【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】飽きのこないデザインにカスタム性・アディダス『スタンスミス』
例えば、1990年代ごろの、その昔。僕たち私たちを魅了してやまなかった、あのブランドのあのモデルのスニーカー。カッコよくって光輝いていて、手に入れるために必死に頑張ったっけ。
……と、エモな思い出が蘇ってくる世代も、当時はまだ幼かった若者世代も。
あの頃のスニーカーには、どこか特別な意味がある。だから今もなお愛され、リバイバルするのだろう。
本特集では、そんなスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にインタビュー。愛してやまない“あのモデル”について、たっぷりと話を聞きました。
あの頃の定番スニーカー・アディダス『スタンスミス』の魅力
今回話を聞いたのは、『アディダス(adidas)』のスタンスミス<Stan Smith>を愛用している@stansmith_ojisanさん。
――生活においてスニーカーとどのようにかかわっていますか?
元々はスニーカーにそこまでこだわりが強くなく、レザーシューズと言われるドレスシューズが大好きで、英国靴からイタリア靴、国内靴まで網羅して国別の製法にも深く関心を持ち国内工場にも取材に行ったこともありました。ファッション関係の仕事をしているので、フィッティングにもこだわりシューフィッターの資格も取得。しかし足の病気になり、ドレスシューズから足への負担軽減のためスニーカーに移行することになってから、思考が変わってきました。
現在はファッション関係のお店を運営。以前は某ブランドのPR担当も経験。スニーカーは一日の半分以上の時間は着用している今の生活になくてはならないアイテムです。今、快適に日々を過ごせているのはスニーカーのおかげです。
――購入した理由やキッカケは?
スタンスミスの購入キッカケは、約10年前にイタリアのフィレンツェで開催されているピッティ(メンズファッションブランドの展示会)を雑誌社と共に視察した時です。
当時はスーツにはドレスシューズ、カジュアルなセットアップスーツにはスウェードローファーがセオリーでした。しかしイタリア人などの来場者が着崩してスニーカーを履き始めたのがこの頃で、それを生で目の当たりして影響を受けました。ディアドラヘリテージやニューバランス996などありましたが、スタンスミスを合わせるイタリアおじさんも目立ち、シンプル且つ、セットアップスタイルの雰囲気を崩さないのが自分にもハマり、気に入ったポイントです。
――お気に入りのポイントは?
スタンスミスはスタイルを選ばず、飽きのこないデザインと履き心地を向上させるカスタマイズが気に入ってます。
デザインは素材、色のバリエーションの多さが最高です。レザー素材から合皮やスエード調、コラボの企画ものも毎シーズン楽しみです。
履き心地のカスタマイズは元々のインソールを取り外しでき、別売りのインソールを入れられるところです。足の病気もあり、インソールでフィッティングを変えています。そのおかげで完治でき、現在は履き心地もよく過ごせています。ウィズ(足囲)がやや狭めなところも、自分の足型に合っていますね。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
“スタンスミスしか履かないおじさん”を勝手に名乗っているので、あくまでもスタンスミスに合い大人に合うウェアリングを組み立ています。セットアップスーツからカーゴまで幅広くスタンスミスが活かせるスタイリングを心がけています。
――kicksラバーになったキッカケは?
やはり、スタンスミスの種類が豊富すぎる! ところです。アディダスオリジナルからABCマートオリジナルなど、お店に寄りパトロールするだけで、新たな発見があり買ってしまう。そこからコーディネートを考えてしまいます。今では妻にもスニーカーをゴリ押ししてまして、“スタンスミスしか履かないおばさん”になりつつあります。
――あなたにとってスニーカーとは?
スニーカー=スタンスミスなので、このまま何があってもスニーカーはスタンスミスしか履かないおじさんで貫き通します。そう考えると家族ですね。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
エアマックス95世代としては、スニーカーが身近な存在でした。昨今のファッションスタイルも80〜90年代ルックを新鮮に感じる若者がいたり、おじさん世代は懐かしさを感じつつ、現代風アレンジをして楽しんでいます。
あの頃の定番スニーカー・アディダス『スタンスミス』とは
名テニスプレイヤーであるスタン・スミスの名を冠した、アディダスを代表するモデル。ファーストモデルは、1973年に登場。つややかなレザー素材、タンに描かれたスタン・スミスの肖像画、ヒールにあしらわれるグリーンの配色、通気孔で表現したアディダスを象徴するスリーストライプスが特徴。無駄のないデザインは、定番かつ万能。長い間愛されています。