Bリーガーのコロナ禍トレーニング「小さな達成感を!」宇都宮ブレックス・喜多川修平選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.28>
新型コロナウイルスの影響拡大で選手との対面取材がかなわない今、オンラインでなら話したい選手に会えそう! ということで、今回は反響の大きかった記事を中心に、過去の取材で載せきれなかった写真とオンライン取材による特別編をお届け。
今回は、アクセス数を集計したところ全体で5位に入った宇都宮ブレックス・喜多川修平選手にオンラインで話を聞きました(4月30日取材)。
Bリーガー直伝、トレーニングを続ける方法
――自粛が続いていますが、喜多川選手はどんなふうに日々を過ごしていますか?
「シーズンが中止になってから1ヶ月くらい休んでいたので、そろそろ体を動かしたくなって、自宅の近所をランニングしています。ジムにいけないので家でできる体づくりからやっています。来シーズンのために少しずつ体をつくっているところですね」
――バスケットボールには触っているのですか?
「ボールは全く触っていないんです。最近、シュートを打ちたいなって思いはじめました」
――家トレーニングは何をしていますか? 私たちが真似できることはありますか?
「ストレングスコーチに送ってもらったメニューをやっているのですが、自分の体重でできるトレーニングなので皆さんもできると思いますよ。たとえば、バンドを腿につけて引っ張ったまま行うスクワットですね。上にあがりきらず半分の状態で15秒キープしてから下にさがって、素早く上にあがるのを1回として、これを限界がくるまでやっていきます。」
――半分あがった状態で15秒キープが、めちゃくちゃキツいです!
「このトレーニングは僕も体が追い込まれていて、今はお尻が筋肉痛です(笑)。昨日は、片足を前に大きく出してそのまましゃがむトレーニングをしていたのですが、これは意外とできちゃうので、娘を背中にのせてやりました。娘の体重分の負荷がかかるのでけっこうキツかったです」
――どちらのトレーニングも5回で息切れしちゃうのですが……。トレーニングがキツいとき、喜多川選手はどんなふうに考えて続けていますか?
「最初からキツいと続かないと思うので、5回でもいいからできる範囲でやる。最初から追い込まない。5回って決めてそれを達成したときに、小さいけれど達成感が得られるじゃないですか? そういう時の『やったぞ』という気持ちを積み重ねていくと良いと思います」
喜多川修平選手、2足目のお気に入りはエアフォース1
――前回この連載に出てもらったときは、ニューバランスのM996を履いてきてくれました。最近の喜多川選手のお気に入りシューズを教えてください。
「エアフォース1<AIR FORCE 1>のスネークです。エアフォース1はいろんな服に合わせやすくて良い。何足か持っていましたが、子どもが踏むので汚れてしまって……残ったのはこの1足になりました。これは、子どもと出かけるときは履かないようにしています(笑)」
――今日の服装は、画面からトップスが見えているのですが、袖のブルーがかわいいです! どこの服ですか?
「SOPHNET.というブランドです。仮想のサッカーチームがコンセプトで、かっこいいんですよ。パンツは妻からのプレゼントを履いてきました」
バーバー・ブレックス!
――先日、鵤誠司選手に話を聞いたら、喜多川選手と同じバーバー(理容室)に行っていると話していました。
「バーバーは、もともと遠藤(祐亮)選手が行っていたところを紹介してもらって行くようになりました。渡邉(裕規)選手や鵤選手など他の選手やスタッフもお世話になっています。僕は開店と同時に行くので他の選手とあまり会わないのですが、先日はたまたま僕が切ってもらっているときに渡邉選手が入ってきて、他の選手からも電話がかかってきていました(笑)」
――すごい! ブレックスが集合してる。“バーバー・ブレックス”ですね(笑)。
無観客での試合からリーグ中止まで、喜多川修平選手が考えたこと
――ブレックスは、今シーズン最後になった3月15日の試合が直前で中止になりました。ブレックスの選手たちからはバスケができるうれしさも感じていたのですが……あの日のチームはどんな雰囲気でしたか?
「チャンピオンシップに向けて1試合が大切だという認識だったので、みんなあの試合に向き合っていました。僕たちは普通に試合をすると思っていたけれど、いつまで経ってもはじまらなくて、あれ? あれ? という感じでした。その後、審判の方が発熱していると知って、結局中止になりました。この状況では仕方ないと思いましたね」
――前代未聞のことが起きて、今はバスケ選手に限らず先が見えません。この状況で、喜多川選手はどんなことを考えて毎日を過ごしていますか?
「2020-21シーズンが無事にはじまるか分からない不安はあります。ただ、プロスポーツ選手としては、シーズンがはじまることを想定してそこに向かって準備を進めないといけないと思っています。」
「今は時間があるので、昔の映像を見返しているのですが、ブレックスファンの皆さんはすごいなって改めて思っていて。あのホームゲームのコートに立てるって、本当に選手でいて良かったなと思うんです。早くあのコートでやりたいって気持ちになっているので、不安な気持ちになったときは、あのコートをイメージしてモチベーションを上げています」
文:石川歩
取材協力:宇都宮ブレックス