靴のすり減り方で歩き方や姿勢が分かる?靴の裏側を見るときのポイント
自分の靴のすり減り方を、じっくりと見たことはありますか?片方だけがすり減っている、内側、外側だけがすり減っているという方は、歩き方や姿勢の影響で体に歪みが起こっているかもしれません。
間違った歩き方や悪い姿勢で体が歪んだままの状態でいると、お腹やお尻、太ももなどの下半身に脂肪が付き、腰や膝などの痛みの原因につながります。靴のすり減り方を見て自分の歩き方や姿勢の癖を知り、改善に役立てましょう。
靴のすり減り方が違うのはなぜ?
通常、靴の裏側は左右均等にすり減っているものですが、体の重心がずれている、関節の可動範囲が狭いなどの場合、靴裏の偏った部分のみがすり減ってしまいます。
このような重心のズレは、歩く際の筋肉の使い方が関係しており、重心が偏った位置で歩き続けると体そのものに歪みを生んで健康を悪化させる恐れもあります。
以下では、3つの靴のすり減り方の原因と対処法についてご紹介します。
靴のすり減りの原因と対策
内側のすり減り
靴底の内側がすり減る方は、内股やX脚の傾向があります。これらは脚の内側に重心がかかり、骨盤から膝にかけて歪みが発生していることが考えられます。
比較的若い方に多く、高いヒールを履く女性や、偏平足の方、猫背の方によく見られ、腰痛や外反母趾につながることもあるため対策を行う必要があります。
内股やX脚を改善するには、背筋を伸ばしまっすぐ前を見て歩くことが大切です。頭の頂点から糸でピンと張られている状態をイメージし、姿勢を正して歩きます。歩くときには脚を軽く上げ、かかとからまっすぐ脚を下ろし、かかとと指先、指の付け根でしっかりと踏み込むことを意識しましょう。
外側のすり減り
靴底の外側がすり減る方は、O脚やガニ股の傾向があります。これは脚の内側の筋肉をうまく使えていないために起こります。このような状態で歩いていると、脚全体の内側の筋肉がたるみ、お尻や太ももの筋肉ばかりが発達してしまいます。また、膝や腰に負担がかかるため痛みを引き起こしてしまう恐れもあります。
このようなガニ股やO脚を改善する方法もまた、太ももの内側を締めてつま先を正面に向け、かかとから脚を下ろして足の指の付け根で踏み出す正しい歩き方を実践することです。このとき、土踏まずの外側の部分で踏み出さないように気を付けましょう。
また、すり減った靴のまま歩いているとさらにO脚が進みます。すり減り方が極端であれば早めに靴を新調することをおすすめします。
片方のすり減り
片方だけがすり減りやすい方や左右ですり減りが異なる方は、骨盤に歪みがあるため左右の足の裏に均等に力が加わらず、片足を引きずった状態で歩いている可能性があります。このような歩き方は腰痛などの体調不良を引き起こすと言われているため注意が必要です。
このタイプは、自分がどのような歩き方か気が付いていない場合が多く、自覚することで改善が見込まれます。左右に骨盤を揺らしながら歩いたり、腰を反らせてお尻を突き出したように歩いたりしていないかをまずはチェックしましょう。
歩き方や姿勢を悪くする要因
歩き方や姿勢は毎日の習慣によって作られます。偏った靴のすり減りをもたらす歩き方は、もしかすると普段の習慣が原因となっているかもしれません。
歩き方を悪化させる体の重心のズレや骨盤の歪みは、以下のような習慣によって起こります。
・サイズの合わない靴を履いている
・いつも同じ腕や肩でバッグを持っている
・脚を組む癖がある
・うつ伏せで寝ることが多い
このような癖がある方は、まずはその習慣を見直しましょう。
おわりに
正しい歩き方、姿勢を持つ方の靴は、親指の付け根部分とかかと部分が左右で同じようにすり減るといわれています。親指とかかと部分がすり減っていても、どちらか片方に偏っている場合は、重心がどちらか一方にかかっているため、歩き方や姿勢を見直す必要があります。
また、自分に合っていないサイズの靴を履いていると、歩き方に悪い癖が付く場合もあります。この機会に靴のサイズを見直してみるのも良いのではないでしょうか。
正しい歩き方、姿勢を習慣づけることで、脚のラインも美しくなり、人に与える印象も変わります。この機会に、正しい姿勢で歩くことを意識してみましょう。