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【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

2021.07.05

例えば、1990年代ごろの、その昔。僕たち私たちを魅了してやまなかった、あのブランドのあのモデルのスニーカー。カッコよくって光輝いていて、手に入れるために必死に頑張ったっけ。

……と、エモな思い出が蘇ってくる世代も、当時はまだ幼かった若者世代も。

あの頃のスニーカーには、どこか特別な意味がある。だから今もなお愛され、リバイバルするのだろう。

本特集では、そんなスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にインタビュー。愛してやまない“あのモデル”について、たっぷりと話を聞きました。

あの頃の定番スニーカー・アディダス『EQT XTR』の魅力

【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

今回話を聞いたのは、『アディダス(adidas)EQT(エキップメント)XTRを愛用しているオマタトモヒロさん。

【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

――購入した理由やキッカケは?

今から25年前になるのですが、90年代初めのオートキャンプブームで、我が家もよくキャンプに行っていました。ちょうどトレッキングシューズを探しているときに、父が買ってきたアウトドア雑誌を読んでいると、アディダスの広告でこの靴がページの真ん中に大きく写っていているのを見て、一目惚れ。ただ当時小学生だったため、15,000円ほどもする靴を自分で買うことも、親にねだることもできず……。それから、ずっと憧れ続けていました。そんなある日、父とアウトドア用品店を訪れると、この靴がセールで半額になっていたんです。この金額なら買ってもらえる!と思い、父にねだって買ってもらいました。当時は成長期で靴はサイズアウトばかりしていましたが、この靴だけは長く履き続けたいと思い、靴のサイズは自分の足より2センチも大きいサイズ(27.5センチ)を選びました。おかげで現在も履くことができています(笑)

――お気に入りのポイントは?

当時のテクノロジー、Feet You Wear(フィーツーウェア)を搭載したゴツゴツとしたシルエットと、この靴最大の特徴でもある太くて赤いベルトです。ベルトには黒のスリーバーロゴがたくさんプリントされていて、フラッグシップアイテムのみにしかつかない、まだ誕生したばかりのロゴがとてもカッコよく見えました。ヒールとインソールに描かれている、足の形をした顔のグレディーという名前のキャラクターが大好きで、靴に付いてきたキーホルダーも気に入っています。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

ちなみにこちらは、色違いの珍しいカラーの当時のXTR。ネットなどで何度も検索してきましたが、今まで一度も見たことがありません。デッドストックでコレクションしているものです。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?

帽子や服などが古さのある格好のときは、それに合わせた年代の靴を履くようにしています。着丈が短かかったりカラフルな色使いだったりと、その時代の“ちょいダサ”な雰囲気が出るのを楽しんでいます。そんな服装のとき妻からは「一緒に歩きたくない」と言われてしまいますが……(笑)他には、はじめに靴を決めてから、靴が目立つシンプルな服装を選んでいます。このXTRは、やはり山や川などに行くときに選ぶことが多いです。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

ブロック状のソールにさらに細かいゴムの突起がいくつもついているので、滑れた岩場やぬかるんだ山道でもしっかりとグリップしてくれます。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

――kicksラバーになったキッカケは?

父がとてもこだわりの強い人で、家電はソニー、車はホンダ、靴はアディダスと決めている人でした。当然買ってきてくれる靴は、全てアディダス。小学4年のとき、緑色のガッツレー(ガゼル<GAZELLE>)を買ってきてくれました。初めて履くスエード生地と鮮やかな緑色がとても気に入り、履き潰したあとも同じ色のガッツレーを履きたくて、お店をはしごして探して回りました。結局同じ靴は見つからなかったのですが、気がつけばもう、スニーカーを意識するようになっていました。そこからビエンナ、SL76、プロシェル……と、アディダスを履き続けています。今もスニーカーは全てアディダスしか持っていません。シンプルなキャンパスやサンバ、スケートシューズなども好きですが中でもアドベンチャーシリーズは特に好きです! こちらはコレクションした靴の部屋の写真です。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

――あなたにとってスニーカーとは?

履くため以外にも、歴史やコレクションとして楽しんでいます。テニス、バスケットボール、BMX、スケートボードなどなど、各スポーツで活躍する選手の名前がついた古いシゲネチャーモデルが好きです。その選手の顔や名前のロゴなどがついていて特徴のあるデザインが多く、その靴にまつわるエピソードもあったりと、特別感で溢れています。劣化して履けないような靴でも、夢中で集めたりもしました。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】男前なゴツさ・アディダス『EQT XTR』

――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください

90年代は、小学生から中学生までを過ごした青春時代とちょうど重なっています。スニーカーは細身のものからファットなものまで、さまざまモデルが誕生した時代でした。色使いやカタチ、どんな新しいモノにもちゃんと個性があって、その全てにワクワクしていました。今は振り返るとさらに懐かしさもプラスされるので、どうしてもその要素を取り入れたくなってしまいます。私の一番好きな時代です。

あの頃の定番スニーカー・アディダス『EQT.XTR』とは

1996年、アディダスの最上位モデルを集めた「EQT」シリーズの派生モデルとして登場したトレイルシューズ。当時のアディダスの最新テクノロジーであるFeet you wearを搭載し、自然な足の動きをサポート。そんな機能派にもかかわらず、洗練されたフォルムとカラーリングを持ち合わせています。

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