【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】アディダスまとめ4選。フォーラム、ZX、スーパースター、スタンスミス
90年代のスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にお話を聞く人気企画【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】。これまで、SNSなどでオシャレな履きこなしを発信する多くの方々に登場していただきました。誰もが知る有名モデルを始め、注目度の高いスニーカーの数々が登場してきましたが、今回は『アディダス(adidas)』に注目。過去にこの企画で紹介された、アディダスのスニーカーを振り返ってみましょう。
(1)フォーラム「バスケットカルチャーを象徴する一足」
フォーラム<FORUM>は、1984年に登場したアディダスのアイコン的バスケットボールシューズ。モデル名の「フォーラム」は、カリフォルニア州イングルウッドの屋内競技場「ザ・フォーラム」が由来。マイケル・ジョーダンも愛用したという足にフィットする履き心地とそのヴィジュアルは、誕生当時から今もなお、バスケットボールラバーから支持されています。
フォーラムを愛用する@ryochin_snkrsさんのお話は、2021年9月に公開されました。
――購入した理由やキッカケは?
学生の頃、とにかくアディダスが好きで、バイト代を貯めてアディダスの洋服や雑貨、スニーカーを買っていました。初めて自分のお小遣いで購入したスニーカーが真っ白なフォーラムだったこともあり、数あるアディダスのスニーカーの中でもフォーラムに一番思い入れがあって好きです。
アディダス60周年のときはまだ学生で、ショップで配ってくれる60周年記念ステッカーを集めに、友人と旅行がてら関西から金沢店や原宿店に行ったりしていました。そんな学生時代に、ジョーダンがNBAデビュー前に履いてたバッシュということで、このフォーラム84を雑誌で見たんです。時を経て2020年に復刻することを知り、なんとしても購入したいと思い、オンライン抽選と店舗販売にチャレンジしましたが、即完売で全く買えず……。
定価購入は諦め、いわゆる“プレ値”で購入するつもりでした。そんなとき同じくスニーカー好きの友人にこのスニーカーが欲しいことを話しており、友人に海外サイトから購入してもらえることに。もう買えないかな……と諦めかけていたので、友人から「買えたよ」の連絡をもらったときは、子供みたいに喜んでしまいましたね。
――お気に入りのポイントは?
仕上がりや雰囲気、全体的に好きです。淡いブルーカラーのアディダス3本ラインに、全体のカラーリングが真っ白ではないオフホワイトなところが、なんとも言えないくらい好きです。
また、フォーラムの特徴であるアウトソールの丸いところ(ピボットポイント)が赤色なのも、アクセントで気に入っています。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
いつも「今日履くスニーカー」を決めてから着る服を選びます。スニーカーの色と洋服の色味を合わせてコーディネートすることが多いです。また、大体お気に入りのスニーカーを履くときは、絞りがついてるパンツ(ジョガーパンツとか)か、ジーンズで合わせることが多いです。
流行りのオーバーサイズパンツは残念ながら似合わないので……細身のパンツを履くことが多いです。
――kicksラバーになったキッカケは?
学生時代は毎日私服だったので、ファッションが好きで、アディダスやナイキを中心に、好きなスニーカーを買い集めてました。実家住まいのとき、よく母親から「玄関の下駄箱を占領するな」と怒られてたのが良い思い出です(笑)。
社会人になって仕事で毎日スーツに革靴で出かけるようになり、また20代は仕事が忙しかったこともあり、スニーカーの趣味からは一時期離れてました。スニーカーへの想いが再熱したのは、30代になってからです。
きっかけは仕事にゆとりができたのもありますが、とあるスニーカー専門店に友人と立ち寄った際に、学生のバスケ部時代に履いていたエアジョーダン13、14のカラー違いのバッシュが店頭にあって、懐かしくなり手にとったのがきっかけです。色んなカラーが出てるんだなと思い、新しくリリースされるスニーカー情報を見るようになりました。今ではコロナによるリモートワークで私服を着る機会が増えたのもあり、今はスニーカーライフを満喫して楽しんでます(友人からはスニーカー沼にハマってるよと言われますが……)。今はアディダスよりも、ナイキのスニーカーやバッシュを買うことが多いです。
――あなたにとってスニーカーとは?
気分が高まる、楽しいものです。新しいスニーカーを買うと、子供みたいにワクワクして出かけたくなります。
今はコロナ禍で外出しにくい環境ですが、趣味のバイクツーリングの時に好きなスニーカーを履いて出かけたり、趣味のバスケで新しいバッシュを履いたりして、スニーカーライフを楽しんでます。「いい靴を履いて出かけると素敵なことがある」なんて言いますが、好きな靴を履いて笑顔で過ごせる時間が増えているので、いい趣味だと思っています!
