ランニングのプロに聞く!初心者にもオススメの楽しみ方とシューズの選び方 Vol.1 ナイキ 真鍋未央編
楽しく美しく走れることを願い、ランとシューズの麗しき関係を探るスペシャル対談。今回は、実業団陸上部を経てナイキランニングエキスパート兼NIKE+ RUN CLUB(以下、NRC)のコーチを務める真鍋未央さんと、約半年のトレーニングを積んで人生初フルマラソンに挑戦する大学院生の清水麻紀さんが、ランニングの楽しさについて語り合います。
以前より長く走れると、自分でも驚くほど走るのが楽しくなる!
――まずは清水さんがランニングを始めたきかっけを教えてください。
清水「実は私、走るのが大っ嫌いだったんです。部活でバスケやダンスをやってきたので、持久力をつけるために走ることが大事なのは分かっていたんですけど、長距離はすぐにバテちゃって。でも、学生のうちにフルマラソンを体験したかったんですね。それで昨年の10月にNRCを訪ねたら、2017年3月に行われる名古屋ウィメンズマラソンの参加枠があると聞いて……」
真鍋「走り始める動機は人それぞれですが、大会参加を決めてからランニングに取り組むケースは意外に多いです。1人で申し込みましたか?」
清水「友人と一緒です。1人だったら無理でした」
真鍋「誰かと始めるのもよくあるパターン。でも、悪いことじゃありません。同じ目標に向かって励まし合える仲間がいるほうが長続きしますから。ここまでに3ヶ月余りが過ぎましたが、どんな練習をしてきましたか」
清水「基本的にはNRCが立ててくれたプログラムに従っています。最近は、最低でも週2回、多くて4回走るようにしています」
真鍋「最初からスムーズに走れました?」
清水「7㎞から始めたんですけど、すぐに股関節が痛くなりました。友人も筋肉痛に泣きました」
――それでもやめなかったのはなぜですか?
清水「NRCの方々が『必ずフルマラソン完走できる!』と言い切ってくれたおかげです。だからできるだけプログロムを守って、少しずつでも距離を伸ばそうと」
真鍋「これまでに一番長く走った距離は?」
清水「15㎞です。数日後に20㎞のロングラントレーニングがあります」
真鍋「スゴい! 着実に走力を上げてきている。この真面目さはビギナーのお手本ですね」
清水「以前より長く走れることが、そのままモチベーションになりますね。自分のランレベルが上がったのを実感すると、自分でも驚くほど走るのが楽しくなります」
ズームとルナ。ビギナー向けでも異なる履き心地
――今日は清水さんがいつも履いているシューズを持参していただきました。
真鍋「ナイキ エア ズーム ストラクチャーですね。幅広で厚めのソールが安定感をキープしてくれる点で、ビギナーが履くにはオススメの1足です」
清水「良かった。ショップで1時間以上も店員さんと相談して決めたんですよ。最初は何も分からなかったから、見た目がカッコ良くて軽ければ良いと思っていたんです」
真鍋「ちゃんと相談して素直に従ったところも清水さんは二重丸(笑)」
――真鍋さんにもオススメの1足があるそうですね。
真鍋「私が用意したのは、ナイキ ルナエピック フライニットです」
清水「色がかわいい!」
真鍋「ナイキのビギナー向けランニングシューズには、ズームとルナという2種類のラインがあって、それぞれ素材やソールの形状が異なります。清水さんのズームは硬めの素材を使って足をしっかりホールドするのに対し、ルナは柔らかめで足全体を包み込むような履き心地です。試してみます?」
清水「うわ、このルナ、超ヤバいです!! めっちゃフィットしますね。甲の両脇から持ち上げられます。足首のホールド感も気持ち良いです。しかも軽い」
真鍋「ソールの反発力も異なります。ルナは衝撃をぐっと受け止める感じで、ズームは衝撃を前に押し出して加速に繋げるイメージ」
清水「シューズってこんなに違うものなんですね。すぐにでもルナで走ってみたいです」
真鍋「ただ、1ヶ月後にフルマラソンが控えている清水さんはズームを履き続けてください。というのは、走り慣れたシューズで大会に出たほうがトラブルが少ないから。かかとがすり減って交換に迫られたとしても、同じモデルを選んでください。新しいシューズに換えるなら、大会の2~3ヶ月前までに。なので名古屋ウィメンズを無事に走り終えたら、ぜひルナを履いてみてください」
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体のラインの変化は女性にとって最高のモチベーションに
清水「真鍋さんにお聞きしたいのですが、ここから大会まで何に気を付けたらいいですか?」
真鍋「NRCのプログラムに準じていれば大丈夫ですが、かなり走れるようになってきていると思うので、特にこの先は頑張りすぎないことが肝心です。ご飯を食べるにしても、腹八分目が良いと言われるでしょ。お腹いっぱい食べると苦しいだけで、何が美味しかったのか分からなくなりますよね。ランも同じで、次も楽しく走れそうだなと感じたところで終わらせる。1回のランで頑張りすぎるとオールアウトしてしまうんです。それが理由で、走ってはやめるを繰り返す人が少なくないんですよ。自分の逃げ道を作っておくのが大事です」
――楽しく走れていますか?
清水「正直なところ、走り始めてからしばらくは苦しかった。でも、昨日のことなのですが、これまで1㎞6分で走ってきたのになぜか5分半のペースになっちゃって、超キツいと思いながらも予定の距離を走り切れたんです。それが快感で(笑)」
真鍋「練習を続けていると、ポンと山を越えるタイミングが訪れるんです。苦しさが楽しさだと言うと誤解を受けそうだけど、私にもその経験がありますよ。体にも変化があったでしょ?」
清水「ええ。朝すっきり起きられるようになったし、ご飯も気持ちよく食べられます。スパッツのお尻が緩くなりました。かなり締まったのかなあって」
真鍋「体のラインは確実に変ります。女性には最高のモチベーションになりますよね」
――清水さんの人生初フルマラソン挑戦まで約1カ月ですが、その後もランニングを続けますか?
清水「もちろんです! 走り続けたことでランニングが楽しくなり、体の調子も良くなってきたので、走らない理由がどこにもないんですよね。名古屋ウィメンズは大学の卒業式の翌日なので、きっと良い思い出になるし、今は楽しみ以外にありません。名古屋の次はホノルルマラソンを目指します。そのときはルナを履きたいです」