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生誕30周年記念。『東京スニーカー史』の著者、小澤匡行さんの「極私的エアマックス史観」
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“イモムシ”と揶揄されても歴史的ヒットのエアマックス 95、現代のコーデに取り入れると
かつて“イモムシ”と揶揄されながらも、のちに世界中で人気となったスニーカーがあります。そう、『ナイキ（NIKE）』のエアマックス 95＜AIR MAX 95＞です。エアマックス 95はどのようにして誕生したのか、その歴史にせまります。
今から22年前に誕生したエアマックス 95
初代モデルである『エアマックス 1』が誕生したのは、1987年。今年30周年を迎えたエアマックスシリーズ。これまで様々なモデルが登場し、スニーカー好きだけでなく多くのファンを魅了してきました。
なかでも1995年にファーストカラーが登場したエアマックス 95は、そのイエローグラデーションが大きな話題となりました。ソールに向かってグラデーションのように濃くなるデザインや、黒いソールは、その当時では大変めずらしいものでした。そのため、私たちの目の前に現れるまでも、物議があったそう。
では、“イモムシ”と呼ばれた同シューズは、どのように誕生したのでしょう。その歴史が書籍『東京スニーカー史』で紹介されています。
このインパクト大のデザインを描いたのは、セルジオ・ロザーノさん。入社4年目だったロザーノさんは、テニスやACGを担当していました。しかし、ナイキ社の中では、「ランニングに新しい風を吹かせたい」とい考えが出てきた頃であり、そこで、4年目ではありましたが、ロザーノさんに白羽の矢が立ったのです。
とにかく製品を意外性に満ちたものにしたいという社の意向がありました。ACGの担当だった頃、会社の窓から木を眺めていたら、雨が地面を侵食する光景が思い浮かんだのです。もしこうやって地中からプロダクトが発掘されたら、と想像し、グランドキャニオンの地層のように筋のあるスケッチを描きました
（『東京スニーカー史』、小澤匡行、リットーミュージック、2016/3/25、ISBN-10:484562785X、ISBN-13:978-4845627851 ）
エアマックス 95制作のためのデザインが集まった時、そこには、どこか見たことのあるものばかり。「とにかく製品を意外性に満ちたものにしたい」という考えは、うまく反映できていなかったようです。
そこでロザーノさんが思いきって、しまってあったデザインを提案。なんとも奇抜なデザインだったため、ナイキ社でも賛否両論があったようです。
最初のコンセプト会議では、僕の構想は賛否両論でした。ランニングシューズらしいデザインではなかったし、小さいスウッシュも問題になった。ただ、すべてが否定的ではなかったことも確かです。僕はランナーではなかったから、とにかく雨の日の汚れが目立たないように色を上手く使いたかった。オレゴンの人々は、雨の日もトレイルランを楽しんでいますから
（『東京スニーカー史』、小澤匡行、リットーミュージック、2016/3/25、ISBN-10:484562785X、ISBN-13:978-4845627851 ）
ロザーノさんのアイデアは、物議を醸すものの最終的には採用されることに。そして、そのデザインは人体構造を意識したものとして完成したのです。
シューレースは“あばら骨”を、アウトソールは“背骨”、メッシュ・スエードのアッパーは“筋繊維”をイメージ。確かに言われてみると、そのようにも見えます。
また、「合成スエード、ステッチ、圧縮成型を重ねたアッパー構造を求めたこの大胆な発想により、長時間履いても不快感なく最大限のサポート力を発揮するシューズが実現した」とナイキの公式サイトでも紹介されているように、機能性も抜群のシューズに。
22年前のエアマックス 95をとりいれたコーデ
日本では最初は、“イモムシ”と揶揄された時期もありましたが、その後、爆発的ヒットとなったのはご存じのとおりです。そんなエアマックス 95をうまく現在のファッションに取り込んでいる人たちがいます。参考になるコーデはありますか？
出典：WEAR
出典：WEAR
出典：WEAR
出典：WEAR
出典：WEAR
性別・年代を問わず愛されるエアマックス 95。人気のこのシューズが誕生した22年前、あなたは何をしていましたか？
