Bリーガーが語るイージーブーストの魅力。アルバルク東京・竹内譲次選手<Bリーグ×ファッションの密な関係Vol.30>
新型コロナウイルスの影響拡大で選手との対面取材がかなわない今、オンラインでなら話したい選手に会える! ということで、今回は反響の大きかった記事から、過去の取材で載せられなかった写真とオンライン取材による特別編をお届け。
今回は、アクセス数で全体3位に入ったアルバルク東京・竹内譲次選手に、オンラインで話を聞きました(5月12日取材)。
アルバルク東京・竹内譲次選手の“家事兼運動術”
――前回は、「食器洗いとゴミ捨てをする」という家事の話で終わったのですが、自粛生活が続いている今、譲次選手が新しくチャレンジしている家事はありますか?
「家にいる時間が長いので、要らないものを処分して掃除をしています。うちの周りは公園も封鎖されていて、子どもたちが全く運動できないんです。掃除で出たゴミを子どもと階段で捨てにいって、家事を運動にしている。一度で行けるゴミの量でも2回に分けたりして、なるべく運動するようにしていますね」
――前回、アルバルク東京でも日本代表でも「大きな目標の達成には1日1日の過ごしかたが大切」という話を聞きました。私の感覚だと、自粛が続くと怠けてしまう……毎日を有意義に過ごすのが難しいです。譲次選手は、どんなふうに1日を過ごしていますか?
「僕たちは、この状況でもパフォーマンスを落とさないことが重要です。そのために今やるべきことがあって、家の中でも出来ることがあります」
「パフォーマンスを落とさないために、自分でやると決めたことをきちんとやっていれば、あとの時間は何に使ってもいいと思います」
――どんなことを、決めてやっているのですか?
「ここのネタ的に良いのはヨガかな(笑)。よくヨガをしていますよ。あとは、体幹トレーニング。クラブからトレーニングメニューを送ってもらって、そこから1日にやることを自分で決めてトレーニングしています」
竹内譲次選手、2足目のお気に入りはアディダス・イージーブースト
――前回は『アディダス(adidas)』のスーパースター<SUPERSTAR>を履いてきてくれましたが、最近の譲次選手のお気に入りシューズは、なんですか?
「アディダスのイージーブースト<YEEZY BOOST>です。今日は持ってきました」
――これは……なかなか手に入りづらいスニーカーですね! なぜ、イージーブーストを選びましたか?
「かっこよくて履きやすい。僕が思う履きやすさって、歩いているときの心地よさだけではなくて、すぐ履いてすぐ出かけられるってことなんです。スニーカーを楽に扱えることも大事で、これはスリッポンみたいにスッと履けるのが良いです」
――前回の譲次選手の記事を公開してから、この連載の取材現場で「譲次選手はバーバリーを着てたね」って言われることが多かったんです。
「そうなんだ(笑)、なんでだろう。あのパーカーは(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)張本(天傑)選手も持っていると思いますよ。ハワイかグアムで買ったって言ってましたね」
リーグ中止の決定で、竹内譲次選手が考えたこと
――アルバルク東京はリーグ3連覇に向けて、勝ち星を重ねていました。一つひとつの勝利に向けて集中して取り組んでいたものがプツンと切れたわけですが、譲次選手はその気持ちをどう消化していったのですか?
「これはもう本当に、仕方がないって思うしかない。諦めの気持ちに近いかもしれません。もちろん、3連覇がかかっていたので試合を続けたい気持ちはありましたが、そもそも試合をする土台がなくなった」
「いま話しているこの時点でも、今後どうなっていくか分からないじゃないですか。リーグが中止を決めたときのことを思い返しても、僕はこの先もっとコロナの影響は拡大していくだろうと思っていたので、(リーグ中止については)仕方がないという気持ちです」
「もちろん、アスリートとしては体を動かしたいです。今はそれができない状況なので、切り替えてできることをやっている。でも、それはバスケ選手だけでなく他のアスリートもそうだと思うし、たぶん一般の方……皆さんだって、今できることをやろうって考えて行動していませんか?」
Bリーグができて、ファンとの関わり方が変わった
――話を聞いていると、譲次選手は社会を俯瞰した視点を持っている人だと感じます。リーグ中止後、早い段階でファンとオンラインで繋がる発信をしているのを見て、譲次選手がそんなふうにすぐに行動できるのは、この視点があるからかなと考えていました。
「僕だけではなくて、いろんな選手がインスタライブ等でファンの皆さんと関わりを持とうと行動している。これは、Bリーグができて意識が変わったところだと思います。あとは、僕が年齢的に落ち着いてきたのかも。昔の僕の判断基準は、自分がやりたいか・やりたくないかだったけれど、今はファンやスポンサーの皆さんが選手に何を求めているか考えるようになった」
――今のところ、そのコンテンツがオンラインゲームでファンと対戦したり、たこ焼きのメインキング動画をアップするというものなのですね。
「ゲームはパッと思いついて、もしやりたい人がいるならやってみようと思って呼びかけたんです。いざやってみたら子どもの参加者も多かった。それって良いじゃないですか? 子どもたちとオンラインで繋がれる。ただ、先日クラブ公式のインスタライブに出た時は、良いもの、人が喜ぶものを提供したいと思っていても、話すのが苦手なので難しいなと思いました。もう少し、場数が必要なのかもしれません。今後は、ライブではない発信も考えています」
――自粛が続くとネガティブな感情になることもあるのですが、譲次選手はどうやって心を健やかに保っていますか?
「僕もそんなにメンタル強くないけれど(笑)、どんな状況でも、絶対に助けてくれる人はいると思うんです。国とか周りの人……必ず誰かはいる。それに、この状況は周りもみんなツラくて自分だけではない。いつかは絶対にこの状況は良くなっていくので、その時に力を合わせて解決していけるって信念を持っていれば、ポジティブにいられるのかなと思います」
文:石川歩
写真:白松清之
写真協力:アルバルク東京