キャンプしながらランニングイベントに参加! 『OMM LITE』ってどんなレース?
変わりダネランニングイベント『OMM LITE/BIKE』とは
今年2月に開催された東京マラソン、その抽選の倍率は、大変厳しかったことが記憶にあると思います。一般募集の定員は26,370人ですが、実際には、321,459人が応募することに。倍率はなんと12.2倍。ランニング人気を証明するような数字となりました。今年度の応募もそろそろ始まりますので、今回もまた、ものすごい倍率になることが予想されます。
さて、そんなランニングブームは、シンプルにマラソン大会に出るだけでなく、カラーランやバブルランといった、少し変わったタイプのレースも誕生し、幅広い層から人気を集めました。そもそも体を動かすことだけでも楽しいですし、仲間と一緒に参加できるレースは、休日を充実させますよね。
変わりダネレースといえば、より厳しさを追求したようなレースもあります。皆さんは、『OMM JAPAN』をご存知でしょうか。これは、イギリスで1968年から毎年開催されているレースなのですが、あえて気候が厳しい状況下で、全ての装備と責任をバックパックに詰めて行われる2日間の山岳レースです。日本でも開催されており、今年は11月に長野県南牧村で行われます。
公式ホームページで、『あえて気候条件の厳しい時期に、必要な装備を全てバックパックに背負い常に携行し、ナビゲーション力、セルフエマージェンシー力、山での判断力、全てを駆使してレースに挑む』と謳われていることから、山の総合力が試されると言っても過言ではないでしょう。
今回は、そんな『OMM JAPAN』のレポートではなく、そこから派生した『OMM LITE/BIKE』に参加してきました。
キャンプ好きも集まるイベント『OMM LITE/BIKE』
同レースは、長野県の白馬で開催されるのですが、寒さの厳しい11月ではなく、7月の開催。それどころか、山中泊ではなくキャンプサイト泊。そこでは応援する家族・仲間と一緒に過ごすことができ、焚き火やBBQもOK。もっといえば、レース中にコンビニやお店で食料・水などの補給可能で、キャンプサイトで夕方からBARが開店といったお楽しみも。
これは、キャンプ好きのランナーとしては、無視できないイベントなのです(ランニング版だけでなく自転車版も同時開催)。中にはキャンプスキルが非常に高く、「レースよりキャンプメインで来ている」という声も聞こえてきました。
ゆるいとはいえ、本番さながらの体験ができる同レース。参加はチーム制(2~5人で参加)で、2日間にわたって開催。参加者は、MAPを受け取り、そこに記されたチェックポイントを目指します。
ただし、各チェックポイントの得点は、MAP配布時点では明らかになっていません。スタートラインに立った時にようやく、明かされるため、各チーム、そこから再度、プランを練り直す必要があるのです。得点表の発表のシーンは、妙に盛り上がります。
公式HPには、『このルールのもっとも重要な意図は、各チームごとに戦略を練る“十分なプランニング”と“地図に慣れ親しむ時間と経験”を確保することです。またチーム同士で意見交換をしたり、イベントスタッフからのアドバイスなど、コミュニケーションをとりながら、その時間を楽しんでください』とあります。
チェックポイントを回る体力も必要ですが、チームのメンバーと地図を読み解く力や、コミュニケーション能力が問われる部分が大きいのです。ここで現実的ではないコースを選択すると、思うようにポイントを獲得できず、順位を下げてしまうことに。体力には心配があっても、チームワークでカバーできることが同レースの面白いところです。
常にコミュニケーションが生まれた『OMM LITE/BIKE』
高揚感が高まるなか、レーススタート。各チーム、それぞれのペースでポイントを目指します。
皆、楽しそう。
早速、自販機で水分補給する人も。
また、白馬という環境が非常に美しく、山を登ったり、川と並走したり、また、街中を走ったりと、この素晴らしい環境を堪能することができました。
チェックポイントはオレンジの旗が目印。
2日目はやや雨模様でしたが、そんなことは気にせずに走る参加者。
ある参加者は、「昨年度、エントリーしつつもチームメイトの風邪で不参加に。今回は、同じメンバーで再度チャレンジ。2日間合わせて約40kmも動いた」と語っていました。
「初日につっこみ過ぎて、2日目は足が棒になった。全然距離をかせげなかったけど、仲間と一緒に過ごせたのは貴重な時間だった」と振り返る参加者も。
地元の人がハイタッチをして応援してくれるなど、コミュニケーションをとるシーンも。レース中は地元の方とご挨拶するシーンや、他の参加者と情報交換しながら走ったりと、常にコミュニケーションのあったレースでした。
本家『OMM JAPAN』の前に開催された今回のレースですが、想像以上に楽しく過ごすことができました。極寒期や豪雨に見舞われることなく過ごせたのも大きな要因でしょう。
さて、皆さんは、『OMM JAPAN』にエントリーしますか? それとも、『OMM LITE』にエントリーしますか? 少なくとも『OMM LITE』は、キャンプ好きランナーが非常に楽しめたことだけ、お伝えしておきます。