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知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう

2023.04.17

オシャレを楽しむために靴にこだわっていても、靴紐の結び方や通し方までは気にしていない人が多いかもしれません。靴紐の結び方は、見た目や履き心地にも関わる要素のひとつです。足元からオシャレを楽しみたい人は、靴紐の結び方の種類やアレンジ方法を押さえておくことをオススメします。

ここでは、スニーカーの靴紐の基本的な結び方やオシャレなアレンジ方法、革靴を履く際に便利なほどけにくい結び方の例をご紹介します。

結び方の前に覚えておきたい靴紐の種類

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう

靴紐は、形状や加工の方法からいくつかの種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるので、靴に通す前に違いを知っておくと、よりオシャレを楽しめるようになります。

種類別の靴紐の特徴は、以下のとおりです。

形状による違い

靴紐の形状は、丸紐と平紐の2種類に大きく分けることができます。

丸紐は断面が丸い靴紐で、しっかりと結んでも比較的ほどけやすいのが特徴です。ドレッシーな印象を持ち、ドレスシューズにも広く採用されています。スニーカーでフォーマルな印象を演出したい場合にオススメです。

一方で、平紐は平べったい形状で、カジュアルな印象を与えやすいです。面で靴を抑えるので、締め付けは丸紐よりも硬くなります。スニーカーのホールド感を高めたい時に最適です。

加工方法による違い

形状以外にも、表面の加工方法からガス紐、ロウ引き、編み紐の3種類に分けられます。それぞれの特徴を、簡単に押さえておきましょう。

【ガス紐】
靴紐の表面をガスの炎で炙っています。一般的な靴紐で手に入りやすく、結びやすさも優れています。

【ロウ引き】
靴紐の表面をロウで覆っていて、ツヤがあり長持ちしやすいのが特徴です。

【編み紐】
複数の紐を編み込んで作られた靴紐で、カジュアルな印象を出しやすいのが特徴です。伸縮性が良く、フィット感にも優れています。

スニーカーの基本的な結び方・通し方

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靴紐の基本的な結び方を覚えておけば、どのような靴でも応用できます。スニーカーにおける靴紐の基本の結び方と通し方を、2種類ご紹介します。

オーバー・ラップ

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スニーカーの定番の結び方で、靴紐を常にハトメの上側から通すのがポイントです。ビジネスシューズやブーツ、スポーツシューズで使われることもあります。

【オーバー・ラップの結び方】
1.つま先側の左右の穴に上から靴紐を通し、出てきた靴紐の長さを左右均等に整える
2.片方の靴紐を、斜め1つ上の穴に上から通す
3.反対側の靴紐も同様に、斜め1つ上の穴に上から通す
4.左右の靴紐の重なり方が同じになるようにしながら、上まで2と3を繰り返す
5.最後の穴だけ下から靴紐を通し、蝶結びをする
6. 左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

アンダー・ラップ

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アンダー・ラップも定番の結び方のひとつです。オーバー・ラップとは逆に、常にハトメの下側から上に靴紐を通します。

靴紐の重なった部分が「V」を逆にした形に見えるのが特徴です。圧迫感が少なく緩みやすいので、ハトメの多いスニーカーで使うのがオススメです。

【アンダー・ラップの結び方】
1.つま先側の左右の穴に下から靴紐を通し、出てきた靴紐の長さを左右均等に整える
2.Aの靴紐を、斜め1つ上の穴に下から通す
3.Bの靴紐も同様に、斜め1つ上の穴に下から通す
4.靴紐の重なり方が同じになるようにしながら、上まで2と3を繰り返す
5.1番上の穴も下から靴紐を通し、蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

オシャレに見せる個性的なスニーカーの結び方・通し方

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう

基本的な靴紐の結び方・通し方だけでなく、個性的な結び方の方法も知っておくと、足元からオシャレを楽しむことができます。

ここからは、個性的なスニーカーの結び方・通し方の例をご紹介します。

ブッシュウォーク

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結び目が足の甲(シュータン)側ではなく、靴の側面にくる結び方です。スニーカーの印象を大きく変えることができます。

