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靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

2021.08.13

歩いている時や電車の中で靴下が靴の中で脱げてくる、ひどい時は靴の中で丸まってしまう、そんな不快な経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。仕事やお出かけの最中などすぐに履き直せない時にはもっと気になりますよね。今回は靴の中で靴下が脱げる原因と解決方法をシューエデュケーション®の研究者・吉村眞由美さんのアドバイスを交えてご紹介します!

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

吉村眞由美
【専門分野】人間工学と靴医学に基づいた、子どもの健全育成ならびに安全・事故予防を可能とする総合的教育システム“シューエデュケーションⓇ”の構築、ならびにその指導者“シューエデュケーターⓇ”の育成を行っている国内初の研究者。【略歴】博士(学術)。元 金城学院大学生活環境学部 教授。現 早稲田大学人間科学部通信教育課程教育コーチ、実践女子大学非常勤講師、白梅学園大学非常勤講師、道灌山保育福祉専門学校専任講師。【学会活動ならびに役職】日本靴医学会 小児の足と靴を考える委員会委員長・評議員、日本外来小児科学会 代議員、日本レジャー・レクリエーション学会 常任理事、公益財団法人 日本学校体育研究連合 足育調査研究委員ほか。【著書・教科書】ななみ書房「知っておきたいヨーロッパ流子どもの足と靴の知識」(監修翻訳)、建帛社「コンパス保育内容(健康)」ほか。
official site研究者情報

靴下が靴の中で脱げてしまう主な原因3つ

①靴のサイズが合っていない

一番の原因となるのは靴のサイズが合っていないことです。本当は足に合っているサイズなのに窮屈だと勘違いしてしまい、少し大きめの靴をちょうど良いと思って履いていることが多いです。そうなると靴の中で足が動いてしまうので、靴下も動いてしまいます。

サイズの合っていない大きめの靴に安心感があるのは日本人が子どもの頃から親に大きめの靴を買い与えられていることが理由の一つ。大人になってもちょうどいいサイズをキツいと感じてしまい、大きめの靴を選んでいることも少なくないようです。

②靴紐をきちんと結べていない

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

サイズが合っていないこと以外では靴の履き方にも原因があります。スニーカーの場合は靴紐が緩いことも原因となります。靴紐を結んだ状態のまま簡単に脱ぎ履きできるような履き方をすると、中で足が動いてしまいます。すると、靴とかかとの間に隙間ができ、足が上下することで靴下が脱げてしまいます。

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

靴は購入した際にすでにシューレースが通されていることが多いのですが、ゆるめにセットしてあります。それをそのままの状態で履くと、靴の横方向や甲の上に隙間があるので靴下がずれる要因になっています。また、歩く度に片方の靴下だけが下がるという方は、気になる足側の靴紐の締め方がゆるいのかもしれません。

③脱げやすい靴下を履いている

靴のサイズだけでなく靴下選びもポイントになります。サイズが大きすぎたり小さすぎたり、伸縮性がない素材は脱げやすくなります。
さらに素材も影響します。汗を吸いにくい化学繊維のみだと滑りやすいため、靴下が脱げやすくなる原因になります。

靴下が脱げないようにするための解決方法って?

足のプロポーションにあった靴選びが大切

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

自分の足に合ったサイズの靴を選ぶために、靴を購入する際は基本的に試着しましょう。その時、お店の方に、自分の足が細めなのか、甲が高いのか、幅が広いのかを教えてもらい足のプロポーションにあった靴選びをすると、靴の中で足が動きにくくなります。靴下も立体裁断製法でフィットするものや、滑り止めが内側に付いているもの、五本指ソックスや踵が包み込まれるようなフィット感のあるものであれば、靴の中でずれたり脱げたりするのを防ぐことができます。

靴の種類にあった対処法を試してみる

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

スニーカーを履き、ショートソックスが脱げてくる場合は、一旦、靴を脱いで靴下の指先を引っぱって指先が動かせるスペースを作ります。そして、かかと部分がすっぽり包まれるように履き直しましょう。そして靴のかかとを床にトントンと打って、靴の中で足が正しい位置にくるようにします。次に靴紐のホールの上から2〜3個目から紐を締めはじめ、順に足首の前までギュッと締めていきます。こうすると、甲が動かなくなり、かかとも固定されます。また、一番上のホールに靴紐を通さずに履いていると靴の中で足が大きく動いてしまい、靴下もより脱げやすくなります。ですので、一番上まで締めた方がより足にフィットさせることができ安心感が増します。

パンプスや革靴、ブーツなどの場合は、靴紐がない代わりにインソールや滑り止めでフィットするように調整して安定させましょう。

靴の履き方を見直してみよう

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

ここまで見てくると、履き方を見直すことが靴下脱げをなくす早道だと言えそうですね。スニーカーの場合は「かかとトントン」の履き方習慣をつけ、ご自身の足の形にフィットするように履き直してみてください。靴の中で足がずれた状態は靴下脱げの不快感だけでなく、捻挫や足が傾いた状態での歩行につながる危険性もあります。靴下が脱げやすい方はまず履き方を見直してみてください。

また、気に入った靴のジャストサイズが店頭にない場合はたとえ一週間先になるとしても、取り寄せた方が快適に使うことができます。もちろん、緊急の場合は滑り止めやインソールで調整できればストレスも軽減できるので、心配なときはバッグに忍ばせておくと良いでしょう。

靴の中で靴下が脱げるのを防ぐには?原因と解決方法を伝授!

外出先で困ったときには今回ご紹介した履き直しの方法や、応急処置ができるグッズを試してみてはいかがでしょうか。今後の靴選びにもぜひ役立ててみてくださいね!

text by 石角友香
photo by Kohichi Ogasahara