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
今デザイナーコラボのスニーカーがたくさんリリースされていてすごく人気ですが、やっぱり80~90年代当時のスター選手が履いていたスニーカーやバッシュが復刻すると欲しくなります。フォーラム84やエアジョーダン1などの昔から愛され続けてるスニーカーは、今でも一番カッコいいと思うし、履いてる人を見るとつい靴に目がいってしまいます。
あの頃の定番スニーカー・アディダス『フォーラム』とは
1984年に登場した、アディダスのアイコン的バスケットボールシューズ。アメリカ・ロサンゼルスで開催された夏季オリンピックに向けて開発されました。モデル名の「フォーラム」は、カリフォルニア州イングルウッドの屋内競技場「ザ・フォーラム」が由来。オリジナル・ファーストカラーは「ホワイト/ブルー」。マイケル・ジョーダンも愛用したという足にフィットする履き心地とそのヴィジュアルは、誕生当時から今もなお、バスケットボールラバーから支持されています。
(2)ZX「満足な履き心地で楽しく歩ける」
ZXは、1984年に誕生して以来、30年以上愛され続けているアディダスの名作モデル『ZXシリーズ』。バイクメーカーであるKAWASAKIのバイクからインスピレーションを受けて作られました。同じシリーズでも年代によって変わるシルエットがコレクターをうならせます。
ZXを愛用する@matsu8457さんの記事は、2022年10月に公開されました。
――購入した理由やキッカケは?
常日頃はいわゆるローテクシューズばかりを愛用しているのですが、歳のせいか長距離を歩くときに古傷のある膝へのダメージが気になるようになりました。そこでクッション性が高く膝に負担がかからないシューズが欲しいと思ったのがキッカケです。
――お気に入りのポイントは?
ハイテクシューズの先鋭的なデザインは苦手なのですが、スタンダードなZXにはレトロなランニングシューズにも通じるオーソドックスな雰囲気があって良いのではないかと思います。履いてみると足を柔らかく包み込むようにフィットしてクッション性も心地良く、歩くのが楽しくなります。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
そもそもあまりファッショナブルな人間ではないので特にこだわりは無くて、TPOを外さなければ良いと思っています。あえて言うなら、コーディネートやスタイリングよりも清潔さが大事だと思います。座敷に上がったときなど、脱いだ靴を他人が触れる機会があると思うのですが、そんなときに触れるのを躊躇されるような靴はイヤなので、スニーカーでも革靴でもよく丸洗いしています。
――kicksラバーになったキッカケは?
子供の頃は、誰しも好むと好まざるとに関わらず、親から与えられたものを身に着けると思うのですが、物心ついて初めて自分自身で欲しいブランドとして意識したのが、アディダスのシューズです。今のように廉価版モデルは無かったですし、定価販売の近所のスポーツ店しか知らない子供にとっては、アディダス=最高のブランドで、高価。なかなか手に入るものではありませんでした。
それから時を経て、ふと覗いた店で、当時と同じアディダスのシューズを見つけたときには心躍ったものです。私のアディダス好きな理由は、子供の頃の憧れを引きずっているせいなのは、間違いありません。
――あなたにとってスニーカーとは?
気軽に履ける普段着用の靴です。とても好きなアイテムですが、それ以上でもそれ以下でもありません。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
90年代半ば頃からだったでしょうか、人気モデルを買うために行列したり、異常なプレ値が付いたりという、スニーカーブームには違和感を感じ、距離を置いていました。ただ、ファッションも音楽も流行も何周かして、過去に流行遅れになってしまったものも、時を経てリバイバルしたりしながら今言われている多様性の時代に入ったと思うのですが、90年代というのは、その入口だったように感じています。いつの時代も、流行りに乗りたがるグループはメジャーなのかもしれませんが、流行に囚われず自分が好きなものを好きということが主流になれなくても埋もれることのない今の時代の空気感は、悪くないと思います。
あの頃の定番スニーカー・アディダス 『ZX』とは
1984年に誕生して以来、30年以上愛され続けているアディダスの名作モデル『ZXシリーズ』。バイクメーカーであるKAWASAKIのバイクからインスピレーションを受けて作られました。初めてのモデルは、長距離トレイルランナー用として生産された『ZX 500』。そこから始まり、多くのモデルが発売され今もなお愛されています。シリーズによってはもちろん、同じシリーズでも年代によって変わるシルエットがコレクターをうならせます。
(3)スーパースター「シンプルでありスター性もある」
スーパースター<SUPERSTAR>は、1969年にバスケットボールシューズとしてデビューした、アディダスのアイコン的な名作モデルの一つ。貝殻のような形状から、シェルトゥの名称でおなじみのラバーのトウキャップ、上質感漂うレザー素材のアッパー、サイドのスリーストライプスが特徴です。
スーパースターの魅力について、@purinwupさんにお話を伺いました。(2023年2月公開)
――購入した理由やキッカケは?
『左ききのエレン』という漫画を読んだのがきっかけです。主人公の光一がスーパースターを履いているのを見て、僕もこれを履いて「スターになるぞ」なんて気持ちで購入しました(笑)
――お気に入りのポイントは?
白黒のシンプルな色合いなので、どんな服装にも溶け込んでくれるところが気に入ってます。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
色々なコーディネートに合わせますが、デニムに合わせるのが一番好きですね。
――kicksラバーになったキッカケは?
