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「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

2026.08.10

DOORでは「MY AUTHENTIC(私の本物)」をキーワードに、2026年に創業60周年を迎えるに『ヴァンズ(VANS)』とともに、自分らしい価値観を持つ人たちにインタビュー。今回話を聞いたのは、中野にある自転車店「CRUMBWORKS」を営む松本圭太さん。国内外から自分がいいと思えるパーツやプロダクトを買い付け、自社製品の開発やオリジナルフレームの設計にも力を入れている。大学時代にピストバイクと出合い、自転車を通して人とつながり、やがてそれを仕事にした松本さん。彼にとっての「本物」とは何か。そして、自転車のある日常に寄り添ってきたVANSの魅力について聞きました。

いつの時代でも「いい」と思えるもの

松本さんにとって「本物」とはどういうものか──。最初にそう尋ねると、少し考えたあと、こんなふうに話してくれた。

「当たり前のことかもしれないんですけど、いつの時代でもいいと思えるものが、本物だと思います。自転車も、靴も、洋服も。現在・過去・未来、いつ見ても、“これっていいよね”って思えるもの──」

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

流行は変わる。時代の空気も変わる。それでも、ふと目にしたときに「やっぱりいいな」と思えるものがある。古くなったから価値がなくなるのではなく、時間を経てもなお、形や佇まいに説得力が残っているもの。松本さんは、そういうものを「本物」だと考えている。

たとえば、自転車のパーツでいうと、シマノの「XTR」のクランクセット。

「もう何十年も前に出たパーツですが、当時からすごく評価が高くて。年数を経ても、今でも評価され続けている。根強いファンがいて、今見てもかっこいいと思える。性能ももちろんだし、形としても美しいんですよね」

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

自転車のパーツには、用途やジャンルによって無数の選択肢がある。高価なものもあれば、手に取りやすいものもある。その中で、松本さんにとってXTRのクランクセットは、特に気に入っているパーツのひとつだという。

「このXTRというグレードは、今でもシマノのバイクパーツの中で生き続けているんです。デザインや形は変わっているんですけど、昔のモデルも今でも評価が高い。それはすごくいいものだと思うし、本物だと思います」

自分が乗りたいものを作る

そんな松本さんが「CRUMBWORKS(クラムワークス)」をオープンしたのは、2019年8月。

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店名は、松本さんが惹かれていたアメリカの自転車ブランド「CRUST BIKES」に由来する。当時は日本に取扱店がなく、米国のオンラインストアから高額な送料をかけて取り寄せるしかなかった。そこで松本さんたちはブランドに直接メールで交渉し、日本の販売店としてオンラインでの取り扱いを始めた。

「crust」がパンの外側の硬い部分を意味することから、その対になる「パンの白い部分=crumb」を意識して名づけたのが、「CRUMBWORKS」だった。

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店に並ぶのは、松本さん自身が「いい」と思ったものだけ。「自分が使いたいなと思ったもの、欲しいものを国内外問わず扱っています」

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だからこそ、店内にはほかの自転車店ではあまり見かけない、ひとひねりのあるアイテムも多い。

「10年ほど前、BMXのシーンでラスタカラーのパーツが流行っていたんです。当時は派手で使うのが難しそうだと思っていたけれど、今になって振り返ると、あれってかっこよかったな、と。それで作りました」

かつて印象に残ったカルチャーを、今の感覚で形にする。そんな遊び心も、この店らしさのひとつだ。

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

CRUMBWORKSでは、オリジナルの自転車フレームも手がけている。松本さん自身が開発・設計したフレームには、それぞれ異なるコンセプトがある。

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ひとつは、ロードバイクのような雰囲気を持ちながら、太めのタイヤとディスクブレーキを備えたグラベルバイク。最近のグラベルバイクの要素を取り入れつつ、フレームの作りは少しクラシックな印象だという。

「フレームが分割できるので、持ち運びしやすいんです。車や電車にも載せられるし、飛行機に乗せて海外へ持っていく人もいます」

一方で、タイヤが太く、マウンテンバイクのような雰囲気を持つモデルも。ただし、競技用のマウンテンバイクというよりは、街乗りでも使いやすい設計。トップチューブを下げ、またぎやすくするなど、日常で使うことを前提にしている。

「見た目ももちろん大事ですし、自分が乗りたい、欲しいって思ったものを作っていることが多いですね」

自転車にそれほど詳しくない人でも取り入れやすい、暮らしになじむオリジナルのアパレルアイテムもそろう。

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自転車が、人とつながる共通言語に

松本さんが自転車にのめり込んだきっかけは、大学時代の通学だった。久しぶりに自転車に乗るようになり、そこから少しずつ興味を持ち始めた。2006〜2007年頃、日本でもピストバイクのブームが出始めた時期だった。

