「なぜあなたは働いているの?」働く大人、10人に聞いてみた。
「どうして働くのか」。人生において、一番大きいと言っても過言ではないこの疑問。自分が何をしたいのか、何になりたいのか、働いている人もそうでない人も、一度は考えたことがあるのではないでしょうか? そんな疑問を持つ人々に向けて、今回は、自ら選んだ道をつき進む10人の大人が「なぜ働いているのか」について回答。今自分が働いている理由を探している社会人、これから働き始める就活生も、今後働く理由を探す参考にしてみてください。
やりたいことを、とことんやるため
平野義鎭/宇宙航空研究開発機構(JAXA)・航空技術部門
「研究者の仕事は、ひとつの問題を解決してもすぐに次の課題が現れる、明確なゴールが無い仕事です。大学時代に取り組んだ研究が面白く、それを突き詰めるために今の仕事を選びました。自分の研究成果で、世の中を良い方向に変えること。それが今後の夢です」
多くの女性の美をサポートする為
サリー/美容部員
「メイクに関係する仕事はいろいろありますが、あまり人と絡めないものもあります。でも私の仕事は年齢、職業問わずいろんな人と一般の方と関われるので楽しいです。元々メイクが好きなので、いろんな人がきれいになるお手伝いがしたかったんです。販売がメインですけどそれだけではなくて、その方のニーズに合わせたものを選んでご紹介する流れの中で、メイクを通じて人と人のつながりみたいなものが生まれたり、それで喜んでいただけるのが嬉しいですね。今後は今よりもっとたくさんの人たちをサポートしていきたい。化粧品ってひとくくりにまとまっていますけど結構知識がない人が多いので、それを正しく教えていきたいです。メイクの基礎の部分も広められたらと思います」
それが生きることだから
神田桂一/ライター・作家
「人は生きていると、働くことから逃れられないじゃないですか。1日睡眠時間をとったら、ほとんど働く時間がメインになる。だったら生きる時間=働く時間、ほぼ同義なんですよね。つまり働いているのは生きることで、だからこそ仕事っていうのは結構重要じゃないかなって思っているんです。僕は新卒でメーカーの営業っていう僕としては不本意な業界に入ってしまって。8時間働いて、残業含めたら10時間をこえる…そんな自分にとって苦痛だと感じることをやっていました。なんだか時間を無駄にしてるな感が強くて、これを一生やるなら死んだほうがましだな、ぐらいの気持ちになって日々生きてきたんです。ライターになった今は、全ての時間が自分の身になっているっていう実感を持ちながら生きることができています。この状態がすごく幸せなんですよ。だから今も昔もですけど、やっぱり働く=生きること、っていうような気持ちで働いてますね。もちろん、死ぬまで今の仕事をしたいと思ってます。新しいことをしてみたいから映像ディレクターをやったり、面白い人に出会えるからブッキングとかにもチャレンジしていますが、やっぱり最後まで“執筆者”として生きていきたいです」
まなびつづけたいから
平畑ニコール/リクルートマーケティングパートナーズ・広報
「今の会社で3社目になりますが、それまで商社・金融と複数の業界で広報をやってきました。広報は、メディアや世間が知りたいこと・興味関心があること、社会課題などと、私たちの会社が提供するサービスの価値を繋いでいくというのが主な仕事になります。そのためにいろんな事を学び続けなければいけなくて。例えば、日本・世界ではどんな課題があり、解決策があるのかもそうですし、私たちの会社が他と何が違うのかという真の差別化ポイントなど様々。全く飽きないんですよ。そういう理由から、これからも広報という軸で仕事を続けたいなと思っています。グローバル企業の広報もまたやりたいと思っています。グローバル企業のマネジメントとして社内外のコミュニケーションを統括するような役割を。がんばってそこのトップになりたいです!」
好きなコトをして生きていけるか実験してます。
津田昌太朗/Festival Life編集長
「現在、音楽フェスの情報サイトを運営しながら、日本だけではなく、世界中の音楽フェスを飛び回る生活を送っています。元々は広告代理店で働いていたんですけど、グランストンベリーというイギリスのフェスに行ったことがきっかけで、会社をやめてイギリスに移住したんです。何かプランがあったわけでもないので、ロンドンで暮らしていたときには、収入が0円になったこともありました。それでも意外と生活できることも分かったし、これからはテクノロジーがもっと進化して色んな働き方をする人が増える社会になると思ったんです。だからこそ誰にも負けない武器とか得意分野を作って、好きなことをもっと突き詰めることが仕事になっていくと思っています。今は好きなことやそれに関連する仕事をして、ちゃんと社会的に価値があることを生み出せるか、それをやって生きられるかという実験をしているような感じです。あと、小さいころからラジオのパーソナリティーになりたいと思っていたのですが、日本に帰国してからコミュニティFMで1年間番組をやらせてもらったり、去年の春にはJ-WAVEで海外フェスの番組をやらせてもらったりもしました。これからも好きなことを追求して、どこまでご飯が食べられるのかという実験を続けていきたいと思っています」
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