高い山を登るだけが登山じゃない!標高1000m以下・往復5時間以内の『低山登山』スポット8選
厳しい暑さも和らぎ、とうとう秋シーズンが到来しました。“スポーツの秋”なんて言葉はよく耳にしますが、涼しくなって『身体を動かそう!』と決心している人も少なくないはず。
そこで今回は、普段運動していない人でも楽しめる『低山登山』の魅力と、各地のスポットをご紹介します。ポイントは『誰でも気軽に登れてしまう』ことです。
低山ってどの程度の山のこと?
一口に『低山』と言っても、標高、総距離、起伏の激しさなど、山によって特徴は様々です。広辞苑には『低山』という言葉は載っていないため、ここでは『初心者が日帰りで楽しめる山』という意味で扱いたいと思います。
筆者は趣味で登山を楽しむことがあるのですが、いずれも低山の域を超えていません。標高1000m以下、往復5時間ほど(休憩時間を除く)であれば、普段運動しない人でも十分楽しめるのではないかと感じています。
例えば、日本一登山者数が多い高尾山(東京都)。こちらは登山口から山頂まで90分程度で登ることができ、標高はわずか599m。小学生の遠足や、お子さん連れのママさん、ご年配の方の姿も多く見られ、初心者でも登れる代表的な低山となっています。
低山登山の魅力とは?
低山登山の魅力は、何といっても気軽に楽しめること。登山といえば、非常食や地図、専用シューズや詳しい専門知識などが必要になるイメージがありますが、低山であれば、そこまでの周到な準備は必要ありません(最低限の知識は必要です)。
人気の山は道が整備されているところも多く、普段履きのスニーカーやランニングシューズでも、ソールのグリップがしっかりしていれば問題ないでしょう。また、低山は初心者でも楽しめるため、登山客でにぎわっています。つまり、登山コースを外れたり、遭難に遭うリスクも限りなく少ないというのがポイントです。
さらにもう1つ低山をおススメするポイントとしては、低山であっても景色、景観は変わらず美しいということ。『標高が高いところに行かなければ、爽快な景色は拝めない』と思っている方もおられるかもしれませんが、そんなことはありません。たとえ高尾山のような低山でも、関東平野の広がりを感じることができますし、季節によっては新緑、紅葉など四季の移り変わりを堪能できます。『低山』だからといっても、なかなか侮れないのです。
全国各地の低山スポット
では、全国にはどのような低山スポットがあるのか。冒頭で述べた通り、標高1000m以下、往復5時間以内、初心者でも楽しめる、という条件をすべて満たす山をセレクトしました。
・鷲別岳(わしべつだけ/北海道)
登別市と室蘭市にまたがり、別名「室蘭岳」とも呼ばれる。標高は911mで、レベルに合わせた3つのコースがあるのが特徴。なだらかで距離の短い『夏道コース』なら、およそ80分で山頂に到達することが可能です。
・三方倉山(さんぽうくらさん/宮城県)
山形県との県境付近にある、端正な三角形の山。登山道ができたのは2005年と最近で、コースはなだらかで初心者でも安心して登れるようになっています。標高は971m。3~4時間で往復できるのが特徴です。
・筑波山(つくばさん/茨城県)
日本百名山の中でもっとも低い山で、標高は871m。ケーブルカーやロープウェーもあるため、初心者でも安心して登山を楽しめます。山頂からは関東平野を一望でき、その景観はまさに絶景のひと言。都心からのアクセスも良く、日帰りで満喫できるスポットです。
・高尾山(たかおさん/東京都)
説明不要の人気低山スポット。概要は文中で述べましたが、他にはケーブルカーや吊り橋、サル園、薬王院など、道中を楽しめる要素が盛りだくさんです。年間260万人と、世界一の登山者数を誇り、ミシュランガイドにも紹介されています。
・大楠山(おおぐすやま/神奈川県)
三浦半島の最高峰(242m)にあたるこの山には、5つのハイキングコースから楽しむことが可能。山頂の展望台からは三浦半島、伊豆半島、富士山、房総半島などを360度見渡すことができ、絶景を味わえます。
・多度山(たどやま/三重県)
三重県桑名市と岐阜県海津市をまたぐ、標高403mの低山スポット。8つのハイキングコースが設定されており、およそ3~4時間で一通り回ることが可能。また頂上からは木曽三川や中央アルプスを一望できます。
・竹田城跡(たけだじょうせき/兵庫県)
『天空の城』、『日本のマチュピチュ』とも称されるほど、雲海に包まれる姿が人気のスポット。標高は353mで、JR竹田駅からいくつかのトレッキングコースが存在します。“登山”としては決して難しくないコース(1番長いコースで60分程度)なので、パワースポット巡りのような感覚で楽しめます。
・生駒山(いこまさん/奈良県、大阪府)
2つの県にまたがる標高642mの低山。このスポットの最大の特徴は、山頂にある『生駒山上遊園地』。大阪平野、奈良盆地といった景色を望むことができ、さらにナイト営業時には“関西100万ドルの夜景”を楽しむことができます。歴史的文化財も存在し、それらを堪能できるハイキングコースも用意されています。
いかがだったでしょうか。低山の魅力は『誰もが気軽に登れること』。疲れたらロープウェイやケーブルカーを使ってもいいですし、途中で何度も休憩を挟んでも構いません。この秋は、お友達を誘って低山登山を楽しみましょう!
また、『登山用のシューズを持っていない』という方には以下のシューズがおすすめです。アウトドア用に作られているため、頑丈さとグリップの良さが登山において大活躍してくれます。
<参考>
YAMAKEI ONLINE
YAMAP
ヤマレコ