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笑顔とプライドの絶妙なバランスが魅力! 日本女子バスケ最高峰・皇后杯観戦レポート

2019.2.18
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笑顔とプライドの絶妙なバランスが魅力! 日本女子バスケ最高峰・皇后杯観戦レポート

2019.02.18

現在、シーズン真っ最中のバスケットボール女子日本リーグ『Wリーグ』。全国12チームで、日本最強の女子バスケチームを決めるWリーグは、3月初旬までレギュラーシーズンとプレーオフを戦って日本一を決めます。

このWリーグと平行して、2018年9月から1次ラウンドがスタートし、2019年1月13日に決勝戦が行われたのが『第85回皇后杯』。“負けたら終わり”の一発勝負トーナメント戦で勝ち上がったのが『JX-ENEOSサンフラワーズ(千葉県柏市)』と『トヨタ自動車アンテロープス(愛知県名古屋市)』です。Wリーグを戦いながら、皇后杯のトーナメント戦を勝ち抜くのは容易ではないこと。練習と連戦の過酷なスケジュールをこなしてきた両チームが繰り広げた、日本最高峰の女子バスケットボールを観戦してきました。

笑顔とプライドの絶妙なバランスが魅力! 日本女子バスケ最高峰・皇后杯観戦レポート

恥ずかしさは捨てて! 全身・全力で応援する気持ち良さ

よく晴れた決勝戦の日。決勝の舞台・さいたまスーパーアリーナ周辺には天皇杯・皇后杯の幕が掲げられ、朝早くから多くのファンが詰めかけました。試合開始を前に、Tシャツやタオルなどチームグッズ売り場には行列が。チームのメインカラーを全身にまとって、プレーの一つひとつに一喜一憂するのはスポーツ観戦の醍醐味です。グッズは各チームで工夫が凝らされていて、リストバンドやクリアファイルなど日常で使えるものから、会場限定のユニフォーム型クッキーなどさまざま。

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天皇杯・皇后杯の幕が出迎える、さいたま新都心駅構内

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真っ黄色に染まったJX-ENEOS側のベンチ

チームごとに応援スタイルが違うので、応援方法を周りの人に聞いて一緒に応援すると、会場と一体になれる感覚がして楽しい! 最初は大声を出すのが恥ずかしいのですが、終盤の選手たちのキツそうな表情を見ていると、自分たちの応援が次の一歩を踏み出す力になっているかも……と感じて、自然と応援に熱が入ります。

“5連覇”の次に得たものは?

1931年(昭和6年)初開催という長い歴史を持つ皇后杯は、今年で85回目。過去5年間は、1969年創部の歴史ある強豪チームJX-ENEOSが5連覇しており、今年はJX-ENEOS の6連覇を止めるチームが現れるかどうかに注目が集まりました。対戦するトヨタ自動車は、長岡萌映子・水島沙紀・栗原三佳・馬瓜エブリンと、多数の日本代表メンバーを擁するチーム。

第1クォータースタートから点の取り合いで拮抗した展開になった試合は、残り3分でトヨタ自動車が2点リード。しかし、じわじわとJX-ENEOSが追い上げ、残り1分を切ったところでJX-ENEOS が19-24と一気に5点差まで広げます。第2クォーターは序盤からJX-ENEOSが一気に点を積み重ね、気がつけば21-40と19点の大量リード。

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第2クォーターの中盤に連続得点を挙げたJX-ENEOSの大黒柱・渡嘉敷来夢(とかしき・らむ)選手は、2015年にアメリカプロリーグWNBAの『シアトル・ストーム』と契約した日本人女子3人目のWNBAプレーヤー。193cmという規格外の身長で軽やかにゴールを決める姿はすごい迫力で、とってもカッコいい! 第2クォーター後半からはトヨタ自動車が追い上げますが、コンスタントに得点を重ねるJX-ENEOSに追いつけず33-48で前半終了。

15点差は、バスケットボールではひっくり返せない点差ではない。15分のハーフタイムに引き上げるトヨタ自動車の選手たちは、諦める様子はまったくない、美しい表情をしていました。

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渡嘉敷来夢選手のフリースロー。手足が長く、プレーの一つひとつに華がある

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15分のハーフタイムでは、両チームのチアによるパフォーマンスが行われた

後半はJX-ENEOSが主導権を握る展開。この日、17得点をあげてMVPになった宮澤夕貴と、大黒柱の渡嘉敷来夢を中心に得点を重ねて、46-71で第3クォーター終了。第4クォーターは立て直したトヨタ自動車が先制点をあげ、少しずつ点差を縮めます。しかし、総合得点力で勝り、皇后杯の一発勝負という舞台で勝負強さを見せたJX-ENEOSが逃げ切るかたちで、65-86で皇后杯6連覇を決めました。

JX-ENEOSはWリーグで10連覇中の“絶対女王”であり、常に勝ち続けることが求められるチーム。Wリーグで優勝すれば、“2018-19シーズン2冠”という称号が得られるだけに、試合終了後のコメントでキャプテンの吉田亜沙美選手は、Wリーグ後半戦への意気込みを語りました。

優勝が決まった瞬間の嬉しくてたまらない無邪気な笑顔は、私たちと同じ女性の仕草と表情そのもの。バスケットボールへのストイックな姿勢とのギャップに女子バスケの魅力の一端があり、そこに多くの人が魅了されているのだと感じた瞬間でした。

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3ポイントシュートを、簡単に打っているように見えるけれど……。

大人になってからバスケットボールに触れると、多くの人が“バスケットボールってこんなに重いの?” と感じるでしょう。試合を見ているとぽんぽんと3ポイントシュートを決めていますが、実際にやってみると、500グラム超のボールを6.75m先にあるゴールに投げ入れるのは至難の技。近所のバスケットボールリングで試してみて、どれだけシュートを決めるのが難しいことなのか体感したら、選手たちの長時間の練習の重みが垣間見えて、さらに選手に感情移入をして試合を楽しめると思います!

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2016年のリオ五輪で、20年ぶりとなる8位入賞を果たした日本女子バスケ。オリンピック出場国で、最も平均身長が低い日本選手の快挙として、国内でも大きなニュースになりました。リングに近い高身長の選手が有利という競技特性のハンデを、日本代表チームはどのように克服しているのか。それは戦術通りに動くために課された厳しい練習の積み重ねと、Wリーグでの切磋琢磨のたまものでしかないのでしょう。ある男性バスケ経験者は、(身長2mを超える)男性のチームよりも、(背丈が自身に近い)女性のTOPチームを観戦した方がためになる、と話していました。

日本代表選手の多くはWリーグの各チームでしのぎを削っています。身近に見られる日本最高峰の女子バスケの試合に、一度足を運んでみてはいかが? きっと、力一杯に応援したいチームと選手が見つかるはずです。

INTERVIEW / TEXT:石川歩
PHOTO:野呂美帆

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