エマ・ワトソンの足元に“白いスニーカー”、セレブも愛するスニーカーの存在
男女問わず人気の高いエマ・ワトソンとキャサリン妃。セレブな2人が、Supergaの白スニーカーを履いていることがSNSを中心に話題になりました。
確かに、白のスキニージーンズに、白のスニーカーを合わせるエマの姿が確認できます。セレブなのにスニーカーって、変な感じがしますか？ いえいえ、スニーカーとは、活躍する女性の象徴にもなっているのです。今回は女性とスニーカーについてのお話しです。
セレブも愛するスニーカースタイル
人気の白スニーカーではありますが、世界のセレブもそれに注目。ハイファッションに身を包むことが多いイメージのあるセレブですが、スニーカーも積極的にチョイスしているのです。
セレブのファンは、エマファッションやキャサリン妃ファッションを真似しようとするもの。しかし、着ているものがなかなか高額だと、実際に購入することはできません。そんな中、こういったスニーカーなら射程距離内と言えます。エマのファッションに憧れるファンにとっては、嬉しい白スニーカーと言えるでしょう。
昨今、スニーカーの位置付けが少し変わりつつあります。
そもそもスニーカーは、スポーツを支えるアイテムとして登場。その後、男性ファッションの中で文化が作られました。日本でもストリートファッションの文化で重宝されてきました。高値で売られた1990年代の『ハイテクスニーカーブーム』を思い出す人も多いでしょう。もちろん、女性もスニーカーを取り入れることはありましたが、その中心は男性でした。
ただ、女性のスニーカースタイルも、実は1980年代の頃から、フツフツと盛り上がっていたことが、書籍『スニーカー文化論』で確認することができます。
アメリカの人気女優ジェーン・フォンダのビデオをきっかけに、エアロビクスとフィットネスが主に女性の間で流行。リーボックはこのトレンドを早めに察知し、82年に女性専用の『フリースタイル』を。87年に柔らかいレザーで作られた『クラシック』を発売した。
88年には、ハリウッド映画『ワーキングガール』の中で、秘書役として主演したメラニー・グリフィスが、スーツを着てストッキングを履いた上に白いソックスとアディダスのスニーカー、という格好で通勤する場面が出てくる。このスタイルが当時のアメリカのキャリアウーマンの象徴となり、大人気となる。
（『スニーカー文化論』、川村 由仁夜、日本経済新聞出版社 (2012/12/26)、ISBN-10: 4532168554、ISBN-13: 978-4532168551）
今では“ハズし”として欠かせない存在のスニーカー
流れが大きく変わったのは、女性の活躍とともにアイコンとなるセレブやクリエイターが、足元にスニーカーを採用するようになったため。エマやキャサリン妃だけでなく、今では多くのアイコンとなる女性が、スニーカーを取り入れています。
フィビー・フェロも、スニーカースタイルを積極的に取り入れている一人。
フェロは、かつてクロエのクリエイティブ・ディレクターとして活躍し、現在はセリーヌのクリエイティブ・ディレクターであり取締役。スニーカーを履きこなす彼女の姿は、オシャレという言葉が陳腐なほど、雰囲気が醸成されています。ショーの最後の挨拶に登場する際の多くはスニーカースタイル。整ったファッションスタイルの中で、ハズしとして採用されており、クリエイターが選ぶスニーカースタイルとして注目を集めています。
私たちのライフスタイルの変化に合わせて、女性のスニーカースタイルも世の中が受け入れやすいものとなりました。オフィスやパーティーといったカチっとした場でも、ハズし効果のあるオシャレとして認知されつつあるのです。エマのようなセレブや、フェロのようなクリエイターが活躍することで、スニーカースタイルが身近になったのです。
さて、皆さんはどのようなスニーカースタイルでファッションを楽しみますか。お気に入りのスニーカーをぜひ、教えてください。