「ピストバイクというものを知って、それがどうしても欲しくなって。友達と一緒に買いに行って、一緒に乗るようになりました」

ピストバイクを扱う店に友人と通うようになり、そこから、少しずつコミュニティが広がっていった。

大学卒業後は、まったく別の業種で会社員として働いていたが、心のどこかに「自転車の仕事をしてみたい」という思いがあった。やがて、自転車業界へ。自分の店を持つことを前提に、自転車店でアルバイトを始めた。そして、CRUMBWORKSをオープンした。

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

自転車の魅力は、乗ることだけではない。松本さんにとって、自転車は人とつながるための共通言語でもある。

「自転車っていう共通点があると、自然と会話が広がる。それが楽しいんです」

自転車は、暮らしに合わせて走っていく

通学のために乗り始めた自転車が、仲間をつくり、仕事になり、今の店につながっている。自転車は、松本さんの生活の中心にありながら、無理に構えるものではない。

「乗りたいときに、自由に乗るのが好きです。競技としてしっかり走りたい人もいれば、のんびり楽しみたい人、通勤や街乗りに使いたい人もいる。自転車の楽しみ方は、人それぞれなんです」

自転車は、特別な日だけのものではない。生活の中に自然に入り込み、その人の暮らしに合わせて形を変えていくものだ。

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汚れも味になる、VANSのオーセンティック

そんな松本さんが愛用するVANSは、BARBER SAKOTAの店主・迫田将輝氏がカラーを監修した、VANSのオーセンティック。迫田さんは、松本さんが20代の頃、よく一緒に自転車に乗っていた仲間のひとりだという。

「最近のお気に入りで、しょっちゅう履いています」

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

松本さんが履いていたホワイト×オレンジの一足は、今までの自分ならあまり選んでこなかった色だった。

「でも、この配色はスニーカー単体で見たときに、すごくきれいな色だなと思って。そこに惹かれました」

白い靴は、汚れが目立つ。履けばすぐに汚れることもわかっている。それでも、実際に履き続ける中で、松本さんはあらためてVANSの魅力に気づいたという。

「使い込むと汚れも味になる。それこそが、VANSの良さだと思います」

汚れたら、ケアをすればいい。履き込んで、少しずつ自分のものになっていく。その過程ごと魅力になる。

「この配色に関しても、絶対汚れが目立つし、すぐ汚れるのはわかるんですけど、でもそれがこの靴のいいところだなって思ったんですよね」

パープル×ブラックのオーセンティックもこれから下ろす予定。

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自転車も、洋服も、靴も、使えば傷がつく。汚れもつく。けれど、それをただの劣化ではなく、味として受け止められるものがある。松本さんにとって、VANSのオーセンティックはまさにそういう一足だった。

自転車と相性がよかった、20代のVANS

松本さんは20代の頃、ほとんどVANSを履いていたという。理由は、自転車との相性だった。

「自転車と相性がよくて、ペダルとのフィット感というか、グリップがすごくいいんですよね。なのでVANSはもうずっと履いていました。しょっちゅう履いてダメにして、また買って、でも結局VANSを履く」

ピストバイク、BMX、マウンテンバイク──。自転車に乗るとき、VANSのソールはペダルにしっかりフィットしてくれる。

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

「ペダルにピンが立っていたり、滑りにくい作りになっているんですけど、それとVANSのソールがすごくフィットしてくれるんです」

ピストバイクの場合、ペダルにクリップが付いていることもある。靴によっては、つま先が大きくて出し入れしづらいこともあるが、VANSは比較的スムーズだったという。

「自転車に乗るときは、もうほぼVANSです」

自転車に乗る仲間たちの間でも、VANSを履いている人は多かった。カジュアルでストリート感のある服装にもなじみ、ペダルとの相性もいい。VANSは、松本さんにとって“自転車に乗る靴”として、ごく自然に生活の中にある。

店内には、VANSのワッフルソールのパターンを取り入れたハンドルグリップもあった。靴底で見慣れた凹凸が、そのまま握り部分のデザインになっている。

「ダメにして、また買って、結局VANSを履く」。自転車と走り続ける松本圭太さんの定番【MY AUTHENTIC】

実際のソールと見比べると、特徴的なワッフルパターンが忠実に落とし込まれていることがよくわかる。

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“本物”とは、時代が変わっても廃れないもの

松本さんは、気に入ったものを長く使うタイプだという。自転車のパーツも、靴も、洋服も。時間が経ってもいいと思えるもの、使い込むことで魅力が増していくものに惹かれる。

「時代が変わっても、流行りが変わっても、廃れないというか、変わらずいいって思えるものが、自分は本物だと思うんですよね」

それは、自転車のパーツにも通じる。そして、VANSのオーセンティックにも通じている。

汚れても、履き込んでも、それが味になる。古くなっても、形のよさや佇まいが残る。時代の中で少しずつ見え方を変えながらも、変わらず「いい」と思わせてくれる。自転車と同じように、VANSもまた、使う人の生活に寄り添いながら、その人なりの表情になっていく。

松本さんの足元にあるオーセンティックは、そんな価値を静かに物語っていた。

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