人気ブランドのウェア×スニーカーをオシャレに着こなすコツは？ファッションYouTuber・Takahiro Kawashimaが伝授！

アウターに大きく左右される冬のメンズ・ファッション。その中で『ナイキ（NIKE）』や『アディダス（adidas）』、『ヴァンズ（VANS）』といったスポーツ＆カルチャー系ブランドはシューズ以外にもタウンユース向けのウェアをリリースしていますが、それらをコーデに取り入れるにはテクニックがいるもの。そこで今回は、上記３ブランドのアウター＆シューズによる同ブランド・コーデ企画をお届け！ ファッションYouTuberとして人気のTakahiro Kawashimaさんが、それぞれのおすすめコーディネートを紹介します。

【ナイキ】スポーティになりすぎない素材感で普段着に落とし込む

──ナイキのアウターとシューズを合わせるコーデのポイントは？

全体のカジュアルさはキープしつつ、スポーティになりすぎないこと。そのために今回のコーデでは、トップスとは異なる質感のフェイクレザーのイージーパンツを合わせました。ナイキに対してスポーツ・ブランドのイメージが強い人も多いと思うので、それをいかに普段着に落とし込めるかがポイント。同じスポーツ・ブランドで合わせず、普段着ているもので色合いなど、どこかベースとなる部分を合わせることが大事だと思います。

──アウターの選定ポイントを教えてください。

アウターの＜ビッグスウォッシュ（BIG SWOOSH）＞は今っぽくもありつつ、ナイロンの素材感や色使いにクラシカルな雰囲気もあるので、僕のような30代の男性でもカジュアルかつレトロに着られるのがいいなと思って、今回のコーデに選びました。僕も去年はこういったビッグスウォッシュとか、モノトーンに近いカラーのアイテムをよく着ていました。

──初めてナイキのウェアをコーデに取り入れる方が気を付けたいNGポイントは？

ナイキはナイロン素材のウェアが多いと思いますが、あまりスポーツライクな印象を出したくない人は、そういった素材同士でパンツなどほかのアイテムを合わせないことですね。

──シューズに＜エア フォース（AIR FORCE）１’07）＞を選んだ理由は？

アウターと色を合わせたいと思って、定番のエア フォース1のホワイトを選びました。同じくナイキの＜コルテッツ（CORTEZ）＞とかも合わせやすいと思いますよ。

胸、腕、背面にわたって広がる立体的な“Swoosh”ロゴがインパクト抜群のナイキスポーツウェアジャケットは、羽織るだけで個性を主張できる一着。メッシュの裏地が優れた通気性を確保しつつ、ゆったりとしたルーズフィットがイージー・ファッションを演出します。

ナイキという王道ブランドにおける定番中の定番スニーカーのオリジナルモデルに、新たなテイストを加えたエアフォース1 ʻ07は、オールホワイトの爽やか＆シンプルなカラーと存在感のあるフォルムが、どんなファッションのテイストにも合う万能な一足。

【アディダス】帽子のチョイスとロゴ＆カラーで大人っぽさを演出

──アディダスのアウターとシューズを合わせるコーデのポイントは？

ハットに上下スウェット、シューズにスーパースターを合わせたこちらは、ビースティ・ボーイズなど昔のラッパーのようなイメージを、今風のスタイルで楽に着られるようなコーデにしました。スウェットパンツとスーパースターの相性がいいのでそれをベースにコーデを組みましたが、それだけだとカジュアルになりすぎてしまうので、ハットでカジュアルさを緩和しているのがポイント。ハット以外にハンチングなども合いそうですね。

──アウターの選定ポイントを教えてください。

アディダスのロゴもトレフォイル（TREFOIL）*と３本線とそれぞれありますが、前者のレトロ感があるロゴのアイテムの方が大人の男性には合うのかなと。今回はこれに加えて、パンツをトップスと同じ柄で合わせたコーデも組みました。

*トレフォイル（TREFOIL）：アディダスの三つ葉のロゴのこと。

──私物のスウェット以外に、同ブランドのスウェットパンツも着用してみていただきました。初めてアディダスのウェアをコーデに取り入れる方が気を付けたいNGポイントは？

