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「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

2019.01.16

Bリーグ×ファッションの密な関係』企画10回目は、大阪エヴェッサ藤髙宗一郎選手(27歳)が登場。関西大学在学中に日本学生選抜チームとユニバーシアード代表に選ばれた藤髙選手は、大学卒業後に日立サンロッカーズ東京に入団。2017-18シーズンから大阪エヴェッサに移籍し、5人制バスケのほか、3×3プロチームOSAKA DIMEメンバーとしても活躍しています。今回は渋谷で行われたアウェー2連戦の後で、インタビューにこたえてくれました。

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

©OSAKA EVESSA

大阪エヴェッサ・藤髙選手のヘビーユーズは『エアジョーダン11』

——藤髙選手が今日履いているのは、エアジョーダン11 <AIR JORDAN 11>です。かなり人気のシューズで、プレミア値がついていることもありますね。

「このシューズは、大阪エヴェッサでチームメイトの熊谷尚也選手が、突然プレゼントしてくれたんです。誕生日とかの記念日でもないのに。僕は足のサイズが32センチで、お店では合うシューズがなくて苦労することが多いんです。ネットで買えば32センチもあると思うけれど、あまりそういうモノの買いかたをしないので、プレゼントしてくれて嬉しかったです」

——なんでも無い日のプレゼントにしては太っ腹ですね!

「熊谷さんと僕は足が同じサイズで、お互いにシューズ選びには苦労していて、1足あまっているからとプレゼントしてくれました。熊谷選手はすごくおしゃれです。今日も全身黒できめて、ジャケットを着こなしていました。脚が長くて顔が小さいからモデルみたいです」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

——ジョーダン11以外では、プレイベートでどんなシューズを履きますか?

NIKE(ナイキ)のエアジョーダンを色違いで4足くらい、あとエアフォース1<AIR FORCE 1>の白を使い回しています。僕のなかでは、ナイキと言えばエアジョーダンで、デザインがかっこよくて好きです。エアフォース1の白はどんな服にも合わせやすいから、迷ったらエアフォース1を履きます。僕の周りでは、バスケをしない人もエアフォース1を履いている人が多くて、街なかで履いている人を見かけると“おっ!”ってなりますね」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

NIKE

エアフォース1’07

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太ももが入るパンツを見つけたら買いだめする

——今日のトップスは『Arch(アーチ)』のスウェットに黒パンツです。これを選んだ理由は?

「試合後なので着心地がよくて、ゆったりしたシルエットが良くて着てきました。アーチは、もともとバスケをしていた人が、コートでも日常でも着られる服をテーマにつくっているブランドで、カジュアルでシンプルな雰囲気が好きです。パンツはGUです。僕は太ももがすごく太くて、いろんなブランドのパンツを試着しても膝から上に上がらないので、太ももが入るパンツを見つけたら買いだめします

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

——この連載に出てくれたBリーガーの皆さんも、“太ももが太すぎてパンツが入らない問題”は、よく話されています!

「僕は、脚のかたちがハッキリ見えるタイトなパンツが好きじゃなくて。太ももが入ってもあまりにピチピチなパンツは、自分で“似合わへん!”ってつっこんでしまうので(笑)、パンツ選びは苦労します。本当は太ももにゆとりを持たせて、足首に向かって細くなるシルエットで着てほしいのだろうなってデザインも、全部タイトパンツになってしまって、デザイン無視してるやん(笑)と思いながら履いています」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

古巣『サンロッカーズ渋谷』との対戦で大阪エヴェッサ・藤髙選手は……?

——藤髙選手は、試合ではASICS(アシックス)・ゲルトライフォース3を履いています。このシューズを選んでいる理由は?

「アシックスは、僕の走り方のクセや、足にかかる体の重心バランスを測定してオリジナルの中敷を作ってくれるので、履き心地が良いんです。色もオリジナルで作れるので、エヴェッサカラーにしています。以前はナイキを履いていたのですが、怪我が続いてしまって……気分も変えたくてアシックスに変えました。アシックスのバッシュって履き潰れることがなくて、1年でも使おうと思えば履けるくらい丈夫です」

——今日の試合は、昨年まで在籍していたサンロッカーズ渋谷と対戦でした。一緒に戦っていた選手たちとマッチアップするのは、どんな気持ちですか?

