正しいお手入れで長く愛せるブーツに【スムースレザー素材のケア方法】
さあ、ブーツの季節! と靴箱から取り出すと、なんだか革が硬くなっていそうだし、あまりキレイな状態じゃない……という場合があります。それもそのはず、1年ぶりに出すのです。保管状態が良いならまだしも、去年履いたまま特段ケアもせずにただ靴箱にしまっておいただけ、という場合も多いのではないでしょうか。それなら、履く前に適切なケアをする必要があります。
そこで今回は、靴磨き・靴のお手入れ用品全般を製造・販売している(株)ジュエルに、“ブーツのケアの仕方”について聞きました。一言でブーツのケアといっても、素材によってケアのステップが異なります。
そこで今回の取材では、ブーツによくある素材である“スムースレザー” “スウェード” “ムートン” “オイルレザー”の4素材について、それぞれのケアの仕方を伺いました。今回は“スムースレザー”のお手入れについてご紹介します。
ブーツ“スムースレザー”のケアに必要なアイテム
ブーツの素材としてよく用いられるのが“スムースレザー”と呼ばれる素材です。表面がスムース=なめらかで、毛羽立ちや凹凸がない、コーティングされた革素材を指します。
スムースレザーのケアに必要なのは、こちらの4点。
・馬毛ブラシ
・仕上げミット
・デリケートクリーム
・コットンクロス
早速、これらを使ったケアの仕方を見ていきましょう。
ブーツ“スムースレザー”のケア STEP1:ホコリを“馬毛”ブラシで払う
まずは“基本中の基本”、ブラッシングです。レザーの場合は、やわらかい馬毛の靴用ブラシを使いましょう。ブラシにより革の表面が傷つくことはまずありませんが、あまりゴシゴシとブラッシングしても効果は変わりません。ほこりを払う程度に、さっと全体的にブラッシングしていきましょう。
ブーツ“スムースレザー”のケア STEP2:デリケートクリームで保湿
ずっとしまっておいたブーツは、乾燥していることが多いです。そのため、履く前にクリームを塗るとコンディションが良くなります。とはいえ、靴クリームを使ってしまうと、表面の傷などに油分が入り込んでしまい、色が濃くなったり黒ずんでしまうというケースも……。
そこでオススメなのが、こちらの“デリケートクリーム”。レザー用の栄養クリームで、革にツヤや、やわらかさを補充してくれるものです。普通の靴クリームとは違い、水分が多くて油分が少なめであるのが特徴。そのため、乾燥している靴に塗り込んだときに油分の入りすぎを防いでくれます。
靴ケア用に“コットンクロス”に少量のクリームを取ります。このクロスがないという場合は自宅にあるタオルなどでも代替はききますが、タオルがクリームを吸い込んでしまうため、できればこちらのクロスの使用をオススメします。
このとき一度に靴全体を塗るのではなく、少量ずつ、部分に薄く伸ばすようにしていくとやりやすいです。
なじませながら塗っていきます。
革の部分に全体的に塗り込んでいきましょう。サイドゴアなどのデザインがある場合は、そこを避けるようにしましょう。
ブーツ“スムースレザー”のケア STEP3:最後に乾拭き
再度に、乾拭き用のミトンで全体に拭いて仕上げます。こちらのミトンは手のひらを入れることができる仕様で使いやすくオススメ。化学繊維で磨き上げることで、靴に美しいツヤを出します。ブーツの色があせてなければ、ケアはこれで終わりでOK。もし色あせが気になるようであれば、これらのケアのあとに靴クリームを塗りましょう。
気持ちよく冬ファッションを楽しむのなら、出した直後にしておきたいブーツのお手入れ。長年大切に履くためにも、ぜひやっておきたいものですね。