パトリック『アイリス』の物語【パトリック担当者がスニーカーを語る】
スニーカーの数だけ物語がある。また、そのスニーカーを履く人のこだわりが加わると、さらに物語は奥行きあるものになります。
普段から多くのスニーカーに触れている各メーカーの担当者に、お気に入りのスニーカーを聞くと、思いがけないエピソードがこぼれてきました。珠玉のスニーカー、今回はフランス発のシューズブランド『パトリック(PATRICK)』のアイリス<IRIS>です。
2003年春夏シーズンに新登場し、軽く丈夫なカンガルーレザーを使用した人気モデルについて、カメイ・プロアクト株式会社でパトリックのPRを担当する金子さんが語ってくれました。
パトリック マーケティング室PR
金子さん
軽さが魅力! カンガルーレザーを使用した人気モデル・パトリック『アイリス』
――『アイリス』はどんなスニーカーですか?
カンガルーレザーを使用した軽量モデルとして、2003年春夏シーズンより登場したのがアイリスです。パトリックのヴィンテージカテゴリーの代表モデルとなるよう企画されまして、初期のカラーはホワイトアッパーに2本ライン(レッド系)。ヴィンテージカテゴリーには、同じタイミングで登場したナイロン素材のスタジアム<STADIUM>があり、レザー素材も実現したいという思いから、開発されたのがアイリスだったんです。
デザインは、シューズデザイナーの坪内浩氏からご提案いただきました。元々サッカーと深く結びつきがあったパトリックは、以前カンガルーレザーを使用したサッカースパイクモデルを販売していましたが、アイリスの素材選びでも、軽く丈夫なカンガルーレザーを採用した背景があります。軽いレザーを生かすために、ソールも軽量ソールを採用しました。
流行に左右されず、長く愛用できるパトリック『アイリス』
――譲れないお気に入りのポイント、オススメしたいところを教えてください。
レザーの質感と軽量であることが一番のお気に入りポイントです! 革自体が非常に柔らかいので足あたりが良く、自分の足に馴染みやすいんです。手に持った瞬間から軽さを実感できますし、軽量な発泡ソールを使用していることもあり、軽くて長時間履いていても疲れにくく感じます。
またシルエットがシャープなので、すっきりと見え、カジュアルな中でも上品さを保った着こなしが楽しめます。長く愛用していると、ソールの減りが気になるものですが、ソールの張り替えも可能なので、革自体の風合いも楽しむことができますよ。シンプルなデザインは流行りに左右されず、長く愛用できるモデルです。
シーズンによって、限定カラーや素材を替えたモデルが登場するのも、お気に入りのひとつです。
車の運転にも最適 PR担当が一人で“ニヤニヤ”の理由は…
――『アイリス』のストーリーを教えてください。
2003年に発売されたアイリスは、2004~06年は売上トップに躍り出ました。当時、カンガルーレザーを使用したカジュアルシューズはほとんどなく、男性を中心に注目を浴びました。ソールの踵部分の巻き上がりがあるので、車の運転の際に着用される方も多いですね。
高速道路のパーキングで履かれている方を良く見かけることがあり、シューレースを変えて履きこなされている方を見ると、一人でにやけています(笑)。
また最近知ったことですが、何人かのプロのミュージシャンの方にもご愛用いただいてます。リズムを取るときにシューズの軽さ、ソールの厚みと踵の巻き上げのバランスが良く、手放せないモデルとおっしゃっていただきました。これは、パトリックに関わっていて自慢できるポイントでもあります。