね。ラントリップって情報通信業なんですけど、そもそも僕の経歴はランニングと観光ツーリズムをずっとやってきたので、WEBとかITはまったく範囲外だったわけです。その業界で生きていくには、その業界の人間、特にエンジニアを探す必要がありました。
そのためには、いろんなところで自分のやりたいことを大きな声を出して言いまくる必要がある。これが結構ストレスで、周りから否定もされるんですけど、そこを折れずにやり続ける。そうすると仲間が集まってきたり、だんだんと手を差し伸べてくれる人が現れていきました」
そんな若き経営者を支えたのは、学生時代の努力の結晶である箱根駅伝。そこに出場するまでの4年間が、社会人、そして経営者となった今でも生きていると語ってくれました。
「1年生の時は箱根駅伝って全然自分事じゃなくて、雲の上のよくわからない目標だったんです。でも、それを実現することができた。そういう想像できない未来に向かってコツコツと努力することができる人間だっていうことを理解しているので、心を切らさずに事業を進められるとは思いますね」
スーツにも合うデザイン性の高いランニングシューズが増えた
ラントリップ代表として忙しい毎日を送る大森さんの足元には、常にランニングシューズが着用されています。取材当日もスーツ姿にランニングシューズという組み合わせで登場してくれたのですが、これにはラントリップ代表ならではの理由があるようです。
「やっぱりラントリップの代表なので、そこは意識して着用していますね。でも最近のランニングシューズって、ビジネスシーンとかでもそんなに影響がないようなデザインが多くなってきていると思うんです。昔のいかにもなランニングシューズだと無理がありますけど(笑)、今は普通に街を歩けるようなデザインが増えてきている。電車で乗り遅れそうな時とかも快適に走れますし、ずっと立っていても全然疲れない。蒸れないし、通勤とかビジネスシーンでの利用はかなりおススメですね!」
ちなみに今回大森さんに履いてきてもらったのは『ナイキ(NIKE)』のエア ヴェイパーマックス<AIR VAPORMAX>。エアマックスの30周年を記念して作られたシューズ。
「このシューズは履いているとテンション上がりますし、表参道や渋谷などシティランに向いたシューズです。アッパーがニットなので、靴下を履いているみたいな感覚が特徴的。フィット感もあるし、履いていてストレスがない。さらにこのエアマックスのエアバックですね。ミッドソール無しでエアがダイレクトにつながっていて、バランスボールの上に乗っている感じがして面白いです。
他のお気に入りシューズだと、最近は『On(オン)』のCloud All Black Edition<クラウド オール ブラック エディション>という真っ黒なシューズ。タウンユースとかビジネスシーンとかで全く困らないので、ヘビーローテーションしてますね。例えば出張先にランニングシューズを持っていくと結構かさばるんですけど、履いていけば持っていく必要がない。そのままランニングできちゃうので、そういう使い方はおススメですね」
元箱根ランナーとして、ラントリップ代表として、ランニングのプロフェッショナルである大森さんには、ランニングシューズに対する強いこだわりがあるようです。
「僕がランニングシューズに思うことは、例えばこれからランニングを始めたいという人がいたとして、カタチから入るのってすごく大事だと思うんです。『安いやつでいいよ』とか『適当でいいよ』とかはやめた方がいい。ちゃんとした走りたくなるようなシューズ、機能性があるシューズを選択すると、外に出たくなったり、ケガをしなくなって継続ができる。ランニングって継続がすべてだと思うので、そうすることによってランニングそのものが楽しいと感じるようになるんです」
「世界中に『ラントリップ』を浸透させたい」
最後に、大森さんにラントリップとしての今後の構想を伺いました。
「今1番やりたいことは、世界中にラントリップという会社が普及している状態を作ること。世界中のランナーが『ラントリップ』というワードを知っていて、『こういうサービス使ったことあるな』とか、定着させるところまで持っていきたい。あとはラントリップを通じて、ランニングがもっと好きになるような人が増えてくれたり、継続するきっかけになってくれたらうれしいですね」
箱根ランナーとしての自分を超えるため、そしてすべてのランナーに良質なサービスを提供するため、大森さんは今もどこかで走り回っていることでしょう。皆さんもランニングシューズとともに『ラントリップ』してみませんか?
最近増えているビジネスシーンでも使えるランニングシューズ
松永貴允
1991年生まれ。陸上競技を中心に、主にスポーツの取材・執筆を行う若手フリーライター。小学生の頃からのスポーツ競技経験(野球、陸上競技、ラクロス)を生かし、紙媒体、WEB媒体問わず執筆中。スニーカーは中学時代からVANSひと筋。