パトリック『パンチ 14』の物語【パトリック担当者がスニーカーを語る】
スニーカーの数だけ物語がある。また、そのスニーカーを履く人のこだわりが加わると、さらに物語は奥行きあるものになります。
普段から多くのスニーカーに触れている各メーカーの担当者に、お気に入りのスニーカーを聞くと、思いがけないエピソードがこぼれてきました。珠玉のスニーカー、今回はフランス発のシューズブランド『パトリック(PATRICK)』のパンチ 14<PUNCH 14>です。
パトリックのシンプルかつ上品なスニーカーについて、カメイ・プロアクト株式会社でパトリックのPRを担当する金子さんが語ってくれました。
パトリック マーケティング室PR
金子さん
大人っぽい、上品なモデル
――『パンチ 14』はどんなスニーカーですか?
現在の定番アイテム・パンチ 14<PUNCH 14>の前身となるモデル・パンチ<PUNCH>は2005年に誕生しました。
当時のパトリックは、スポーツシューズをデザインベースにしたモデルが中心でしたが、大人っぽい上品なモデルを目指し、ブランドのアイコンである2本ラインをあえて入れず、さまざまなスタイリングで活躍できるシンプルなスニーカーとして展開をスタート。細身でノーズの長いシルエット、上質なキップレザーを使用するなど、当時のパトリックとしては新鮮で、他のモデルとは一線を画していました。
発売から2年後の2007年、アッパーの素材をキップレザーからステアレザー、そこから現在の定番モデルとなる『パンチ 14』が2014年にソフトステアレザーへと変わり、時代に合わせてアップデートしながら愛され続けているモデルです。
シンプルなデザインだから、いろいろな表現ができるモデル
――譲れないお気に入りのポイント、オススメしたいところを教えてください。
シンプルなデザインだからこそ、いろいろな表現ができるところがお気に入りです。過去には異素材モデルを多く展開してきました。スエードやクレイジーカラー、1足10万円する高級素材を使い、ファッションブランドとコラボレーションしたこともあります。
シューレースの他にも、面ファスナーを使用したカジュアルダウンしたモデルも好評でした。また、ローカットにとどまらず2006年秋冬よりハイカットを展開し、現在も定番モデルとして販売しております。時代に合わせてビジネス需要の高いウォータープルーフ仕様も2020年春夏より販売を開始しており、シンプルなデザインと機能性を兼ね備えたモデルは女性にも支持を得ています。
緊張感を持ちたいときに履く1足
――『パンチ 14』とのストーリーを教えてください。
パトリックといえば、「ポップなカラーリング」というイメージが強い中、オールホワイトのシューズは珍しいというのが第一印象でした。カラーだけではなくデザインもシンプルで、シルエットもきれいで、レザーの素材も柔らかく、履き心地のよさが売りのモデルです。履いてみると、シルエットの上品さに驚きます。
私は足幅が広いので、パンチ 14のような細身のスニーカーはもともと敬遠していました。でも社内で履いている人を見たら、ノーズの長いデザインが全体のバランスを整えているように見えました。すぐにサンプルで試履きしてみると、柔らかいレザーに足が包まれるような感覚で、すぐに足に馴染んでくれました。しかも、横から見たシルエットが大人っぽさを想起させるんです。少し緊張感を持ちたいときに履く1足と決めています。