やっぱり帽子のチョイスでしょうか。これがニット帽やキャップだと、本当にそのままスポーツをしている若者みたいな感じのコーデになってしまって、街では浮くでしょうね。

──シューズに＜スーパースター（SUPERSTAR）＞を選んだ理由は？

色味的にもハットの茶色とシューズの深い緑はアースカラーで相性がいいので、このスーパースターを選びました。あとは地の色が完全な白ではなくオフホワイトに近い色をしているので、大人の男性のコーデには合うかなと思います。

アディダス伝統のレトロ＆トリコロールカラーのトレフォイルを大胆に配置したフーディー。ソフトな風合いの綿100％フレンチテリーを採用した素材は着心地も気持ちいい。同じデザインのスウェットパンツとセットアップで合わせば、さらに統一感のあるコーデに。

数々のアーティストと共にアディダスの歴史を築き上げてきたレジェンド・スニーカー。クラシックなディテールは踏襲しつつも、アイコニックなラバーシェルトゥ・ステッチ・3ストライプが巧みな職人技で再設計され、アディダス玄人も初心者も満足させる仕上がり。

【ヴァンズ】カルチャー感と男らしい雰囲気を醸し出すコーデ

──ヴァンズのアウターとシューズを合わせるコーデのポイントは？

僕自身、スケートボードが好きでヴァンズのシューズをよく履いているのですが、今回のコーデは足元の＜スケートミッド プロ（SK8-MID PRO）＞から選んで、それにコットンのカーゴパンツを合わせたいっていうところから考えました。

──アウターの選定ポイントを教えてください。

アウターに関してはバックの刺繍が印象的なデザインのベトナム・シャツに近いテイストのもの。ヴァンズはブランドの成り立ちからスケボーやロックのイメージがあるブランドなので、どこかそういう男らしい雰囲気のあるコーデにしたくてこれを選びました。

──初めてヴァンズのウェアをコーデに取り入れる方が気を付けたいNGポイントは？

ナイキやアディダスに比べてスポーツライクではないと思うので、カジュアルなアメカジやロックなテイストも合いますし、それこそ古着と合わせてもいい。ウェアとスニーカーの合わせ方で、それほどNGポイントはないのかなと思います。

──シューズに＜スケートミッドプロ（SK8-MID PRO）＞を選んだ理由は？

こういうスケートミッド プロとか＜スケートハイ（SK8-HI）＞とかは個人的に好きですし、あとはそれこそ定番の＜オールドスクール（OLD SKOOL）＞などもコーデに取り入れやすいと思います。ヴァンズはシンプルなファッションに合わせるだけで足元にアクセントを付けやすい。コスパがいいのも魅力的ですし、迷ったときはヴァンズを履いておけば間違いないという信頼感はありますね。

ミリタリーカラー＆テイストのベトジャンは、シンプルなフロントと、日本をモチーフにした個性的な刺繍デザインを施したバックのギャップが魅力。 スケーター・ファッションはもちろん、アウトドア系や古着系のファッションと合わせても違和感なくハマるはず！

世界中のスケーターたちに愛されるミッドカット・モデルをアップグレードさせたプロクラシックシリーズ。機能面では衝撃を和らげる〈POPCUSHインソール〉を採用したことでより高いパフォーマンスを発揮する定番モデルは、デザイン面でもタウンユースに◎！

Takahiro Kawashimaの“無理をしない”ファッション

──特に今好きなファッションのスタイルを教えてください。

特にこのブランドとかはないですが、今は着ていて楽なイージー・ファッションが好きです。昔ならストレッチのパンツは着たくないとか、タイトなレザーのジャケットでばっちりキメようとかわりとフォーマルなスタイルが好きでしたが、今はまったく逆。先ほど紹介したコーデにもあるスウェットパンツとかもそうですが、カッコいい上に楽なアイテムを選ぶことが多いです。

──そもそもファッションに興味を持ち始めたきっかけは？

あまりはっきりここからっていうのはないですが、やっぱりスケートボードとか遊びの延長で文化的なものに触れていったからかなと。最初はスケーターっぽいファッションから始まって、そういうファッションが自分のライフスタイルと重なっていきました。それで今は先ほど言ったイージー・ファッションにたどり着いた感じです。

