身体調律家・木村祐介さんに聞く正しい姿勢・歩き方!メーカー担当者オススメのウォーキングシューズ&選び方もご紹介
運動不足解消にウォーキングを日常的に取り入れる人も多い昨今。ただ、姿勢や歩き方が自己流で、本当に効果が上がっているのか? は気になるところです。そこで今回は身体調律家の木村祐介さんに正しく歩くための重心のポイントや、ウォーキングに関するTIPSを伺いました。加えて後半ではメーカーの担当者が機能性やテクノロジー、素材面も含めてオススメのウォーキングシューズをご紹介。日々のウォーキングをアップデートしましょう。
木村祐介(身体調律家・パーソナルフェイストレーナー・)アスレティックトレーナー
『ファンクショナル・ビューティ』(機能的な美しさ)を永遠の追求テーマとし、美の最前線にいるトップモデルや表現の最前線にいる役者の方々とのセッションを通じて、身体が本来持っている運動理学や機能解剖学を基とした『美顔ワークアウト』を独自に考案し、パーソナルフェイストレーナーとして都内を中心に活動をしている。均等がとれ機能的にも優れた美しい顔と身体をクライアントと一緒に作り上げる方法は、美の追求者の方より常に高い評価をえており、芸能界のリピーターも多く、撮影前のコンディショニングには欠かせない存在となっている。
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身体調律家・木村祐介さんに聞く正しい歩き方講座
ウォーキングに限らず、普段歩いている時も「正しい姿勢」を意外と理解できていないもの。そこでまず良い姿勢と良くない姿勢を認識してみましょう。
「良くない例として、“脚で歩いている人”が多いんです。当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、この場合の“脚”は膝と足首と指先。つまり膝下で歩いてる人が多い。そういう人は体がセンターラインよりちょっと後ろにいる、つまり踵側に重心が乗ってしまって脚を投げ出すように歩いてしまっているんです」
膝下で歩く姿勢はケガをしやすく、しかも健康にも美容にも悪いそう。では良い姿勢とは?
「逆に脚が後ろにいく歩き方をしている人は良い姿勢です。陸上選手はスタートするとき後ろに踏み台を置きますよね。あれは自分の体がセンターラインより前にあることのわかりやすい形。重心がつま先側にあると、体が上に伸びるようになって、膝下ではなく自然とお尻の筋肉を使って歩くようになります。それにその姿勢だと膝に負荷がかからないんです」
自分の歩き方を思い出して、なぜ膝が痛くなるのか、踵の同じところばかりすり減るのか、腑に落ちた人もいるのでは。では良くない姿勢を一旦リセットしてみましょう。
「まず両手で肩を触って、鼻で息を吸いながら、触っている肩より前に胴体を持っていってみてください。すると自然に喉が長く、首元が伸びますよね。これが良い姿勢です。間違う人はただ肩甲骨を寄せようとするんですが、そうすると重心が後ろのままなので歩き方が下手な姿勢になってしまうんです」
次は骨盤の位置。前傾、後傾どちらがいいのか? という質問が多いそうですが、そもそもどちらも間違い。骨盤の位置を気にするのは踵重心時の考え方だからだと言います。
「お尻の下をつま先のほうに持ってくるイメージで立ちます。するとお腹と腰が上に伸びます。そこだと骨盤は前傾も後傾もできないんです。自然とお尻の下に力が入っているだけで、骨盤が動かない。そこから足を後ろに伸ばして歩くだけです」
では最適な歩幅はあるのでしょうか。運動としてのウォーキングだとついつい踵を前について大股で前進するイメージを持ちがちです。
「つま先重心といっても着地は踵から。踵重心だとドン! と着地し踵を壊してしまう。つま先重心だと歩いている人のイメージとしてはつま先と踵が同時についている感覚になります。その姿勢で後ろの歩幅を意識して歩いてみてください。どれだけ足を前に出すか? ではなく後ろ足をどれだけ粘れるか?を少し意識してみるといいでしょう」
続いて意外とわからないままになっている腕の位置や振り方。
「肩が上がった姿勢で歩いている人をよく見ますが、それだと酸素を吸えません。つま先重心で胴体が前に出る分、腕は後ろに向かって振るイメージで歩きましょう。そこで腕の場所がどうしても上がる場合はもう一度、手で肩を触って、そのまま歩き始めましょう。その位置で慣れたら手を降ろすといいですよ」
歩き始めは4カウント(1、2、3、4)息を吸うと体が縦に伸び、その筋肉のまま歩き出せるのでオススメ。少し歌える程度のペースが目安です。
服装は?準備運動は?ウォーキングに関する豆知識
──歩く前には簡単なストレッチなど準備運動をした方がいいでしょうか?
オススメしているのは足裏にゴルフボールを置いて前屈すること。そうすると四つ足の体勢になるので重心がつま先にいきやすい。それに足の裏には20個以上の骨が詰まっているので、そのチューニングになり、歩くのがラクになりますよ。全身の筋膜も足の親指から内臓と通って舌まで繋がっているので、全身運動の前に足裏を刺激するのはとても良いです。
──一度に歩く時間の目安は?
有酸素運動の一般的な目安は20分以上と言われていますが、外で太陽の光を浴びてセロトニンが出るので、少なくとも10分以上は太陽の光を浴びたいですね。
──ウォーキングに適した服装はありますか?
動きを邪魔するぐらいなら、ワイドパンツとワイドTシャツでもいい。女性だとヨガウェアのタイツのような伸縮性のあるものが歩きやすいと思います。先ほど話した、つま先重心で体が前に出る正しい姿勢にウェアがフィットしていれば、そのまま歩けるので、それも目安ですね。あとは自分のテンションが上がるウェアであることも大事!
──ウォーキングに適したシューズの条件や履き方は?
大前提として踵が安定していない靴は履かない方がいい。踵がぐらぐらしていると、全部がぐらつきます。なので、ソールが削れていないこと、そして靴紐は結び直すこと。靴紐を結んだまま適当に履いていると、靴自体が間違った姿勢に合わせて緩んでしまいます。
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