ビジネスシューズの靴紐の結び方。靴紐の選び方もご紹介!
毎日のように履くビジネス用の革靴は、長く愛用するために、一定の頻度でケアする方も多いのではないでしょうか。とはいえ、意外と盲点なのが、靴紐(くつひも)。ずっと同じ靴紐を使っていると、履いている最中に切れてしまう。靴紐にダメージがあると、少しみすぼらしい印象を与えかねず、せっかく丁寧にケアしている革靴も台無しに。
そこで、靴磨き・靴のお手入れ用品全般を製造・販売している(株)ジュエルに取材。今回の記事では、靴紐を買い換えるときのポイントや、靴紐の結び方について聞きました。
ビジネスシューズ靴ひもの選び方
通常ビジネスシューズに使われる靴ひもには、表面がろうでコーティングされた「ろうびき」と呼ばれるものと、そうでないものがあります。ろうびきの靴ひもは、写真の左2つの「ビジネスロービキ」と表記されているものです。
ろうびきの靴ひもは、ツヤ感があり見た目にも上質感があり上品。ですが、ほどけやすいといった難点もあります。基本的にビジネスシューズには、ろうびきの靴ひもがあしらわれていることが多いですが、すぐに靴ひもがほどけてしまうのが気になるという人は、ろうびきではない靴ひもに交換することをオススメします。よくあるカラーは、ブラックとダークブラウンですが、実際に靴に装着してみると印象が大きく変わります。
長さを選ぶときの目安は、シューホールが2~3個の場合は56cm、3~4個の場合は65cm、4~5個の場合は75cm、5~6個の場合は90cmを選ぶこと(穴数は片側の穴数)。装着して長かった場合はカットすれば良いと、つい長めの靴ひもを買ってしまいがちですが、セルと呼ばれる先端部分を残さずしてカットしてしまうとすぐにほつれてしまい、見た目が格好悪くなってしまいます。
つい後回しにしがちな靴ひもの交換ですが、靴のメンテナンスをするときにあわせて靴ひもも確認することを忘れずに。汚れと劣化が気になったら交換することをオススメします。
ビジネスシューズ靴ひもの結び方(シングル)
靴ひもの結び方でスタンダードなのは、“シングル”と呼ばれるもの。ビジネスシューズの場合、多くは購入時にこの結び方であしらわれていることが多いです。
まずは一番の上の左右のシューホール(①、②)に、上からひもを通します。このとき②を長めにすると、最後に左右の靴ひもの長さがそろいます。もしシューホールに通している途中でどちらかの靴ひもが短すぎてしまった場合も、比較的調整がしやすい結び方です。
①から出た靴ひもを④の位置に下からくぐらせます。②から出た靴ひもを③の位置に下からくぐらせます。
③から出た靴ひもを、上から⑤にくぐらせます。下から⑥にくぐらせ、上から⑦にくぐらせます。同じ要領でくるくると巻きつけるように下から⑧にくぐらせ、上から⑨にくぐらせます。
上から見るとこのような形で靴ひもが結ばれます。
ビジネスシューズ靴ひもの結び方(アンダーラップ)
個性的な結び方が、“アンダーラップ”と呼ばれるもの。ビジネスシューズではあまり見られない結び方なので、靴の表情の変化が楽しめます。
ポイントは、一番の上の左右のシューホールに通すときに、通常は上から靴ひもを通すところを、下から靴ひもを通すことです。まっすぐに上に通る靴ひもがないだけで、かなりすっきりとした印象となります。
①から③、②から④と下から上にクロスさせながら靴ひもを通していきます。これを繰り返して終了。
シューホールに通していくときに靴ひもをたゆませながらクロスしていくと、最後に締まり具合を調整しやすくなります。
つい見落としがちな、ビジネスシューズの靴ひも。ですが少しこだわりをもつだけで、メンテナンスしたシューズが、さらに輝きを放ちます。足元の印象を洗練されたものに見せてくれること間違いなし。シューズケアをする際は、ぜひ靴ひもにも着目してみてください。