スペリー担当者がデッキシューズを語る。まとめ3選(オーセンティックオリジナル、プラッシュウェーブ、レジェンド シグネチャー ボード)
普段から多くのシューズに触れている各メーカーの担当者に、お気に入りのシューズについて聞く “担当者がスニーカーを語る” シリーズは開始から約3年。これまで複数のメーカーさんより、数多くのシューズをご紹介いただきました。そこで、今までに登場したシューズの数々を、各メーカーごとにまとめてご紹介していきます。
今回は『スペリー(SPERRY)』の3モデル(オーセンティックオリジナル、プラッシュウェーブ、レジェンド シグネチャー ボード)をご紹介。
(1)オーセンティックオリジナル「昔ながらのクラシカルなスタイル」
オーセンティックオリジナルの記事は2020年5月22日に公開されました。
歴史と伝統の重みを感じるスペリーの一足
――『オーセンティック オリジナル 85th』は、どんなシューズですか?
アメリカを代表する文化と共に歩んできたデッキシューズを生み出したスペリーは、2020年で生誕85周年という節目を迎えます。これを記念して、アニバーサリーモデルとして登場したのが、オーセンティック オリジナル 85thになります。
昔ながらのクラシカルなスタイルに、85thのロゴをあしらうことで、その歴史と伝統の重みがひしひしと伝わってくる1足だと思います。オルソライトインソール採用で足当たりも良く、ラテックスアウトソールによりグリップ性、柔軟性、クッション性が向上。もちろん、ブランドの代名詞とも言えるスペリーソールも採用しています。
愛犬の肉球からヒントを得て開発された『スペリーソール』
――2020年で85周年を迎えるスペリーの歴史について教えてください。
スペリーは、1935年に世界初のデッキシューズを世に生み出し、ボート(デッキ)シューズブランドとしての歴史をスタートさせました。日本では『トップサイダー』として認知されている方が多いかもしれませんが、正式名称は『スペリー』です。
ブランド誕生のきっかけとなったのが、創設者であるポール・スペリーが、彼の愛犬プリンスの肉球からヒントを得て開発した通称『スペリーソール』という靴底です。プリンスが凍った雪道を滑らずに走り回っている姿にふと気き、その足の裏をよく見ると、いくつもの小さな隙間と溝が四方八方へと広がっていたのです。
船乗りでもあったスペリーが開発した革新的な靴底は、船のデッキの上でも滑らないと当時の人々に衝撃を与えました。その性能は、アメリカ海軍のオフィシャルシューズとして認定されるほど。ポール・スペリーがデッキシューズを開発してから今まで、スペリーは海をこよなく愛する人々に支持され続けています。
春夏シーズンに最適なファッションアイコン
――『オーセンティック オリジナル 85th』のオススメコメントをお願いします!
春から夏にかけての定番シューズとして、個人的にも愛用させて頂いているスペリーの記念すべきアニバーサリーモデルなので、思い入れは強いです。サンダルのように気軽に履けて、サンダルよりもおしゃれを演出できる、非常に便利なアイテムであるデッキシューズは、春夏のファッションアイコンとしてご認識頂いている方も多いかもしれませんね。是非、この記念すべき年にスペリーの歴史と伝統を感じながらご愛用ください!
(2)プラッシュウェーブ「雲の上を歩いているような軽量感」
プラッシュウェーブの記事は2021年6月9日に公開されました。
軽量化とクッション性に特化した新技術
――『プラッシュウェーブ』のシューズには、どんな特徴がありますか?
