【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】もはや説明不要・コンバース『オールスターハイ』
例えば、1990年代ごろの、その昔。僕たち私たちを魅了してやまなかった、あのブランドのあのモデルのスニーカー。カッコよくって光輝いていて、手に入れるために必死に頑張ったっけ。
……と、エモな思い出が蘇ってくる世代も、当時はまだ幼かった若者世代も。
あの頃のスニーカーには、どこか特別な意味がある。だから今もなお愛され、リバイバルするのだろう。
本特集では、そんなスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にインタビュー。愛してやまない“あのモデル”について、たっぷりと話を聞きました。
あの頃の定番スニーカー・コンバース『オールスターハイ』の魅力
今回話を聞いたのは、『コンバース(CONVERSE)』オールスターハイ<ALL STAR HI>を愛用している@akai_suisei0646_kobeさん。
――購入した理由やキッカケは?
自分の原点の一つに、ヴィンテージがあります。当時は今のようにネット文化がそこまで進んでおらず、ファッション雑誌やショップスタッフから影響を受けることが多かったのですが、中でも当時有名だったショップスタッフが、デニムにヴィンテージのオールスターハイを合わせている姿は頻繁に思い出します。そんな気分のとき、ピンクのハイカットをオーバーサイズでシューレースをきつく締めて履きたいと思い、購入しました。数年前に手にしたときはピンクのビッグサイズはあまり出回っておらず、いろいろなショップを巡り、ようやく手にしました。
――お気に入りのポイントは?
まず、ピンクでビッグサイズなところ。スニーカーは基本的に2~3センチアップで購入します。もう一つは、いざ履こうとシューレースを通した際、あまりに綺麗で納得いかず……。憧れのショップスタッフが履いていたのとは何か違うと感じ、新品のまま自宅のベランダにかなり長期間放置しました。結果、ソールを中心に黄ばみが出たり、やや退色が見られたりと満足いくルックスに生まれ変わりました。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
昔は真っ黒なコーデばかりでしたが、今はカラフルかつ柄物を取り入れることが大半です。ファッションは最高の自己表現ですし、年齢など関係なく、もっと楽しむべきだと強く思うようになりました。基本的には履きたいスニーカーをチョイスし、それに合わせてコーデしています。スニーカーありきのコーデなので、スニーカーだけ派手にして足元にポイントを置いたり、後はパンツとスニーカーのボリュームが合うかどうかは意識しています。結果、ローテクとかハイテクと選り好みせず、スニーカー自体の選択肢も増えました。
――kicksラバーになったキッカケは?
小学校に入った頃に、母がUSメイドのオールスターやナイキなどを買ってくれたのがきっかけです。当時はコレクションという感覚ではありませんでしたが、10足くらいをローテーションで履いていました。今思えば生意気な子供です(笑)。そのカラーリングやシルエットなど、非常に魅力を感じ、今にいたります。その後、憧れだったショップスタッフをしていた時期もあり、接客はもちろんのこと、国内外問わず買い付けも経験しました。その際に海外のスニーカー文化を肌で感じ、ここでさらにどっぷりハマりました。
――あなたにとってスニーカーとは?
自分にとって欠かせないファッションアイテムであり、フィギュアやシールみたいなコレクション対象に近い感じもあります。また、大好きな音楽だったり、ストリートカルチャーを感じ取れる自分のライフスタイルの一部分になっていると思います。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
個人的には、当時の方が勢いも個性もあったと思います。ヒップホップやスケーターなどのストリートカルチャーとも、よりリンクしていたのではないでしょうか。それに比べると、今は人気ある物や売れる物が明確ですし、ファッションに対してはやや保守的かなとも感じてしまいます。カラーやシルエットをもっと遊んで、それぞれがファッションを楽しめる世界になればいいなと思っています!
あの頃の定番スニーカー・コンバース『オールスターハイ』とは
1917年に生産されて以来、長きにわたって履かれ続けているキャンバス オールスター。作業員向けにラバーシューズの製造を行っていたコンバースが、バスケットボール専用シューズの開発を始めたことがきっかけで作られました。数多く存在するスニーカーの中でも、まさに“永久定番”。名だたるブランドとのコラボや年代・生産国などによる微妙なデザインの違いがあり、そのカラーバリエーションはもはや無限といっていいほどです。何十足、何百足とコレクションするコレクターやマニアも少なくありません。