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専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

2020.07.10

足元を引き締め、きちんとした印象を作る革靴。値段も安くないだけに、気に入ったものを長く愛用したいものですが、長く履いていると徐々に汚れていってしまいます。汚れが目立つと印象が変わってしまうため、定期的なお手入れは欠かせません。とはいえ、「革靴のセルフメンテナンスは難しそうだから」と、お手入れを後回しにしている人も多いのではないでしょうか。

今回は靴磨き・靴のお手入れ用品全般を製造・販売している(株)ジュエルに、革靴のメンテナンスについて取材しました。革靴のお手入れにお悩みの人は、ぜひ参考にしてみてください。

定期的なお手入れが革靴を長持ちさせるコツ!

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

ビジネスシーンはもちろん、冠婚葬祭でも活躍する革靴。製法や素材などによって違いはあるものの、基本的にはしっかりとケアを行えば長く履き続けることができます。

その半面、どれだけ良い革靴を購入しても、お手入れを怠るとすぐに傷んでしまうことがあるため注意が必要です。

革靴の色落ちや色あせ、色移りの主な原因には、乾燥や歩いているときについた傷、汗や雨による水ぬれが挙げられます。時期によっては、靴内が蒸れて嫌な臭いに悩まされることもあるでしょう。

定期的にメンテナンスを行い、きれいな状態をキープすることが、革靴を長持ちさせたり、臭いなどのトラブルを防いだりするポイントです。

革靴の寿命や色落ち・色あせ・色移りの原因については、以下の記事で詳しくご紹介しているので、併せてご確認ください。

革靴の寿命は何年?製法による違いと長持ちさせるコツ

革靴の色落ち・色あせ・色移りの原因と対策を解説!

革靴が臭い原因は? 対処法や予防法をご紹介

毎日行いたいお手入れが革靴の基本のお手入れ

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

革靴を履く頻度にも左右されますが、革靴の本格的なお手入れは1ヶ月に1回程度を目安に行うのが望ましいです。ただし、劣化を防いで革靴を長持ちさせるには、履いた後に毎回ブラッシングのお手入れを行い、汚れをすぐに落とすことが大切です。

汚れを落とすだけでなく、複数の革靴をローテーションして、同じ靴を連続して履くのを避けることもポイントです。靴内にたまった湿気が乾きやすくなるので、革靴が傷んだり、臭いがしたりするのを防げます。

また、雨の日が多く湿度も高くなる梅雨の時期は、普段以上に革靴の臭いやカビが気になりやすくなります。梅雨の時期は、普段以上のケアやカビ対策が必要です。

革靴を履いた後に行いたいお手入れ方法や、梅雨の時期のメンテナンス、カビが生えた際の対処法などについては、以下の記事をご確認ください。

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くために……毎日の“簡単お手入れ”

専門家に聞く! 梅雨時期に革靴を気持ちよく履く、簡単メンテナンス

革靴のカビを防ごう! 専門家に聞く、カビ取りの方法と予防法

革靴の『休日しっかりケア』STEP 1:専用レザークリーナーを使って靴を磨く

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月に1回の本格的なお手入れでは、どのようなことを行えば良いのでしょうか。まずは、毎日行いたい簡単ケアと同様に、専用ミットで乾拭きします。汚れが目立つ場合は豚毛のブラシでブラッシングしましょう。その後、写真のようなクロスに、レザー専用のクリーナーを500円玉大ほど含ませます。

今回使用している『ジュエル(JEWEL)』 の 『 クリーナー』は、靴・バッグなど皮革製品や合成皮革製品にも幅広く対応しています 。拭き取りが簡単なローションタイプで、皮革に優しく汚れを落とします。

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法
クリーナーを含ませたら、クロスにしっかりとクリーナーが行き渡るようにもみこみます。クリーナーをそのまま靴に付着させるわけではないので、注意しましょう。

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法
クリーナーを全体に塗り広げるように、革靴を拭いていきます。このとき、ゴシゴシと革靴をこする必要はありません。汚れている場所をピンポイントで拭くのではなく、全体的に拭くことでムラになるのを防ぎます。ひもの隙間など、細かいところも丁寧に拭くのがポイントです。