仲良くしてもらった先輩とのマッチアップだったので成長した姿を見て欲しかったし、やっつけてやろうという気持ちでもいました。ちょっと気持ちを入れ込みすぎて、自分の得意なプレーができなくて空回りしてしまった。今シーズンはもう渋谷戦がないので、来シーズンに持ち越しです」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

©OSAKA EVESSA

——今日は64-58で敗戦しましたが、大きく点差をあけられる場面もありました。大量の点差で負けていても諦めずに向かっていくために、どんなことを意識していますか?

「まずは、点差を意識せずワンプレーを大切にします。ビッグプレーで流れを変えて早く追いつこうとするより、一つひとつの動作を大切にして、徐々に追い上げていく。メンタルでは、自分がどんなに調子が悪くてもマイナス思考にならないで、いかにプラスに考えていくか気をつけています。自分の調子が悪いときは良い判断ができなくて、ミスしたらすぐに取り返さないといけないと思ってしまうので、そういう場面で冷静かつアグレッシブな心持ちでいることを大切にしています」

——バスケットボールは攻守がめまぐるしく変わるから、落ち込むヒマがないスポーツだなと思います。

「そうですね。コートで落ち込んでいたら交代させられます。僕は浮き沈み激しいから、調子が悪いときにどうメンタルを高く持つかは、これからも考えていきます」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

——今日は、サンロッカーズ渋谷の名物マスコット『サンディー』と藤髙選手の絡みを楽しみにしていたお客さんも多いです。

「サンディーとは誕生日が一緒で、渋谷のチームにいたときから仲良くしています。サンディーからすごく話しかけてくれる(笑)。サンディーはダンスが上手で、ファンが喜ぶ動きで試合を盛り上げられる、なかなかいないキャラクターだと思います。ファンの皆さんが楽しみにしているのも分かっていて、僕はそれを意識しちゃって、たぶんサンディーも意識していて、お互いに意識し合っているから上手く絡めなくて、今回はサンディーに少し触れただけで終わってしまいました(笑)」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

2020年東京大会正式種目・3×3の藤髙選手にも注目

——藤髙選手は2017年から3×3のプロチーム『OSAKA DIME』のメンバーとしても活動しています。Bリーグと平行して3×3でもプレーすると、休む時間がなさそうです。

「Bリーグと3×3を両立しようとすると、確かに休めないです。でも、バスケが好きなので、好きなことをできているのが嬉しくて続けています。3×3は東京大会の正式種目になったので、最高の舞台への出場を目指してチャレンジしています」

——藤髙選手から見て、3×3の魅力は何ですか?

「5対5よりも試合展開が早いことです。3×3はボールを持ってから12秒以内にシュートを打たないといけないので、ボールを持った選手はどんどんリングにアタックします。変なことを考えずにリングを目指してがむしゃらにプレーするので、やっていて面白いです。3×3で経験している判断の速さは、5対5の試合でも活かせていると思います」

「渋谷のサンディーを意識してうまく絡めない(笑)」大阪エヴェッサ・藤髙宗一郎選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.10>

トップス:Arch
パンツ:GU
シューズ:NIKE

1年前まで仲間だったチームとの対戦で、良いところを見せたい・勝ちたいという気持ちで藤髙選手が挑んだ2連戦は、2敗という結果でした。ベンチ入り選手13名のうち、試合に出られるのは5名だけ。どんなにプレーしたくても試合に出られない状況があるのは、観客から見たらバスケットボールの見どころの一つです。

どんな選手をどれだけ出場させるかは監督の考え方や采配によって違い、チームごとにストーリーがあります。そんな背景を知ってBリーグを見にいくと、さらに観戦が楽しめるかも! 爽やかな雰囲気のある藤髙選手ですが、試合中は泥臭いディフェンスでチームに貢献しています。ぜひ一度、藤髙選手を見に試合に足を運んでみては?

Interview&Text by 石川歩
Photo by 野呂美帆