プラッシュウェーブシリーズは、デッキシューズのA/Oシリーズ、スニーカーカテゴリを代表するストライパー<STRIPER>シリーズに加え、カジュアルシューズまで幅広いラインラップを誇っています。
スペリーが独自に開発した『プラッシュウェーブ<PLUSHWAVE>』テクノロジーは、ブランド生誕85周年に当たる2020年に発表。軽量化とクッション性に特化した新技術により、更なる進化を遂げました。アウトソールの素材とインソールのデザインがアップデートされたのですが、スペリーの新たなアイコニックシリーズとして定着しています。
スペリーと言えば!でおなじみの、モデル・A/O 2-EYEを例にすると、定番モデルに比べてPLUSHWAVEモデルは40%の軽量化に成功しました。
他のシューズが履けなくなるほどの履き心地
――譲れないお気に入りのポイント、オススメしたいところを教えてください。
とにかくこの軽さには驚かされます。履いていても重さを全く感じず、何も履いていないかのような感覚に陥るほどの圧倒的な軽量性は、よく『まるで雲の上を歩いているようだ』とよく比喩されることが多いですが、決して大げさではありません。実際に、「これを履くと他のシューズが履けなくなる」という声が多いのも大納得でした。
また、インソールにも工夫が施されており、波形状の起伏があることで、何とも言えない足当たりも癖になりますよ。
85年以上続く伝統と歴史
――『プラッシュウェーブ』シリーズとのストーリーを教えてください。
元々スペリーのシューズは、特に夏シーズンに愛用しているのですが、プラッシュウェーブシリーズを初めて着用してからは、もっぱら同シリーズばかり履くようになりました。私自身、まさに「他のシューズが履けなくなる」に近いですね(笑)。
85年以上続く伝統と歴史を紡ぎながら、創設者で冒険家でもあったポールスペリーの探求心を今もなお継承し、これまでの実績に驕ることなく、日々新たなものを生み出そうとする姿勢に感銘を受けます。新たなアイコニックシリーズとして確立させ、今後も昇華させていくであろう飽くなき向上心にも期待しながら、これからのスペリーにも注目していきたいですし、ぜひ皆様にも感じて頂ければと思います。
(3)レジェンド シグネチャー ボード「上品さと気軽さの絶妙なバランス」
レジェンド シグネチャーボードの記事は2022年2月25日に公開されました。
上品さと気軽さで『デキる大人』仕様のモデル
――『レジェンド シグネチャー ボート』は、どんなシューズですか?
アメリカの人気シンガーであり俳優のジョン・レジェンドとのコラボアイテムであるレジェンド シグネチャー ボート<Legend signature boat>は、ソフトで上質なスエードをアッパーに採用したボートスニーカーです。
クリーンでミニマルなディテールで上品さを演出する一方、いまやスペリーのモデルではおなじみとなった、『PLUSHWAVE(プラッシュウェーブ)』テクノロジーにより抜群の軽量さを誇ります。スリップオンタイプになっているのもポイントです。
また、中敷きにはコラボレーションの証であるSPERRY×LEGENDのシグネチャーの刻印と併せて、ピアノの鍵盤のエンボス加工が施されるなど遊び心も忘れていない仕上がりに。上品さと気軽さをバランスよく取り入れた『デキる大人』仕様のモデルとなっています。
疲れにくく、汎用性も高い。春先に大活躍!
――譲れないお気に入りのポイント、オススメしたいところを教えてください。
ボートシューズだけどデザインがスニーカースタイルになっているので、汎用性が高いところも良いのですが、やはりこのスエードが高級感を出してくれるので、ラフ過ぎず、気取り過ぎずという絶妙なバランスで着用できるのが良いです。カップソール仕様になっていることから、通常のボートシューズよりもクッション性に長けているので、長時間履いていても疲れにくいのもお気に入りポイントです。
割とラフな格好が多い方も、たまにはこのシューズでビシッと大人っぽく決めてみるのもアリですね! これからの春先のスタイリングにおいても、大活躍の予感がしています。
ジョン・レジェンドとのコラボに感激!今後も期待
――『レジェンド シグネチャー ボート』シリーズとのストーリーを教えてください。
このシューズの話というより、ジョン・レジェンドの話になってしまうのですが…。あの世界的に有名なジョン・レジェンドが、2020年よりスペリーのアンバサダーに就任したという事実が、私にとっては大きなサプライズでした。伸びのある高音や圧倒的な歌唱力が世界に認められ、グラミー賞9冠に輝くなど音楽面で輝かしい功績を残す一方で、映画「ラ・ラ・ランド」での演技では、俳優としての才能を見せつけました。
そして、2019年のアメリカの娯楽誌『ピープル(People)』が選ぶ『2019年最もセクシーな男』に選ばれるなど、才色兼備で名前通りの“レジェンド”とのコラボが実現出来ていることが、どれだけ素晴らしいことか! 今回のモデルを皮切りに、今後もおしゃれでイケてるモデルの登場に期待したいと思います。