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全体になじんだら、クロスのクリーナーがついていない部分で優しく拭き取っていきます。これで、革靴の汚れがスッキリと落ちました! これだけではツヤがない状態なので、靴クリームでツヤをプラスしていきます。

革靴の『休日しっかりケア』STEP 2:靴クリームでツヤ出しを行う

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汚れを落としたら、靴クリームを使ってツヤを出していきます。ジュエルの『靴クリーム』には、 革をやわらかくする油分と水分、ツヤ出しのろうが入っています。

靴クリームにはさまざまな色がありますが、茶色の革靴に黒のクリームを塗っても、茶色が少し濃くなることはあるものの、真っ黒になるわけではありません。
革靴の色と同色のクリームではなく、同じ系統のカラーなら使っても問題ないでしょう。

とはいえ、やはり黒い革靴には黒いクリームを塗るのが最もきれいに仕上がります。透明なクリームはどんな色にも使えて便利ですが、拭き取るのを忘れないように注意が必要です。

また、クリームを拭き取らずに放置すると固まってしまいます。飾りがある場所や縫い目は残りやすいので、しっかりと拭き取ることを心がけましょう。

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

靴クリームを塗るときは、動物の毛で作られている『ハンドルブラシ(HANDLE BRUSH)』を使用します。ポイントは、ブラシの端につけること。ブラシ全体につけるとつけすぎになってしまうので、ブラシの角にほんの少しクリームをつける程度でOKです。

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靴に対して45度くらいの角度でブラシを当てるイメージで、円を描くようにくるくるとブラシを動かしながら、クリームを全体に伸ばしていきます。

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全体に靴クリームを塗ったら、大きなブラシで靴クリームをなじませます。写真のブラシは馬毛です。ブラシが大きいと全体に行き渡りやすくなり、余計な靴クリームも拭き取ることもできます。特に、縫い目やひもの部分はクリームがたまりやすいので、丁寧にブラシでなじませましょう。

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仕上げに専用ミットで乾拭きして、磨きあげます。

買ったばかりの革靴もお手入れを行って長く使おう!

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

革靴を長く愛用するには、購入した直後にお手入れを行うことも大切です。すぐに履いてみたくなるかもしれませんが、履く前にしっかりとお手入れをすることで、靴が傷むのを防げます。

購入したら、革靴用のクリームを塗ったり、防水スプレーをかけたりして、革を守ってあげましょう。買った直後の革靴のお手入れ方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご確認ください。

新品の革靴を履く前にやるべき4つのこと。履く前の手入れで長持ちに

革靴の保管場所もポイント

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

お手入れ方法に加えて、保管場所に気を配るのも革靴を長持ちさせるためのポイントです。履き終わってからお手入れを済ませた革靴は、シューキーパーを中に入れて通気性の良い場所で保管するのが望ましいです。

しばらく履く予定のない革靴を長期間保管したいときは、シューキーパーを入れてから通気性の良い袋か箱に入れると、ほこりの付着を防げます。カビを予防するために、除湿剤や乾燥材を一緒に入れておくのもオススメです。

シューキーパーの役割や使い方!大切な靴の形を守って防臭効果も

定期的なお手入れで革靴を大切に使おう

専門家に学ぶ! 革靴を長く履くためのお手入れ方法

時間のある休日に革靴をしっかりとケアすることで、靴に対しての愛着もより一層と湧き、いつまでも大切に履こうという気持ちにもなるはずです。

メンテナンスの頻度については、普段履く回数に左右されます。ビジネスシーンで毎日革靴を履く人は、靴の中の水分が多い状態になっているため、1週間に1度は必ずケアをしたいところです。とはいえ、毎週ケアするのは大変なので、2足以上の革靴をローテーションして履くのがオススメです。また、週に3回革靴を履くという人は、しっかりケアを月に1回行うのが望ましいといえます。

ビジネスシューズは、良いものなら2~30年間履き続けられることもあります。毎日の簡単ケアと、休日のしっかりケアで、お気に入りの革靴を長く大切に使いましょう。

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