──振り返って「あの頃はあんなファッションしてたな」みたいな時期はありますか？

それこそ20歳ぐらいの頃はすごくタイトなファッションを好んで着ていて、流行っていた時期とはいえ、今思うとよく疲れずに歩いてたなって思います。今じゃ考えられないですね。

──今回の企画のようなシューズ選びを含めたコーデのアドバイスをお願いします。

シューズ単体で考えないっていうことは大事かもしれません。「シューズがカッコいいから買ったものの……」っていう人は多いかもしれない。シューズの色使いや素材が奇抜でもカッコいいものってあると思いますが、それを自分のファッションに落とし込んだときに、テイストや使い勝手が合っているかどうかをまず考えてみるのは大事かもしれません。単体でカッコいいかではなく、トータルで見て選んだ方がいいと思います。

──ナイキ、アディダス、ヴァンズといったブランドのウェアやスニーカーになじみがない人でも、コーデに取り入れるポイントはありますか？

その3つのブランドは定番中の定番で、それぞれバックボーンがありますが、自分が気になったものをとりあえずチョイスして着てみることかなと。それをしっかり自分のファッションのテイストと合わせて着ればいい。どれから始めてみてもいいですし、始めてみて気になったら次にチャレンジすればいいと思います。ファッションへのこだわりが強い人も多いですが、ある部分ではこだわらないことも大事だと思います。

──現在ではファッションをメインに発信するYouTubeチャンネルも人気ですが、最初に始めようと思ったきっかけを教えてください。

元々チャンネルはあったんですが、新型コロナウイルスによる外出自粛期間中、僕自身も時間しかない状況だったので、映像や写真の練習がてら本格的にやろうと思ったのが最初です。ただファッションに限定してやろうと思ったわけではなくて、いろいろなジャンル含め自分が発信できることってなんだろうって探していた中で、ファッションが噛み合った感じでした。

──特に反響の大きかった動画や印象的な出来事はありますか？

ひとつにはなかなか決めづらいですが、やっぱり普段の生活をしていたら絶対に絡まなかったはずのブランドとお仕事をする機会があったのはびっくりしましたし、YouTubeをやったことで出会った人たちとの繋がりは大きいです。あとは僕がこれまで観ていたYouTuberさんとコラボ動画を作ったこともいい経験になりました。

──今後チャレンジしたいことがあれば教えてください。

やっぱり去年はYouTubeで発信することで走り続けて、自分が発信することでどれだけの影響力を持てるのかにチャレンジした1年だったので、今年はコンテンツに対してプロダクトを作りたいと思っています。プロダクトとして洋服を作るとか、オンラインサロンを作るとか。あとは先ほどコーデ紹介のときに言ったイージー・ファッションに繋がるかもしれないですが、“リラックス”とか“チル”みたいな時間が好きなのでそういう場所も作ってみたい。シーシャが好きなのでシーシャ・バーとかいいかもと思っていて、小さくてもいいのでそういう場所を作って、みんなと共有する時間を持てればと考えています。

──ファッションを楽しむ上で大事にしていることは何ですか？

やっぱりとにかく無理をしないことですね。僕はリラックスして楽しめることが好きですし、心地良く過ごせるファッションは結果的に気分も楽にしてくれる。これからもそういうスタイルでファッションを楽しんでいきたいです。

YouTubeでもInstgaramでもファンが急増中のTakahiro Kawashimaさんですが、動画やSNSで提案するファッションへの評価はもちろん、ナチュラルで無理をしないそのスタイルに多くの方が共感しているのかもしれません。今回紹介したナイキ、アディダス、ヴァンズといったブランドのウェアやシューズを手にしたことがない方も、もし興味を持ったら新しい自分のファッション・コーデのひとつとしてマネしてみてください！

1.ヴァンズ スケートミッドプロ／2.アディダス スーパースター／3.ナイキ エアフォース１’07

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interview＆text by ラスカル
photo by kohichi ogasahara