長めの靴紐を使うと余りやすいので、少し短めの靴紐でチャレンジしてみてください。

【ブッシュウォークの結び方】
1.つま先側の左右の穴に下から靴紐を通し、出てきた靴紐の長さを左右均等に整える
2.片方の靴紐を、1つ上の穴に上から通し、そのまま真横の穴に下から通す
3.両方の紐が片側にきたら、両方とも穴を1つ分飛ばして上の穴に上から通す
4.両方の紐を真横の穴に下から通す
5.3と4を繰り返すと靴紐が片側に寄るので、側面で蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

ハッシュ

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靴紐が、SNSで使われることの多い「#(ハッシュ)」に見える結び方です。斜めに長く靴紐を通すので、ホールド感は緩くなります

ハッシュの形が崩れてしまうので、靴紐をきつく締めすぎないのがポイントです。

【ハッシュの結び方】
1.つま先側の左右の穴に下から靴紐を通す
2.靴紐をクロスさせて、2つ上の穴に上から通す
3.靴紐をクロスさせず、すぐ下の穴に下から靴紐を通す
4.靴紐をクロスさせて2つ上の穴に上から通す
5.2~4を繰り返し行い、最後に蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

ファスナー結び

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靴の真ん中にひし形が並び、ファスナーのように見えるのが特徴の結び方です。インパクトのある見た目ですが、比較的簡単に結ぶことができます。

【ファスナー結びの結び方】
1.つま先側の左右の穴に内側から外側へ靴紐を通し、出てきた靴紐の長さを左右均等に整える
2.左右の靴紐を、1でできたラインの下にくぐらせてからクロスさせ、1つ上の穴に内側から外側に通す
3.穴から出てきた靴紐を、1つ下の靴紐につま先側からくぐらせる
4.くぐらせたら靴紐をクロスさせて、1つ上の段の穴に下から通す
5.2~4を繰り返し、1番上の穴から出た靴紐も、つま先側からかかと側へ下からくぐらせたら結ぶ
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

のこぎり結び

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水平なラインと斜めのラインが組み合わさった、のこぎりのような見た目の結び方です。シンプルながら、斜めに入ったラインでオシャレな印象を演出できます。

【のこぎり結びの結び方】
1.つま先側の左右の穴に上から靴紐を通す
2.片方の靴紐を、斜め2つ上の穴に下から通す
3.もう片方の靴紐は、真上の穴に下から通したら、真横の穴に上から通す
4.2の靴紐を真横の穴に上から通し、斜め2つ上の穴に下から通す
5.2~4を靴紐が1番上の穴から出るまで続け、靴紐を真上の穴に下から通し、蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

チェッカーボード

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色違いの2種類の靴紐を組み合わせることで、チェッカーボードのようなチェック柄になる結び方です。見た目の印象が強く出るので、普段とは異なる結び方を楽しみたい場合に適しています。

チェッカーボードは、靴紐を通す場所によって結び方が複数パターンあります。今回は、はじめに1番下の穴に靴紐を通す結び方を紹介します。

【チェッカーボードの結び方】
1.1本目の靴紐の両端を、1番下にある2つの穴に外側から内側に向かって通す
2.片方の穴から出した靴紐の端を反対側の1番上の穴に内側から外側に向かって通し、外側に出す靴紐の長さが15~20cmになるように調整する
3.もう片方の靴紐の端を、1段上の反対側の穴に内側から外側に向かって通す
4.3の靴紐を真横の穴に外側から内側に向かって通す
5.3と4を繰り返しながら上まで靴紐を通す
6.2本目の靴紐を上から靴紐の下に通し、つま先に向かって編むように通す
7.1番下まで通したら折り返し、上に向かって同様に編み込んでいき、1番上まできたら2本の靴紐をまとめて結ぶ
8.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

革靴の基本的な結び方・通し方

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仕事や冠婚葬祭といったフォーマルなシーンでは、スニーカーではなく革靴を履くことも多いです。革靴の基本的な結び方も覚えておきましょう。

シングル

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シングルは、ビジネスシューズやドレスアップシューズで使われることが多い、フォーマルな印象の結び方です。きれいめな印象のレザースニーカーにもよく合います。

