神社参道で3人制バスケ?『FIBA 3×3 World Tour Utsunomiya Final 2019』
神社参道で繰り広げられるバスケット。リズミカルなBGMや会場をあおるMCの存在、そして、それに応える多くの観客。その視線の先にあるのは、巧みなサイドステップで対峙する相手を欺き、跳躍力とリーチを生かしてルーズボールを手中におさめ、正確にコントロールされたショットでネットを揺さぶる大男たち。栃木県宇都宮市の中心部、明神山山頂に鎮座する宇都宮二荒山神社の参道特設会場で開催されたのが、3人制バスケットボール『FIBA 3×3 World Tour Utsunomiya Final 2019』です。
3人制バスケ、世界トップレベルの選手が集結!
これまで行われたワールドツアーマスターズ(世界11都市)の優勝チームを含む計12チーム(セルビア3チーム、アメリカ2チーム、ラトビア、スロベニア、カナダ、リトアニア、オランダ、サウジアラビア、スイス各1チーム)が参加。昨年大会王者のノビサド・アルワルダ(セルビア)も登場しました。
ここで3人制バスケの特徴を紹介。コートサイズは通常のバスケの半分ほどで、試合時間は10分間。21点を先に取ったチームが勝者となる。ショットクロックも12秒と短く設定されているので、エキサイティングな試合になることは間違いありません。3ポイントラインはありますが、ここを超えずに決めても2ポイントとなります。
今回の大会は、世界トップレベルのスキルが間近で堪能できる絶好の機会となりました。なにせ、なにもかもが近距離。手を伸ばせば届きそうな距離に世界屈指の選手らがいるのです。試合中に選手らが発している声は、味方への指示だけでなく、ファール覚悟で止める相手に「何をやっているんだ」と言わんばかりに食ってかかったり、絶妙な判断が伴うジャッジに対しては意見を主張する。TVなどで観戦しているとボールのあるところしか映りませんが、選手らは常に動き続けていて声を出していることがわかります。
また、想像以上に激しくぶつかりあっていることがわかります。特にゴール前のポジション取りは白熱。オフェンス側もディフェンス側も絶好のポジションは譲らないと、腕、肩、腰、背中を使って相手をブロック。そんな駆け引きに気を取られていると、鮮やかな2ポイントシュートが。なにせショットクロックは12秒。あっという間に展開が変わるのがこの競技の面白いところですね。
3人制バスケならでは、選手との距離も近い!
試合を控えている選手との距離も近い。会場近くにある広場でアップをしていたり、会場裏で巧みなボールタッチを見せる姿も。こういったオフのシーンも子供たちは参考にしたいものです。なかなかプロのバスケットリーグではこのようにいかないので、3人制バスケ特有の光景と言えるのではないでしょうか。
3チーム・総当たり戦を勝ち抜いた8チームが決勝トーナメントへ。決勝では、W杯優勝メンバー3名がいる『Princeton』(アメリカ)と前回覇者の『Novi Sad』(セルビア)が対戦。結果は21-17で、Novi Sad が2年連続4回目の優勝を決めました。
ますます注目が集まる3人制バスケットボール『3×3』。5人制とは異なる魅力が凝縮されており、神社前やショッピングモール内でも大会が開催されます。観るのもやるのも楽しいスポーツの一つといえますね。