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【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』

2022.04.08

例えば、1990年代ごろの、その昔。僕たち私たちを魅了してやまなかった、あのブランドのあのモデルのスニーカー。カッコよくって光輝いていて、手に入れるために必死に頑張ったっけ。

……と、エモな思い出が蘇ってくる世代も、当時はまだ幼かった若者世代も。

あの頃のスニーカーには、どこか特別な意味がある。だから今もなお愛され、リバイバルするのだろう。

本特集では、そんなスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にインタビュー。愛してやまない“あのモデル”について、たっぷりと話を聞きました。

あの頃の定番スニーカー・アシックス『ゲルカヤノ』の魅力

今回話を聞いたのは、『アシックス(asics)ゲルカヤノ<GEL-KAYANO>を愛用している@hawkstar89さん。

――購入した理由やキッカケは?

某スニーカー購入アプリの抽選がハズレて、「他のブランドにも目を向けてみよう」と思い、いくつか調べた中でたどり着いたのがアシックスでした。最初は地下足袋のようなシュータンの『ゲルライトスリー』や、シンプルなデザインの『GEL-PTG MT』に興味をもって、その流れで見ていたらゲルカヤノのABCマート40周年記念モデル「asics tiger GEL-KAYANO TRAINER “TIGER”」に出合いました。私のような地方育ちにとっては、ABCマートといえばスニーカーに出会う最初のお店でもあります。そこの40周年記念となれば、ノスタルジックに浸りがちなおじさんとしては逃す手はないと思いました。発売当日も人気が集中して買えないかもしれないなと思い、ドキドキしていました。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』

――お気に入りのポイントは?

トラ柄のアニマルプリントもさることながら、丁度いいフィット感です。ピチピチでもなく、靴の中で足が遊ぶでもなく、しっくりなじむ感じ。これはどうやらシュータンと履き口が一体化した形(モノソック構造というらしいです)だからこそ成せる業のようです。ナイキの『エアハラチ』が好きな人は、きっと気にいるのではないでしょうか。

調べたところによると、ファーストモデルがつくられた1993年当時は、世界にアシックスの存在をアピールするためにつくられたようです。日本発のブランドだからでしょうか、日本人の足によくあっているように感じます。足を踏み出したときの軽やかさも気に入っています。さすがは、ランニングシューズのアシックスだと思います。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』

――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?

特にこだわりはなく、履きたいと思ったときに履くだけです。服と合わせて楽しむ人が大半なのかもしれませんが、私にとってスニーカーはファッションというより、デザインやその背景を楽しむもの。スニーカーそのものが好き。だから集めるし、だから履く。たくさん買いすぎて白い目で見られることもありますが……(笑)。ただそれだけです。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』
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――kicksラバーになったキッカケは?

親から聞いた話で、自分の記憶にないところまで遡ると、その昔一世を風靡したピンク・レディーが描かれたシューズを欲しがって、店の前で泣きじゃくったというところが原点かもしれません(笑)。そして、90年代半ばのハイテクスニーカーブームの頃に、まわりの友達に感化されてハマりました。ブームの火付け役となった『エアマックス95』は、地方の私たちにとってはテレビの中の幻の一足でしたが、『エアマックス97』はなんとか買えて嬉しかった記憶があります。白シャツ、ジーンズの野暮ったい格好に、近未来的なシルバーのスニーカーだけ浮いている……そんな感じでした。今もあの頃とたいして変わりませんが(笑)。

復刻したものを今の若い子がオシャレに履いているのをみると、ようやく時代が97に追いついたな、と感じます。エアマックス97は、そのくらい先鋭的でカッコよかったです。若さという点では、大ファンだったメジャーリーガーの野茂投手のシグネチャーモデル『エアノモマックス』を買うために、真冬の寒空の下で奥歯をガタガタいわせながら徹夜で並んだのもいい思い出です(もう今はできません……)。SNSで並びのレポートをしている人たちは、ただただ尊敬でしかありません。

去年の夏、代々木体育館のそばで行われていたイベント「ASICS EXPERIENCE TOKYO」に行きました。アシックスのシューズづくりの歴史と最先端の技術を間近で見られ、とても興奮しました。3Dプリンターのようなものでシューズをつくる展示もあって、まさに自分だけの一足がつくれる日も遠くないなと感じました。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』

――あなたにとってスニーカーとは?

「知識を与えてくれるもの」です。スニーカーの素材やデザイン、それが生まれた背景もそうですが、そのスニーカーが世に放たれたことで派生した音楽やアート、スケボーなどのカルチャーを知ることが楽しく感じています。とある人の話によると、この手のいわゆる“ウンチク”のようなものは、最近の若者はあまり興味ないようですね。なんだかもったいないような気もしますが、楽しみ方は人それぞれ。ウンチク大好き世代の最後の砦の一人として、これからもいろいろ吸収していきたいなと思います。

――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください

まさに多感な時期を一緒に過ごしてきたものなので、その時代のスニーカーに対しての思い入れは強いです。復刻モデルが登場か!?となると、ついついチェックしてしまいます。うろ覚えですが、マーケティングの世界では“人は20代くらいに体験したことが、ずっと記憶に残る”というような話もあるようなので、これからも80~90年代のトリコで居続けるのでしょうね。近頃は、若いみなさんもその年代の古着やヴィンテージスニーカーを楽しんでいると聞いて、うれしい気持ちになっています。直接会って話をすることはないですが、SNSなどで20歳くらいの人と同じスニーカーを共有しながら「これいいですよね」「実物めっちゃいいですよ」なんて言い合えているのには、とても居心地のよさを感じます。
【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】常に進化するランニングシューズ・アシックス『ゲルカヤノ』

あの頃の定番スニーカー・アシックス『ゲルカヤノ』とは


1993年に第一号が発売。カラーリングやデザイン、前モデルを上回る機能性を備えることを徹底しながら毎年アップデートを続け、現在28代目がリリースされています。モデル名はシリーズの生みの親である榧野俊一(かやのとしかず)氏の名からとったもの。アシックスの技術を集結し走る際のクッション性と安定性を追求した履き心地は、初心者から競技ランナーにいたるまで愛され続けています。

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ゲルカヤノトレーナー

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