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サッカニー新作ランニングシューズ「KINVARA12」レビュー！ HAGIRUNちゃんねる×F・Shokai藤原商会対談
『サッカニー（Saucony）』のランニングシューズの代名詞ともいえるアイコンモデルでもある＜キンバラ（KINVARA）＞の12代目モデルがリリース！新作モデルの機能性や履き心地、気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回、「HAGIRUNちゃんねる」でランニングYouTuber、そしてランニング・ディレクターとして活躍する萩原裕磨（通称：HAGI）さんと、F・Shokai藤原商会代表でシューズアドバイザーの藤原岳久さんがキンバラ12を徹底レビュー！ 履き心地や実際、ランニングしてみてのインプレッション、また気になるコスト・パフォーマンスなど、ランナーはもちろん、コロナ禍の運動不足解消法に走ってみたい方にも参考になりそうなポイントが盛り沢山です。
藤原岳久
ランニングシューズフィッティングアドバイザー。F・Shokai 藤原商会代表。日本フットウエア技術協会理事。
小学生からランニングを始め、約40年間いまだにランニングを続けている。2005年・富士登山競走5合目の部にて準優勝。その他、NZオークランドマラソン年代別 1位など、様々な大会で優勝を果たしている。
F・Shokai 藤原商会 公式HP
ランニング×シューズのプロのランニングスタイル
――お二人は普段、どんなランニング・ライフを過ごしていますか？
藤原「僕はよくタイム・トライアルをやるんですけど、それはテストドライバーの気持ちですね。だからすごく走ってるように見えるけど、普段は朝、８キロ走ったら終わりとかそういう感じ。比較的、市民ランナーの方と同じです。その理由は40代になって、昔、オリンピック代表だった方に『40過ぎたし、無駄に走るな』って言われたからなんです」
HAGI「僕は選手引退後、10年間休んでたんですよ。でもふと時計をつけずにジョギングしてみようってことで、時計をせず距離も場所も決めずに走ってみたら、その瞬間にベクトルや楽しみ方が広がってた気がして、そこが陸上競技からランニングにシフトした瞬間です。今、市民ランナーと話していると楽しいんですね。それで、今まで僕が得た知識を教えたくなってきてYouTubeも始めました」
――YouTubeだとロケーションも考えると思いますが、どんな場所が好きですか？
藤原「僕は芝生が好きですね。体に優しいし、適度に体が揺れるのもいい。ニュージーランドに行った時に、１年間、レース以外はロードを走らなかったんです。それ以降、トラックか芝生の公園ばっかり」
HAGI「僕も多摩川の河川敷とか好きですね。で、ちょっとがんばるときは上のロードを走るんですけど、コースもいいですよね」
初心者にもおすすめ！デイリーユースにおすすめなキンバラ12レビュー
――今回レビューしていただくサッカニー（Saucony）の着用歴は長いのでしょうか？
藤原「大学生の時、キンバラ3を履いてました。キンバラって基本はミニマルで無駄がないっていうのが特徴のシューズだったんですけど、今はまた変わってきていますね」
HAGI「僕はエンドルフィン（Endorphin）シリーズの１stから知ったんですけど、ランニングシューズとして履こうというところまで行ってなかったんです。でも去年、エンドルフィンが本格的なランニングシューズを出したので試したら、ちょっとイメージが変わりましたね」
――実際キンバラ12で走ってみて、ランの感触や機能面はいかがでしたか？
HAGI「どうしても伝えたかったのは、最初に履いて踏み込んだ一歩目がとにかく素晴らしいこと。気に入ってるシューズでも『あれ？こんな感じかな？』と思うことが一瞬ある。でも走り始めて乗ってきてテンポが上がって最終的に『やっぱり走りやすかったな』といういい印象で終わるんですけど、いいシューズでもなかなか最初から気持ちよく乗れることってあんまりないんですね。そんな中でキンバラ12は最初の一歩目を踏み込んだ時から乗れる感じがしたんです。踏み込んだときのクッショニング、反発とライド感。ゆっくりの時でもスピードを上げた時にも乗れる感じ。ランナーって走り始めが大事だと思っていて、どんなにランニングが好きでも『なんか嫌だな』って日はあるじゃないですか。その瞬間に乗れると、『あ、走ってよかったな』と思えるから」