18歳のときにバイト代を握りしめてエアマックスを買いに行ってから、スニーカーの魅力にどんどん惹かれていきました。
――あなたにとってスニーカーとは?
毎日履いているので、もはや生活の一部ですね。お洒落をしたいときも、する必要がない日常でも、常に近くにあるものです。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
僕は90年代の裏原カルチャーに憧れを抱いています。藤原ヒロシさんやNIGOさんなどが作り上げた当時のカルチャーが、今でも若者世代に影響を与えていると思うと、当時の方々をより尊敬してしまいます。
あの頃の定番スニーカー・アディダス『スーパースター』とは
1969年にバスケットボールシューズとしてデビューした、アディダスのアイコン的な名作モデルの一つ。貝殻のような形状から、シェルトゥの名称でおなじみのラバーのトウキャップ、上質感漂うレザー素材のアッパー、サイドのスリーストライプスが特徴です。デビュー後はバスケットボール選手のみならず、スケーターやヒップホップアーティストなどストリートでもブームとなり、瞬く間に人気に火がつきました。
(4)スタンスミス「どのコーデもキメるオールマイティな一足」
スタンスミス<STANSMITH>は、名テニスプレイヤーであるスタン・スミスの名を冠した、アディダスを代表するモデル。ファーストモデルは、1973年に登場。つややかなレザー素材、タンに描かれたスタン・スミスの肖像画、ヒールにあしらわれるグリーンの配色、通気孔で表現したアディダスを象徴するスリーストライプスが特徴。
スタンスミスを愛用する@mats2122さんのインタビュー記事は、2023年3月に公開されました。
――生活においてスニーカーとどのようにかかわっていますか?
古着、本、珈琲そして家族を愛する33歳です。基本的に仕事は私服出勤ですので、スニーカーを履く頻度は多い方です。もともと服に関しては収集癖が強かったので、20代ではスニーカーの量も増え続け、実際履いていないものもある状態でした。しかし現在5歳の息子が生まれた事をきっかけに、「服は着てなんぼ、靴も履いてなんぼ」の思いでスニーカーも大幅に断捨離をし、個人的一軍だけが靴箱に収まっています。そして、「一足買えば一足減らす」スタンスを貫いています。
――購入した理由やキッカケは?
ボロでも良いのでオリジナルのスタンスミスが欲しいなと思っていたところ、大学1回生のときに「1980年代のスタンスミスを再現しているモデルという形」で復刻版が発売され、飛び付きました。これを履き潰せばオリジナルに近くなるであろうという期待のもと、15年程経った今ではイイ感じに育っています。
――お気に入りのポイントは?
軽さも含めたチープ感、そして、汚れをエイジングとして許容できるスタンスミスの持つ雰囲気。紐の色味も、たまりません。また個人的にはクタっとなってからが、このスニーカーの始まりのような気がします。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
服装は基本古着ですが、その中でもボロやキレイ目等どのコーデにもハマってくれるので、オールマイティな一足として手に取る事が多いです。「足元に困ったらこれ!」って感じです。
――kicksラバーになったキッカケは?
中学1年のときに、京都伊勢丹の靴屋にて「コンバースのアメリカ製がラスト1足でした。ラッキーですね!」と女性の店員さんに笑顔で言われたことを未だに覚えています。当時は「はぁ?」とチンプンカンプンでしたが。それから数年経ち、高校1年で古着に目覚め、コンバースのアメリカ製がレアと知った事で、店員さんの言葉の意味を3年越しで理解しました。これを機にコンバース熱が始まり、一時期は20足程所有していました。kicksラバーとなった要因は、一言で表すと「コンバース熱」ですね。ちなみに、当時のコンバースは今でも現役です。
――あなたにとってスニーカーとは?
初心です。小学生のときにナイキのエアプレストを2足履いていました。デザインが気に入って買ってもらったことを、未だに覚えています。当時はエアプレストという名前すら知りませんでしたが……。アパレルの中で最も初めに興味を抱いたものという意味で、「初心」という言葉を選びました。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
この時期の名作と呼ばれるスニーカー達に憧れを抱いたことはもちろんありますし、最近は古着屋へ行ってもこれらの年代の商品の値上がりが顕著で需要の高まりを強く感じます。ですが個人的には年代に関係なく直感で「着てみたい!履いてみたい!」と思える物を手に取っています。ちなみに、自分は1990年生まれですので、コピーライトがこの年のTシャツなど、即買いしてしまいます。服も靴もある意味自己満の世界ですので、今後も自身の気分が上がるものを身に付けていきたいと思います。
あの頃の定番スニーカー・アディダス『スタンスミス』とは
名テニスプレイヤーであるスタン・スミスの名を冠した、アディダスを代表するモデル。ファーストモデルは、1973年に登場。つややかなレザー素材、タンに描かれたスタン・スミスの肖像画、ヒールにあしらわれるグリーンの配色、通気孔で表現したアディダスを象徴するスリーストライプスが特徴。無駄のないデザインは、定番かつ万能。長い間愛されています。