ダボっとスタイルはもう古い? ラグジュアリーストリートで楽しむワンランク上のストリートファッション【メンズ】
ここ数年、ファッションシーン全体で人気の高まっているストリートファッション。中でも注目度が高いのが“ラグジュアリーストリート”と呼ばれるスタイルです。
今回は、新しくストリートのスタンダードになりつつあるこの“ラグジュアリーストリート”に注目し、魅力とオススメブランド、そして足元に合わせたいスニーカーまでをまとめてご紹介していきます。
ストリートファッションの変化
王道だった“ビッグシルエット”
1970年代初頭、ヒップホップ文化の誕生とともに生まれたストリートファッション。当時ヒップホップシーンの中心にいたのは、服にお金を使う余裕のない家庭に育った若者たちでした。彼らが着ていたのは、体が大きくなっても買い換えずにそのまま着続けることのできる、オーバーサイズのもの。かなりビッグシルエットだったわけです。
80年代に入ると、ストリートからヒップホップアーティストとして成功する人たちが現れ始めます。彼らの人気の高まりと同時に、ダボっとしたファッションはストリートを象徴するかっこいいものへと変化していきました。こうして、ダボっとしたトップスにパンツ、そして足元にボリュームのあるスニーカーを合わせた、王道のストリートスタイルが定着していったのです。
スマートな印象を持つ“ラグスト”の登場
ビッグシルエットがスタンダードだったストリートファッションに、大きな変化が見え始めたのは2014年頃。これまでとは一線を画すスタイリッシュな雰囲気の、ラグジュアリーストリート、“ラグスト”と呼ばれる新しいスタイルが一気に注目を浴びます。
魅力はシルエットや、プリントされるグラフィティのデザイン性やメッセージ性の高さ。ストリートでもあり、ハイエンドとも言えるスタイルは、ファッションシーンを魅了していきます。
ビッグシルエットのストリートファッションに変わり、新たにスタンダードとなりつつある“ラグスト”。現在では、世界中でラグストブランドが誕生し、ファッションシーンに新しい風を吹き込んでいます。
これからのストリートファッションを楽しむには、ブランド含め“ラグスト”は要チェックと言えるのです。
今ホットな“ラグスト”ブランド
『Vetements(ヴェトモン)』
いま飛ぶ鳥も落とす勢いで人気が高まっている、フランスの“ラグスト”ブランド『Vetements(ヴェトモン)』。過去にメゾンマルタンマルジェラや、ルイヴィトンでデザイナーを務めたという華麗な経歴を持つ、デナム・ヴァザリアが手がける注目ブランドです。極端に長い袖のトップスや、裾の長さが前後で違うジーンズなど、独自のシルエットが魅力。
『GOSHA RUBCHINSKIY(ゴーシャラブチンスキー)』
ファッションシーンでは目新しい、ロシア発のブランド『GOSHA RUBCHINSKIY(ゴーシャラブチンスキー)』。モスクワ育ちのデザイナー、ゴーシャ・ラブチンスキーによる、ロシアのリアルなストリートカルチャーを反映したブランドです。ファッション界を牽引するCOMME des GARÇONSの創業者、川久保玲に見出され生産のサポートを受けているのも有名な話。魅力は、日常的に着たいと思える、シンプルでクールなデザインです。
『FACETASM(ファセッタズム)』
デザイナー落合宏理が手がける、日本は東京生まれのブランド『FACETASM(ファセッタズム)』。“HUMOR OF POP(服に遊びを入れることを忘れずに)”というブランドコンセプト通りの、遊び心あるデザインと色使いが魅力です。カジュアルなストリート感と、エモーショナルなモード感をかけわせたような、まさにラグストと言える服が揃っています。
『OAMC(オーエーエムシー)』
フランスはパリを拠点にする『OAMC(オーエーエムシー)』。元SUPREME(シュプリーム)のデザイナーである、ルーク・メイヤーが手がける新進気鋭のラグストブランドです。魅力は、機能性の高いワークウェアの要素と、ストリートを融合させた独特のスタイル。全体的に綺麗めな印象の強いデザインになっています。
『FEAR OF GOD(フィアオブゴッド)』
デザイン学校に通ったこともなければデザインの仕事に携わったこともない、そんなジェリー・ロレンゾの設立したアメリカはLA発の『FEAR OF GOD(フィアオブゴッド)』。ストリート、モード、ロック、など様々なスタイルにインスピレーションを得た類のないデザインでシーンを魅了しています。レイヤードで楽しむスタイルや、スタイリッシュなシルエットなど、トレンド感を的確に押さえているのも魅力です。
“ラグスト”に合わせたいスニーカー
『converse(コンバース)』のALL STAR(オールスター)に代表される、スタイリッシュな表情のスニーカーをチョイスすれば、ラグジュアリー感を足元からアシストできます。また、幅の広いパンツをスタイリングに取り入れるときも、足元を引きしめて“ラグスト”にふさわしいシュッとした印象をつくるのに大活躍です。
ストリート感を強めに表現したいときは、『NIKE(ナイキ)』のAir Max<エアマックス>シリーズや、AIR FORCE<エアフォース>シリーズのような、ボリューム感のあるものをチョイスするのがオススメ。とくにスリムなパンツをコーデに使うときには、足元に存在感のあるスニーカーを持ってきてあげると、今っぽい旬なシルエットを楽しめます。
スタイルに加え、スニーカーの快適さも追及した『adidas(アディダス)』のSWIFT<スウィフト>シリーズもオススメ。SWIFTRUN<スウィフトラン>は、レジャーにも最適なデイリーシューズとして使えます。前足部に刺繍が施されていて、さりげなくスタイリッシュな仕上りになっています。
“ラグスト”を意識して、今っぽいストリートファッションを楽しもう!
これまでの上下のダボダボスタイルに変わり、ストリートのスタンダードになりつつある“ラグスト”。
ぜひ今回紹介した、オススメの“ラグスト”ブランド、合わせたいスニーカーを参考に、ワンランク上のストリートファッションを楽しんでみてください。