アシックス『ゲル ライト 3 OG(スウェードモデル)』の物語【アシックス担当者がスニーカーを語る】
スニーカーの数だけ物語がある。また、そのスニーカーを履く人のこだわりが加わると、さらに物語は奥行きあるものになります。
普段から多くのスニーカーに触れている各メーカーの担当者に、お気に入りのスニーカーを聞くと、思いがけないエピソードがこぼれてきました。珠玉のスニーカー、今回は『アシックス(ASICS)』のゲルライト 3 OG<GEL-LYTE Ⅲ OG>です。
アシックスジャパン株式会社、スポーツスタイルカテゴリー部の久米道彦さんが、1990年に登場した定番ランニングシューズのスウェードモデルについて語ってくれました。
アシックスジャパン株式会社 スポーツスタイルカテゴリー部
久米 道彦(くめ みちひこ)さん
毎シーズン充実のラインナップが揃うゲルライト 3 OG
――『ゲルライト 3 OG』は、どんなスニーカーですか?
ゲルライト 3 OGは、アシックスタイガーだった時代から現在のスポーツスタイルにおいて、常に定番アイテムとして地位を築いてきました。もともとは1990年に登場したランニングシューズであることも広く認知されるようになり、カラーアップデートからマテリアルアップデートまで、毎シーズン充実したラインナップが揃います。
GELテクノロジーによる履き心地と、当時は画期的なテクノロジーでもあった、ベロ部を縦に大きく2分割したスプリットタンによる足入れ感の良さもファンが多い理由だと思います。豊富なラインナップが揃っているので、必ず自分好みのモデルが見つかるのは安心感がありますよね。
多くのコラボレーションパートナーもベースモデルにゲルライト 3 OGを選ぶことも多いので、スニーカー好きな方なら1足は持っているのではないでしょうか?
フィット感を実現するスプリットタンが代名詞!
――譲れないお気に入りのポイントは?
衝撃緩衝性に優れたGELテクノロジー、そして足の甲が包み込まれるようなフィット感を実現するスプリットタンは、このモデルの代名詞なのでやはり好きなポイントです。履いた後にシュータンを直す必要が無いという点では、他のシューズを履いた時にストレスに感じるくらいです(笑)。
アッパーの素材に採用されているヌバック(起毛革)が良い存在感を出していると思います。このゲルライト 3 OGは、アッパーの素材に何を使用するかによって、通気性を保つベンチレーションの仕様が異なります。
メッシュ素材のものは、素材そのものに通気性があるため、その素材の光沢感を楽しめます。一方ヌバックなどレザーになると、通気性を確保するためつま先周辺やアシックスストライプ周辺にベンチレーションが設けられることが多く、個人的に今回ご紹介するヌバックとベンチレーションのバランスが好相性だと思いました。
“街のオシャレさん”がゲルライト 3 OGを着用
――『ゲルライト 3 OG』とのストーリーを教えてください。
最近行った美容院のアシスタントさんが、インラインモデル(限定モデルやコラボモデルではないもの)のゲルライト 3 OGを履いてくれているのを見ました。美容師さんやスタイリストなど、街のオシャレさんが履くゲルライト 3 OGはコラボレーションモデルが多く、「いつかこんな人たちがインラインを履いてくれるよう頑張りたいな」と思い、業務に励んでいたので勝手に報われた気持ちになりました(笑)。
時代はY2Kファッションが流行の昨今ですが、トレンドよりも個性を追い求めるオシャレさん達に刺さるモデルはたくさんあると思いますので、そういった方たちに情報をお届けできるようチャレンジを続けていきたいですね。