【街に馴染むあの頃の定番スニーカー】シンプルさと配色の面白さ・プーマ『スウェード』
例えば、1990年代ごろの、その昔。僕たち私たちを魅了してやまなかった、あのブランドのあのモデルのスニーカー。カッコよくって光輝いていて、手に入れるために必死に頑張ったっけ。
……と、エモな思い出が蘇ってくる世代も、当時はまだ幼かった若者世代も。
あの頃のスニーカーには、どこか特別な意味がある。だから今もなお愛され、リバイバルするのだろう。
本特集では、そんなスニーカーを愛用している、“kicksラバー”にインタビュー。愛してやまない“あのモデル”について、たっぷりと話を聞きました。
あの頃の定番スニーカー・プーマ『スウェード』の魅力
今回話を聞いたのは、『プーマ(PUMA)』スウェード<SUEDE>を愛用している@kei_yamashiroさん。
――生活においてスニーカーとどのようにかかわっていますか?
都内在住の会社員です。中学時代からスニーカーが好きになり、今では200~300足程のコレクションに囲まれて生活しております。
また普段の生活においては、会社へのスニーカー通勤が可能ということもあり、休日も含めて日常的にスニーカーに触れる機会に恵まれていると思います。
――購入した理由やキッカケは?
まず私がプーマのスウェードに興味を持ったキッカケは雑誌『SHOES MASTER(シューズ・マスター)』です。高校時代に読んだその雑誌の中で日本製のプーマスウェード(『匠コレクション』)が特集されていた記事が今でも強く印象に残っています。
また、同雑誌から派生して出版された書籍『Sneaker Tokyo(スニーカー・トーキョー)』の第3弾で、1冊丸ごとプーマ特集となっていたこともさらに魅力的に映り、プーマに対する興味が強くなりました。どのモデルを最初に買おうか迷い、大学時代に始めてプーマスウェードを購入するに至りました。
――お気に入りのポイントは?
一つはクラシックな外羽根のシルエットです。ひと目見た時にプーマのモデルだと分かるシンプルさに加えて、靴紐を側面のフォームストリップと合わせたり、ファットレースを通した時の装いも個人的にカッコいいと思います。
もう一つは配色です。黒/白、グレー/白、紺/白、赤/白、黒/黒の定番色とは別に、シーズナルカラー含め、毎年様々なバリエーションが発売されているのも見ていて楽しいです。例えば緑/白も過去に幾度と発売されている配色ですが、発売された時期によって緑の色合いが異なっていたりするので、そういった点でもコレクター心をくすぐるモデルだと思います。
――履く際のコーディネートやスタイリングでこだわっていることは?
まずはとにかくスニーカーありきです。その日の履きたい気分で選びます。次にジーパンやチノパン、カーゴパンツ等々と合わせる格好が好きです。
こだわりについて強いて言えば洋服のサイズ感や、身に着ける服と色を合わせたり敢えて外したりするくらいです。
――kicksラバーになったキッカケは?
スニーカー好きになったキッカケは中学時代(2007~2008年頃)に遡ります。その頃クラスの周囲ではとあるブランドのスニーカーを着用している人が多かったので、天邪鬼な性格が働き、「人とは違う足元を選ぶぞ!」と色んなブランドやモデルについて調べているうちにスニーカーにのめり込んでいきました。
加えて同時期に洋楽のHIPHOPも好きになり、Kanye WestやFat Joeといった海外のアーティストが、新品のフレッシュなスニーカーを履いてMVに登場したりする姿が非常にカッコよく見え、憧れを抱いたこともスニーカー好きになったキッカケの一つです。
またスニーカーにまつわる思い出も多数ありますが、長い間探していたモデルを手に入れた時の高揚感や、共通の趣味を通じてスニーカー好き同士話が盛り上がる時間は何にも代えがたい幸せだと思います。
――あなたにとってスニーカーとは?
自分自身のアイデンティティを形成している要素の一つです。
――90年代のファッションやスニーカーへの思いを教えてください
私は1995年生まれで、正直なところ80〜90年代についてはリアルタイムで分からない部分が多いです。
ただ80〜90年代当時に販売されていた雑誌について調べたり、私より上の世代のスニーカー好きの方と会話したりすると、SNS等を使って情報が手に入れやすい現代とは違って、自分の足で情報を稼ぐ人達が多かったのだろうな思っています。ちなみに私はどちらのスタイルも好きです。
本題から少しそれますが、自分が好きな一足にまつわる背景やストーリーについて、掘り下げれば掘り下げるほど、よりその一足に対する愛着が増して思い入れも強くなると思います。
あの頃の定番スニーカー・プーマ『スウェード』とは
1968年にトレーニングシューズとして誕生した、50年以上もの時を経てもなおあらゆる世代に愛され続けるプーマの不朽の名作。80年代には数々の有名アーティストたちに愛用され、ヒップホップカルチャーやスケートシーンに欠かせないマストアイテムとして世界中にその名を広めました。スポーツシーンのみならず、ファッションや音楽、アートなどのカルチャーシーンに根付いたモデルです。