藤原「一歩目の接地感の柔らかさとか、返りの良さとか、レーシングシューズのそれとはちょっと違う、どちらかというとデイリートレーナーに近いんですけど、軽いですし誰でもフィーリングよく履けるアイテムなのかなと。ウォーミングアップで履いたり、これから走り始める人にもいいかもしれない」
――エンドルフィンシリーズとの使い分けでいうと？
藤原「エンドルフィンはレースでも使いたい、取っておきたいシューズじゃないですか。安いと言っても２万円ですからね。なのでキンバラでワークアウトして、エンドルフィンで仕上げ、そういう風に使っていけるといいのかなと」
HAGI「エンドルフィンシリーズがこんなに人気出たのはプロ、スピード、シフトと、シーンが明確に分かれた打ち出し方が良かったからだと思う。プロはほんとにレーシング向きで、スピードは万能でレースも行けるし、トレーニングも行けるし。シフトはジョギング向けみたいな感じで、正直あの３足を買っちゃえば僕のランニングシーンは網羅されるぐらい。そこに今回、キンバラ12がデイリーユースで入った感じで、気に入っていますね」
――どんなランナーや走り方をしてる人にマッチしそうですか？
HAGI「ランニングを始める初心者とか、ちょっとスポーツをしたいなという方とか。ウォーキングの時でも最初の踏み込んだ時の感触がすごくいいので、ランナーだけじゃなくて一般の方にもハマるような気がします。デザインも派手目だから足元にインパクトがあるので、ショッピングの時など普段履きにも良さそうですね」
藤原「それに価格もお安いんですよ。今時びっくりする１万円アンダーですので、誰でも履けるし。僕はランナーの人も普段履きをもうちょっと考えて欲しいんですよ。結構ボロボロになったシューズとか、それこそレーシングシューズを普段もそのまま履いてる人にキンバラ12はいいと思う」
ウォーキングやスポーツシーンでも活躍必至！DOOR読者へメッセージ
――最後にランニングを始めたばかりの方やこれから始めるエントリー層にメッセージをいただけますか？
HAGI「僕はどんなシューズもメーカー問わず履いてみることを勧めてるんですね。履かないで機能説明だけを見て『これは違うな』ではなく、まずはいろんなシューズを履いてみるっていうことが大事だと思うんです。そういうとこで今回キンバラ12は手を出しやすいし、ターゲット層も『ザ・ランナー専用の靴』ではなくデイリーに使える。ファミリーのお父さんが、ちょっと子供が走って追いかけるときに、このライド感を楽しめる。公園とかで履く姿も似合うと思うんですね。そこからランニングを始める人がいてもいいし、他のスポーツに使ってもらうのもいいし。奥さんに『最近太ってきたから走りなさいよ』ってときにも『いいシューズあった！』という感じで始められるのがいいかなと思います」
藤原「ランニングビギナーの方ってウェアはビシッと決まってる方も多いんですよ。でもシューズからもらえるモチベーションにももっと注目して欲しいですね。他のスポーツだとテニスはラケット、野球はグローブやバットなしではできませんが、ランニングにとってはシューズが唯一の道具なので、合うものを選んで欲しいですね」
ランニングとシューズのエキスパート二人のオススメ度の高さが伝わるレビュー、いかがでしたか。走力のあるランナーのウォームアップから、エントリー層の最初のシューズとして、また普段履きとして、オールラウンダーなところがキンバラ12の魅力。ランニングライフをより楽しくしてくれそうです。
HAGIRUNちゃんねるでも取材時の模様を公開！
エンドルフィンシリーズも要チェック！
左：サッカニー エンドルフィン スピード／中央：サッカニー エンドルフィン プロ／右：サッカニー エンドルフィン シフト
text by 石角友香
photo by Kohichi Ogasahara
