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30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!

2019.08.29

着る機会が少ない人はもちろん、普段から仕事で着ている人でも、なかなか着こなしの正解がわからない“スーツ”。そこで今回は、大人のスタイリングを心掛けたい30〜40代の男性に向けて、スーツの着こなしをレクチャーします。教えてくれるのは、一般人を対象にこれまで3,000名以上のファッション改善を行い、『最強の服選び』を始め6冊の本を出版している株式会社SO styling代表取締役・スタイリストの大山旬さん。ジャケット&スーツパンツの選び方から合わせる小物類のチョイスまで、今の流行を参考にしながらご紹介します。

30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!

大山旬
スタイリスト。株式会社SO styling代表取締役。これまでに6冊の本を出版。代表作は「最強の服選び(大和書房)」著書は累計11万部を突破。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」主宰。大人の男性に向けて、ファッションの基本を分かりやすく解説している。趣味は旅とランニング。2児の父。
HP

パンツはタイトが主流。すそ幅は細め&ハーフクッション

まずはスーツパンツの選び方からレクチャー。サイズ感や丈の長さのポイントなどを、NGの例や今の流行りも踏まえて大山さんに教えてもらいます。

──まず、スーツパンツを選ぶ際のポイントを教えてください。

ゆったり目かタイトかの二つの方向性はあるのですが、この何年かはタイトなものが主流になっています。あと最近のパンツはすそ幅が細いものが多い。スーツの流行も定期的に変わりますので、3〜4年に一回ぐらいは買い替えた方が、今のトレンドに合ったサイズ感のものを身に付けられると思います。あとテーパードといって、もも周りから膝下までにかけて徐々に細くなっていく形も主流になっていますので、そういったパンツを選ぶのもいいでしょう。

30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!

──丈の長さはどのくらいのものを選んだらいいでしょうか?

昔の太いパンツだったらワンクッションと言って、靴の上にすそが乗っかって大きなたわみができるぐらいでも良かったのですが、今のすそ幅が細いものに関してはそれだと野暮ったく見えてしまう。ハーフクッションと呼ばれる、やや靴にかかるぐらいの方がバランス良く見えます。

パンツの丈 OK/NG例

30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!
左:やや靴にかかる丈の長さ 右:丈が長すぎるNG例

──スーツパンツに関してNGのような着こなしはありますか?

昔のパンツはタックが入っていることで腰回りがすごくゆったりしていました。30代でもスーツをあまり着ない方は、学生時代に就職活動などで買ったものをずっと着ている人もいるかと思います。やはり昔のシルエットのものだとおじさん感が出てしまうので、今の流行に合ったシルエットのパンツをチョイスしてほしいですね。

足元は王道のストレートチップ。靴下はNGポイントに注意

次はスーツを着る際の足元のポイント。足元の主役には今回、『ジャンカルロ・モレリ(G.C.MORELLI)』をチョイス。靴下は色やデザイン、長さも含めて地味ながらNGポイントが多いので注意してください。

──靴下に関してまず、色はどういったものがベターでしょうか?

靴下はスーツか靴の色とそろえるのが良いかと。ただメンズのスーツは、ほとんどがネイビーかグレーなんですね。ブラックはどちらかというと冠婚葬祭のカラーで、モードと呼ばれるような最先端の着こなしでは見ますが、ビジネスシーンではあまり見ません。なので靴下はスーツに合わせてネイビーやグレーの濃いもの、もしくはこちらは黒でもいいでしょう。あと、たまにロゴ入りの靴下を履いている人がいますが、スーツの際の靴下は無地が無難です。

──靴下はどれぐらいの長さがいいのか教えてください。

長さはけっこう大事で、座った時に素足が出てしまうのはカッコ良くないというか、NGとするのがスーツスタイルの基本です。けっこうギリギリ素足が見えてしまう長さの靴下も多いんですよ。今日僕が履いているのは、膝下まで長さがあるホーズと呼ばれるハイソックスです。

30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!

──今日履いたジャンカルロ・モレリの革靴はいかがですか?

ストレートチップ(紐靴)はオーソドックスですし、どんなシチュエーションでも履けるので便利だと思います。安い革靴だと変な光沢感が出てしまうものもあるんですが、このジャンカル・ロモレリにはそういう感じが無い。中敷きのクッション性もいいですし、ソールがゴムなので雨の日なども滑りにくそうですね。デザインは洗練されているし、履き心地の良さを考えるとベースとして使いやすい靴だと思います。夏のクールビズのときなどにはストレートチップだけでなく、ローファーなども合うと思います。

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ジャケットはネイビーorグレー。あと柄と無地は2:1の法則

ここからは上半身にフィーチャーしてポイントをご紹介。ジャケットのカラー、サイズ、そしてネクタイの選び方まで、大人の着こなしのポイントを解説してくれました。

──スーツおよびジャケットのカラーは、やはりグレーかネイビーが基本でしょうか?

そうですね。明るいネイビーや暗いネイビーといった色の濃さの違いはあるのですが、中間的なネイビー、中間的なグレーが良いかと思います。あまりにも暗いネイビーだと黒に見えてしまい重たく感じて、先ほど言った冠婚葬祭のように見えてしまいますので、ややブルーを感じるぐらいのネイビーがいいと思います。グレーに関してはもっとシビアで、明るいグレーはすごくおじさん感が出てしまうんですね。なのでやや濃い、真っ黒に見えないぐらいのチャコールグレーとか、明るくてもミディアムグレーぐらいを選ぶのがいいでしょう。

30〜40代の今っぽくキマるスーツ+ビジネスシューズの着こなし。メンズ専門スタイリスト・大山旬がレクチャー!

──ネイビーとグレーで周りの人に与える印象は変わりますか?

ネイビーは清潔感があって爽やか、一方でグレーは重厚感が漂うので、自分が周りの人に与えたい印象に応じてカラーを選ぶのがオススメです。

──また、ジャケットに合わせる形でシャツとネクタイのポイントも教えてください。

シャツは簡単で、真っ白か淡いブルーか、今日僕が着ているようなストライプがいいでしょう。あと、襟の形はバリエーションが15種類ぐらいあるのですが、その中でもビジネスシーンに合うのは限られています。今着ているのは、セミワイドカラーと呼ばれるやや開きが大きいもの。そういったものが無難ですし、こういったシャツだとクールビズのときなどに第1ボタンを開けて着ることもできます。また、ネクタイで一番わかりやすいのは無地。柄物を選びがちですが、ストライプのシャツに無地のネクタイとかはすごく合います。それと、スーツとシャツとネクタイ、このバランスを柄と無地で2:1にするのがオススメ。柄を2で無地を1、もしくはその逆で、例えばお堅い仕事であれば無地を2にしてもいいと思います。

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