ランニング障害を防いで自己ベスト更新!サブ2.5医師がアドバイス
マラソンにおいて重要なアイテム、マラソンシューズ。テレビドラマで“足袋シューズ”が話題になったり、2020年の駅伝では区間記録を塗り替えた選手の多くが最新モデルのシューズを履いていることでも注目を集めました。そんなマラソンシューズ、実は怪我や故障を防ぐためにも重要なアイテムなんです。今回は、スポーツドクターが勧めるシューズの選び方や怪我をしにくい自己ベスト更新方法をご紹介します。
1. マラソンとランニング障害
マラソン中に怪我や膝の痛みで走れなくなった経験をされた方は多いのではないでしょうか。そういった、ランニングに関する怪我や故障のことを、『ランニング障害』と言います。目に見えた怪我ではなくとも、なんとなく足に違和感があるものも、ランニング障害の一つ。放っておくと、完治するのに時間がかかってしまうこともあるので注意が必要です。
練習をし過ぎてしまったり、フォームやシューズが合っていなかったりと理由は様々。せっかく練習を重ねてタイムを縮めていても、途中で怪我や痛みにより走れなくなってしまってはもったいないですよね。
2. スポーツドクターが伝授。ランニング障害を防ぐシューズとは
そんなランニング障害を防ぎ、効率良く自己ベストを更新する方法を提唱しているのがスポーツドクターであり、ご自身もサブ2.5を達成したランナーである諏訪通久医師。著書の『サブ2.5医師が教える マラソン自己ベスト最速達成メソッド』(大和書房)では、トレーニング方法や食事・睡眠、レース本番の細かな調整方法まで様々なメソッドが詰まっています。
例えば、ランニングシューズ。皆さんはどのように選んでいますか?諏訪医師がシューズ選びのポイントとして挙げているのは以下の3つ。
①足をしっかり包み込んでくれる(ヒールカップがしっかりしていて、紐をしめた際にシュータンとの間で足がホールドされる)
②接地の衝撃で足にストレスがかかりにくい(捻れにくく、日本人に多い過回内をサポートする)
③スムーズに蹴り出しができる(ソールが母趾と小趾の付け根を結んだラインに近いところで曲がる)
自分の足の形や走るフォームに合わせて、慎重にシューズを選ぶことが必要です。また、もったいないからと言って同じシューズを毎日履き続けている方も注意が必要です。
ソールが磨り減ったシューズは、常に傾斜のあるコースを走っているのと同様です。さらにクッション性も落ちていますので、ランニング障害になるのは時間の問題です。自分の足の形(足長はもちろん、足幅や甲高、アーチ高など)や左右差をしっかりと自覚し、最適なシューズを着用しましょう。
諏訪医師は、時間帯やむくみ具合によってフィット感が変わってしまう為、2日間に分けて試足をするのだそうです。シューズ選びも、効率よく自己ベストを更新する重要な方法の1つなのですね。
3. 効率よく自己ベストを更新しよう
もちろんシューズ選びだけではなく、インターバル走やペース走、準高地トレーニングなど様々なトレーニングを組んだり、練習後のマッサージやストレッチを行ったり、日常の体調管理をしっかり行うことも必要です。また、こういったノウハウを全てそのまま真似するのではなく、自分に合う形で取り入れるということも大事なポイントなのだとか。急がば回れ、自分自身に合う形を模索し、怪我なく自己ベスト更新を目指しましょう。