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正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

2020.12.21

さあ、ブーツの季節! とブーツを靴箱から取り出すと、なんだか革が硬くなっていそうに見えるし、あまりキレイな状態じゃない……という場合があります。それもそのはず、1年ぶりに出すのです。保管状態が良いならまだしも、去年履いたまま特段ケアもせずに、ただ靴箱にしまっておいただけ、という場合も多いのではないでしょうか。それなら、履く前に適切なケアをする必要があります。

そこで今回は、靴磨き・靴のお手入れ用品全般を製造・販売している(株)ジュエルに、“ブーツのケアの仕方”について聞きました。一言でブーツのケアといっても、素材によってケアのステップが異なります。

そこで今回の取材では、ブーツによくある素材である“スムースレザー” “スウェード” “ムートン調” “オイルレザー”の4素材について、それぞれのケアの仕方を伺いました。今回は“ムートン調”のお手入れについてご紹介します。

ブーツ“ムートン調”のケアに必要なアイテム

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

ムートン調のブーツは寒い冬の味方。ただ、一度汚れがついてしまうとなかなか落ちづらいし、下手にケアしたら余計に汚れが広がりそう……と、シーズンをまたいでそのまま保管してしまっているという人も多いのではないでしょうか。ですが、それではすぐダメになってしまいます。ケア方法は意外と簡単なので、ここでマスターしてしまいましょう!

ムートン調のケアに必要なのは、こちらの3点。

・馬毛ブラシ
・マルチスポンジ
・スウェードコンディショナー

早速、これらを使ったケアの仕方を見ていきましょう。

ブーツ“ムートン調”のケア STEP1:ホコリを馬毛のブラシで払う

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

まずは、全体的にブラッシングをすることから始めましょう。ムートン調の場合は、馬毛のブラシを使います。

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

ここで注意したいのは、ムートン調とスウェードの素材感が似ているから……と、スウェード用ブラシを使うこと。これは、NGです。ムートン調はスウェードと同じく起毛素材なのですが、より繊維がやわらかくて弱いため、スウェード用ブラシを使うと毛が切れてしまったり、毛が抜けてしまったりすることがあります。そのため、ムートン調素材の場合は、必ず馬毛のブラシを使用してください。ムートン調は革よりも繊細な素材。少し注意して扱うようにしましょう。

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

ブラッシングの際は、スウェードと同様、毛並みを逆立てるようにしてブラッシングします。毛並みを逆立てることにより、毛の隙間に入った汚れやホコリを軽くかきだして取ることができます。仕上げには毛並みを戻して、整えましょう。

ちなみにブラシのケアについてですが、動物の毛は洗うと傷んでしまうので、特にしなくてOKです。

ブーツ“ムートン調”のケア STEP2:汚れが目立つ場合はマルチスポンジでこする

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

もし汚れが気になる場合は、「マルチスポンジ」でやさしく撫でるようにこすって落とします。あまり強くこするのではなく、表面をやさしく撫でてあげるように。

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

もとはクリームを塗るためのアイテムですが、ムートン調素材の表面についた汚れを落とすのにも利用できます。もちろん、キレイなものを使用してください。

正しいお手入れで長く愛せるブーツに【ムートン調素材のケア方法】

やさしく撫でてこすっただけで、これくらい汚れがついてきます。ただし、これでおちるのは、防水スプレーをかけている前提でのこと。防水スプレーがいかに大事かがわかりますね。ムートン調素材には、スウェード専用の防水スプレー「スウェードコンディショナー」を使用します。それでも汚れが落ちない場合や、汚れがしみついている場合は、落とすすべがありません。靴の修理屋などで行っているクリーニングなどにトライしてみてください。

最後にケアの仕上げで、スウェードコンディショナーをかけておきましょう。防水はもちろん、保湿の効果もあります(屋外で行うこと!)。また、ムートン調素材のブーツは蒸れてニオイが出やすいため、除菌スプレーもひと吹きしておきましょう。

スウェードとムートンの違いが分からない……という人も多いのですが、見分け方としては、ムートンの場合は必ず「ムートンシューズ」を前面にうたって売られています。逆にそれ以外の場合にムートン素材を使っているケースは、ほとんどありません。ムートン素材である場合は、スウェード素材と同じケアをしないよう、注意をしましょう。

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