内側の靴紐が目立たず、ラインが平行に並ぶので、スッキリした見た目になります。手順が簡単で、容易に靴紐を通せるのも魅力です。

ただし、靴紐が少し緩みやすいので、靴を脱ぎ履きする際はしっかり紐を締めることを心がけましょう。

【シングルの結び方】
1.つま先側の左右の穴に、上から靴紐を通す。足の外側(右足の場合は靴の右側)の靴紐を長めにしておくと形が整いやすい
2.足の内側(右足の場合は靴の左側)に来た靴紐を、外側の1番くるぶしに近い穴へ下から通す
3.1で長めにしておいた靴紐を、1段上の内側の穴に下から通す
4.3で通した靴紐を真横の穴に上から通す
5.靴紐がねじれないように注意しながら、3と4を上まで繰り返し、最後の穴は靴紐を下から通し蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

パラレル

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シングルと同じく靴紐のラインが平行に並ぶので、すっきりした印象に仕上がる通し方がパラレルです。シングルに比べると靴紐が緩みにくく、左右の紐に等しく力がかかり負荷が分散されるため、足が疲れにくいというメリットもあります。

【パラレルの結び方】
1.つま先側の左右の穴に、上から靴紐を通す
2.片方の靴紐は斜め1つ上の穴に下から通す
3.もう片方は斜め2つ上の穴に下から通す
4.1つ上の穴に通した靴紐は、真横の穴に上から通して、斜め2つ上の穴に下から通す
5.2つ上の穴に通した靴紐も、4と同様に行い、最後の穴に靴紐を下から通して蝶結びをする
6.左右が対称になるようにもう片方の靴にも同様に紐を通して完成

革靴の靴紐がほどけやすい人にオススメの結び方

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう

革靴を履いている際に靴紐がほどけてしまい、もどかしさを感じたことがある人は多いでしょう。結び直す手間を減らしたい場合は、ほどけにくい結び方を覚えておくのがオススメです。

靴紐がほどけにくい結び方の中でも、特に有名な結び方を3つご紹介します。

イアン・ノット

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう
形は蝶結びに似ていますが、より強固に結ぶことができる結び方です。簡単に結べてほどけにくいことから、スポーツ選手も愛用しているとされています。

【イアン・ノットの結び方】
1.一般的な蝶結びと同様に、靴紐を1回結ぶ
2.紐の右側が上にくるように、左右に輪を作る
3.右側の輪を左側の輪の中に通してクロスさせる
4.輪をクロスさせるように通したら、そのまま外側に引っ張る
5.結び目が緩まないように結ぶ
6.左右に引っ張ったら完成

イアン・セキュア・ノット

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう
イアン・ノットをほどけにくくしたのがイアン・セキュア・ノットです。さらにほどけにくさを求めている人は、こちらの結び方を試してみてはいかがでしょうか。

【イアン・セキュア・ノットの結び方】
1.一般的な蝶結びと同様に、靴紐を1回結ぶ
2.紐の右側が上にくるように、左右に輪を作る
3.右側の輪が上になるように輪を重ねる
4.左側の輪を、後ろに向かって反対の輪に巻きつける
5.両方の輪を中央の穴に通す
6.最後に引っ張ったら完成

ベルルッティ結び

知っておきたい靴紐の結び方。アレンジで足元をオシャレに決めよう
フランスのブランド、ベルルッティの靴で用いられている結び方です。ほどきにくいだけでなく、結び目が美しく仕上がるとされています。

【ベルルッティ結びの結び方】
1.一般的な蝶結びと同様に靴紐を1回結ぶ
2.片方の紐をさらに巻きつけて、2重巻きにする
3.一般的な蝶結びの形を作る
4.輪にくぐらせた蝶の片方を、もう1度穴に回し入れる
5.左右の輪を持ち、外側に引っ張る
6.結び目を整えたら完成

結び方もアレンジしてより靴をオシャレで便利に使おう

靴紐の結び方や通し方は、非常に多くの種類があります。結び方ごとに見た目やフィット感が異なるため、アレンジ次第で足元を自分好みに仕上げることが可能です。

また、オシャレな結び方だけでなく、ほどけにくい結び方も知っていれば、靴紐が頻繁にほどけてしまうわずらわしさを感じることも減るでしょう。

靴の種類やデザインだけでなく、靴紐の結び方にもこだわって、足元からオシャレを楽しんでみてはいかがでしょうか。